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名古屋市で働く人が残業代の未払い、解雇、退職をめぐるトラブル、職場のいじめ・嫌がらせに直面したとき、どこに連絡すれば話が前に進むのかを先にまとめます。相談先は市内に複数ありますが、会社に対して金銭の請求や交渉を代わりに進められるのは弁護士だけです。
名古屋市で働く人が最初に押さえる4点
愛知県内では年間7万7千件を超える労働相談が公的窓口に寄せられ、その2割が「会社と争いになっている」段階の相談です。同じ悩みを持つ人は多く、相談すること自体は珍しくありません。2025年度に県内15か所の総合労働相談コーナーへ寄せられた相談の数字です。
| 項目 | 愛知県 | 前年度比 | 全国 |
|---|---|---|---|
| 総合労働相談件数 | 77,768件 | −4,462件 | 1,198,010件 |
| 民事上の個別労働関係紛争の相談件数 | 15,476件 | −908件 | 277,053件 |
| 労働局長による助言・指導の申出件数 | 762件 | −8件 | 9,616件 |
| 紛争調整委員会によるあっせん申請件数 | 231件 | −8件 | 4,486件 |
出典:厚生労働省「令和7年度個別労働紛争解決制度の施行状況」、愛知労働局「令和6年度個別労働紛争解決制度等の施行状況」
愛知労働局に寄せられた民事上の個別労働関係紛争16,384件(2024年度)の内訳は、「自己都合退職」2,713件(13.2%)が最も多く、次いで「解雇」2,095件(10.2%)、「いじめ・嫌がらせ」2,011件(9.8%)、「労働条件の引下げ」1,959件(9.6%)、「退職勧奨」1,627件(7.9%)、「雇止め」1,026件(5.0%)と続きます。全国で最も多い相談内容が「いじめ・嫌がらせ」であるのに対し、愛知では辞めさせてもらえない、あるいは辞めるよう追い込まれる退職トラブルが上位に来るのが特徴です。
パワーハラスメントに関する相談も5,559件と高い水準が続いています。退職を切り出したあとに態度が変わった、退職届を受け取ってもらえない、逆に「辞めてほしい」と面談を繰り返される、といった状況は、愛知で最も相談が多い類型そのものです。
令和2年国勢調査によると、名古屋市の15歳以上人口1,954,502人のうち労働力人口は1,275,932人(65.3%)で、就業者は1,227,913人、完全失業者は48,019人です。労働力率は男性74.9%、女性56.1%です。産業別では「卸売業、小売業」が18.4%と最も多く、「製造業」15.8%、「医療、福祉」12.4%が続きます。
製造業と小売業が就業者の3分の1を占める都市では、シフト制・交替制の勤務が多く、残業時間の記録が本人の手元に残りにくい傾向があります。名古屋市を含む愛知県の最低賃金は時間額1,140円です。パート・アルバイト・派遣・契約社員でも労働時間と割増賃金のルールは正社員と同じように適用されるため、時給が1,140円を下回っていないか、残業した分が翌月の給与に反映されているかを、まず給与明細で確かめてください。
出典:名古屋市「令和2年国勢調査 就業状態等基本集計結果」、厚生労働省「地域別最低賃金の全国一覧」
労働基準監督署へ申告するときの窓口は、自分の住所ではなく勤務先の所在地で決まります。名古屋市は16区が4つの監督署に分かれているため、会社の住所がどの署の管轄か先に確認してください。
| 労働基準監督署 | 管轄する名古屋市内の区 | 市外の管轄 |
|---|---|---|
| 名古屋北 | 東区、北区、中区、守山区 | 春日井市、小牧市 |
| 名古屋西 | 西区、中村区 | 清須市、北名古屋市、西春日井郡 |
| 名古屋南 | 中川区、港区、南区 | なし |
| 名古屋東 | 千種区、昭和区、瑞穂区、熱田区、緑区、名東区、天白区 | 豊明市、日進市、愛知郡東郷町 |
4署にはいずれも総合労働相談コーナーが置かれ、労働条件・解雇・いじめなど労働問題全般をワンストップで相談できます。用件が労働基準法違反の申告なら「方面」、仕事中のけがや過労による病気なら「労災課」の番号にかけると話が早く進みます。
| 名称 | 所在地 | 電話番号 |
|---|---|---|
| 名古屋北労働基準監督署 | 〒461-8575 名古屋市東区白壁1-15-1 |
052-961-8653(方面:労働条件・解雇・賃金) 052-961-8655(労災課) 052-855-2450(総合労働相談コーナー) |
| 名古屋西労働基準監督署 | 〒453-0813 名古屋市中村区二ッ橋町3-37 |
052-481-9533(方面:労働条件・解雇・賃金) 052-481-9534(労災課) 052-855-2580(総合労働相談コーナー) |
| 名古屋南労働基準監督署 | 〒455-8525 名古屋市港区港明1-10-4 |
052-651-9207(方面:労働条件・解雇・賃金) 052-651-9209(労災課) 052-855-2590(総合労働相談コーナー) |
| 名古屋東労働基準監督署 | 〒468-8551 名古屋市天白区中平5-2101 |
052-800-0792(方面:労働条件・解雇・賃金) 052-800-0794(労災課) 052-855-2762(総合労働相談コーナー) |
| 愛知労働局 総合労働相談コーナー | 〒460-8507 名古屋市中区三の丸2-2-1 名古屋合同庁舎第1号館8階 | 052-972-0266 |
総合労働相談コーナーの受付は平日9:30〜12:00・13:00〜17:00(土日祝・年末年始は閉庁)。相談は無料・秘密厳守で、匿名でも受け付けています。
出典:愛知労働局「総合労働相談コーナー」、愛知労働局「労働相談・個別労働紛争解決機関団体のご紹介(令和7年度版)」
監督署は労働基準法違反があれば会社に是正勧告を出しますが、未払い分を会社から取り立てて本人に渡す手続は行いません。動いてもらうにはタイムカードの写しや給与明細など違反を示す資料が必要です。「支払わせたい」「解雇を撤回させたい」という段階では、弁護士に交渉を任せる方が結果につながります。
名古屋市内には国・県・市・弁護士会・社労士会・法テラスの窓口がそろっています。平日の日中に動けない人は、土曜も開いている名駅のあいち労働総合支援フロアか、日曜午前の枠がある愛知県弁護士会の相談を使ってください。
| 窓口 | できること・受付 | 電話番号 |
|---|---|---|
| 名古屋市 市民相談室(労働相談) 名古屋市役所西庁舎1階(中区三の丸三丁目1番1号) |
労働条件・賃金・解雇・労働災害など労働全般の相談。月〜金 9:00〜11:45・13:00〜15:45。無料 | 052-972-3163 |
| あいち労働総合支援フロア 労働相談コーナー ウインクあいち17階(中村区名駅4-4-38) |
賃金・解雇・労働時間・休日・就業規則などの相談。月〜金 9:30〜18:00、土 10:00〜17:00。弁護士による相談(予約制)とオンライン相談あり。無料 | 052-589-1405 |
| 愛知県労働委員会(中区三の丸3-1-2 愛知県庁西庁舎) | 労働者個人と会社の紛争を3人の労働問題の専門家があっせん。来庁による申請・非公開・無料。解決までおおむね2か月 | 052-954-6833 |
| 愛知県弁護士会 名古屋法律相談センター 大東海ビル4階(中村区名駅3-22-8) |
労働集中相談(労働者側)。月・金・祝 14:10〜16:25、火 11:45〜14:00、水・日 9:20〜11:35。予約制・30分5,500円(税込) | 052-565-6110 |
| 社労士会労働紛争解決センター愛知 愛知県社会保険労務士会(熱田区三本松町3-1) |
労働相談とあっせん(3回以内・おおむね2か月・非公開)。月〜金 10:00〜11:30、火曜は女性相談者のみ。無料 | 052-884-2221 |
| 法テラス愛知 栄サンシティービル15階(中区栄4-1-8) |
収入・資産が基準以下の人向けの無料法律相談(同じ問題で3回まで)と弁護士費用の立替。平日 9:00〜17:00 | 0570-078341 |
出典:名古屋市「労働相談窓口」、愛知県「労働相談のご案内」、愛知労働局「労働相談・個別労働紛争解決機関団体のご紹介(令和7年度版)」、愛知県弁護士会「労働(労働者側)」、法テラス「法テラス愛知」
公的窓口の受付は平日の日中が中心ですが、名古屋には休日に開く窓口があります。あいち労働総合支援フロア(名駅・土曜10:00〜17:00)は無料の電話相談と来所相談を受け付け、オンライン相談にも対応しています。土曜に電話するだけでも、いま何ができるかを整理できます。愛知県弁護士会の名古屋法律相談センター(名駅・水曜と日曜の9:20〜11:35)は弁護士が直接話を聞く有料相談で、そのまま依頼につなげられます。
解雇を言い渡された当日や、退職を強く求められた直後にすぐ動きたいときは、民間の法律事務所の受付を使ってください。名古屋市内の事務所には、夜間・土日祝の面談、電話・メール・LINE・オンライン面談、24時間受付のWeb予約フォームに対応しているところがあり、初回相談無料の事務所も多くあります。このページの一覧で「休日相談」「オンライン面談」「初回相談無料」の表示が付いた事務所から連絡すれば、当日または翌営業日に話せます。
監督署・市・県の窓口は、法律の説明と助言、会社への指導やあっせんの場づくりまでが役割です。会社が応じなければそこで止まります。県労働委員会と社労士会のあっせんは第三者が間に入る手続ですが、相手が話し合いを断れば打ち切りになり、強制力はありません。愛知県弁護士会の労働集中相談と法テラスは弁護士が直接話を聞く窓口で、そのまま依頼につなげられます。「まず状況を整理したい」なら市や県の無料相談、「会社に請求したい」なら弁護士が話を聞く窓口へ進んでください。
手元にあるものだけで構いません
愛知労働局の相談内訳の上位と、弁護士が代理して解決を図る場面をつなげて整理します。
退職をめぐるトラブル(辞めさせない・退職強要)
「自己都合退職」は愛知で最も多い相談内容です。退職届を受け取ってもらえない、後任が見つかるまで辞めるなと言われる、損害賠償をちらつかせて引き止められる、逆に退職勧奨の面談を繰り返される場合、弁護士が代理人として会社へ退職の意思を通知し、離職票の交付や未払い賃金の受け取りまで対応します。民間の退職代行サービスと違い、弁護士は有給休暇の消化や残業代の請求交渉まで一括で進められます。
不当解雇・雇い止め
客観的に合理的な理由がなく社会通念上相当と認められない解雇は不当解雇として無効です。即日解雇なら30日分以上の平均賃金(解雇予告手当)の支払いも求められます。弁護士は会社に解雇理由証明書を出させ、職場に戻る主張と解決金による決着のどちらを目指すかを一緒に決めます。
職場のいじめ・嫌がらせ(パワハラ・セクハラ)
愛知ではパワーハラスメントの相談が年間5,559件あります。事業主にはパワーハラスメント防止のための措置義務があり、放置した会社には損害賠償を請求できるケースがあります。弁護士は録音・メール・診断書から立証できる事実を整理し、会社への是正要求や慰謝料請求を進めます。
労働条件の引き下げ・賃金カット
就業規則の変更で一方的に給与や手当を下げられた場合、変更の合理性が争点になります。弁護士は変更前後の規則と給与明細を比べ、差額の請求可否を判断します。有給休暇を取らせない、申請すると評価を下げるといった扱いも同じく労働条件の問題として相談できます。
労災(過労によるうつ病・脳や心臓の病気・仕事中のけが)
2025年度に愛知県内で精神障害を理由に労災を請求した人は301人、支給が決まった人は89人です。脳・心臓疾患では請求77人、支給9人です。労災保険の給付は監督署への請求で受けられますが、会社に安全配慮義務違反があれば、保険でカバーされない慰謝料や逸失利益を会社に別途請求できます。弁護士は労災申請の書類作成と、会社への損害賠償請求の両方を進めます。
残業代の未払い・最低賃金割れ
固定残業代やシフト制で残業代が計算されていないケース、時給換算で最低賃金1,140円を下回るケースが対象です。弁護士は勤務記録から未払い額を算出し、遅延利息や付加金を含めて請求します。
出典:厚生労働省「令和7年度 過労死等の労災補償状況」(別添 都道府県別表)
制度の参考:e-Gov法令検索「労働施策総合推進法」(第30条の2)、e-Gov法令検索「労働契約法」(第10条・第16条)、e-Gov法令検索「労働基準法」(第20条・第22条・第37条・第39条・第114条)
会社との話し合いがまとまらず、第三者を入れる段階まで進んだ事例の内訳です。自分の状況に近いものから、弁護士に頼むと何が進むかを確認してください。
| 種類 | あっせん申請の件数 | 弁護士に頼むと進むこと |
|---|---|---|
| 解雇 | 52件(申請理由の1位) | 解雇理由証明書の取得、解雇予告手当・解雇無効の主張、解決金の交渉・労働審判 |
| 労働条件の引下げ | 42件 | 就業規則変更・減額の有効性の検討、差額賃金の請求 |
| いじめ・嫌がらせ | 34件 | 証拠の整理、会社の安全配慮義務違反を根拠にした慰謝料請求 |
| 自己都合退職 | 助言・指導の申出では101件(1位) | 退職の意思表示を代理で通知、退職強要への損害賠償請求 |
2024年度のあっせん申請239件のうち、合意が成立したのは79件です。助言・指導とあっせんは無料ですが匿名では使えず、会社が話し合いに応じない場合はそこで終了します。会社に主張を伝えていない段階は「紛争」に当たらず、あっせんの対象になりません。
出典:愛知労働局「令和6年度個別労働紛争解決制度等の施行状況」
いずれも「会社に金銭や復職を求めたい」段階の事例です。3件に1件しか合意に至らない行政のあっせんに対し、弁護士は代理人として請求から労働審判・訴訟まで手続を選べます。話し合いが平行線になっている段階なら、弁護士に切り替えると解決までの道筋が具体的になります。
弁護士に依頼すると、以降の会社からの連絡はすべて弁護士が受けます。あなたが上司や社長と直接やり取りする場面はなくなり、進め方は次の4段階です。
給与明細と勤務記録から未払い額を計算し、解雇やハラスメントでは時系列と立証できる事実を整理します。手元に記録がなければ、会社に対してタイムカードや賃金台帳の開示を求めます。
弁護士名で請求書を送り、会社側との交渉窓口になります。多くの事案はこの段階で支払いや解決金の合意に至ります。
労働審判は裁判官1名と労働問題の専門家2名が原則3回以内の期日で審理する手続で、解決までおおむね2〜6か月です。名古屋地裁の管内では本庁(名古屋市中区三の丸1-4-1)でのみ取り扱われ、一宮・半田・岡崎・豊橋の各支部では申し立てられません。市内で働く人は地下鉄「名古屋城」駅から徒歩10分の本庁で手続が完結します。
労働審判に異議が出た場合や、事実関係の争いが大きい場合は訴訟に移行します。140万円以下の請求は簡易裁判所、140万円を超える請求は地方裁判所が扱い、弁護士が主張・証拠の提出から判決・和解まで代理します。
出典:裁判所「労働審判手続」、名古屋地方裁判所「所在地・アクセス」、e-Gov法令検索「労働審判法」(第15条)
労働問題の請求権には時効があります。特に賃金は「支払日ごと」に3年で消えるため、相談を1か月遅らせると1か月分が請求できなくなります。
| 請求の種類 | 期限 |
|---|---|
| 未払い賃金・残業代 | 各支払日から3年(当分の間) |
| 退職金 | 支払日から5年 |
| ハラスメント等の損害賠償(不法行為) | 損害と加害者を知った時から3年(生命・身体の侵害は5年) |
| 解雇無効の主張 | 法定の期限なし。時間が経つほど不利になるため早期に |
出典:e-Gov法令検索「労働基準法」(第115条・附則第143条)、e-Gov法令検索「民法」(第724条・第724条の2)
時効は弁護士が内容証明で請求すると6か月間完成が猶予され、労働審判や訴訟を申し立てると進行が止まります。「もう遅いかもしれない」と思う時期でも、給与明細の一番古い月を手元に置いて相談すれば、いくら残っているかがその場で分かります。
名古屋市には法律事務所が集まっており、名駅・伏見・栄・丸の内の周辺だけでも多くの事務所があります。労働問題を労働者側で継続的に扱っている事務所かどうかで進め方の精度が変わるため、次の順で絞り込んでください。
絞り込みの順番
残った事務所に初回相談を申し込み、その場で「勝てる見込み」「回収できそうな金額」「解決までの期間」「費用の総額」の4つに具体的な数字で答えられた事務所が、そのトラブルを扱い慣れている事務所です。答えが曖昧なまま契約を急がせる事務所は避けてください。2〜3か所を比べてから依頼先を決めれば、途中で弁護士を替える手戻りがなくなります。
弁護士費用は事務所ごとの自由設定ですが、目安になる公的なデータはあります。未払い残業代や解決金として100万円を回収するケースなら、費用を差し引いても手元に70〜80万円程度が残る計算になる事務所が多く、初回相談は無料で受けられるところから選べます。
| 費用の種類 | 目安 | 根拠・補足 |
|---|---|---|
| 法律相談料 | 1時間1万円、または30分5,000円。初回無料の事務所も多い | 日弁連アンケートで「1万円」56%・「5,000円」36%。愛知県弁護士会の労働集中相談は30分5,500円(税込)、法テラス愛知は資力基準を満たせば無料 |
| 着手金(解雇事件) | 20万〜30万円 | 月給30万円の人が懲戒解雇の無効を争い復職した例。労働審判ならこれより低い傾向 |
| 報酬金(解雇事件) | 30万〜50万円 | 同じ例で、復職や解決金の獲得が「成功」に当たる |
| 着手金・報酬金(残業代など金銭請求) | 着手金は回収見込み額の約8%、報酬金は回収額の約16%(300万円以下の場合)が一つの基準。着手金無料・報酬金のみの事務所もある | 2004年まで日弁連が定めていた旧報酬基準を参考にする事務所が多い。料金表は事務所ごとに必ず確認 |
| 裁判所への手数料(労働審判) | 請求額100万円で5,000円、300万円で10,000円(訴訟はその2倍) | ほかに郵便料が数千円かかる。労働審判から訴訟に移行した場合は差額を追納 |
出典:日本弁護士連合会「市民のための弁護士報酬ガイド(2008年度アンケート結果版)」、裁判所「手数料額早見表」
月3万円の未払い残業代が3年分(36か月)あれば、請求額は108万円です。着手金8%・報酬金16%の基準で計算すると、費用は約26万円(着手金約8.6万円+報酬金約17.3万円)で、手元に約82万円が残ります。着手金無料・報酬金20〜25%型の事務所なら、初期費用ゼロで着手し、回収後に約22〜27万円を精算する形です。どちらのタイプでも、相談を1か月遅らせるごとに時効で3万円分が消えるため、費用より先に「いつ動くか」が手取りを左右します。
見積もりで示してもらう4点
手取り月収と貯金が次の基準以下なら、法テラス愛知で無料相談(同じ問題で3回まで)と弁護士費用の立替を利用できます。立替金は月5,000〜10,000円程度の分割で返済し、会社から金銭を回収できたときは原則そこから一括精算します。
| 家族人数 | 手取り月収の基準 | 現金・預貯金の基準 |
|---|---|---|
| 単身 | 182,000円以下 | 180万円以下 |
| 2人家族 | 251,000円以下 | 250万円以下 |
| 3人家族 | 272,000円以下 | 270万円以下 |
| 4人家族 | 299,000円以下 | 300万円以下 |
家賃・住宅ローンを負担している場合は一定額を月収基準に加算できます。訴額100万円の金銭請求訴訟を弁護士に依頼した場合の立替標準額は、実費23,000円+着手金132,000円です。
出典:法テラス「民事法律扶助のしおり」、法テラス「無料法律相談・弁護士等費用の立替」
基準に当たるかどうかは法テラス愛知(0570-078341)に電話すればその場で分かります。当たらない場合でも、初回無料相談と着手金無料の事務所を組み合わせれば、手持ちの資金を使わずに請求を始められます。
できます。弁護士には守秘義務があり、相談した事実を会社に伝えることはありません。総合労働相談コーナーや名古屋市の市民相談室も同様です。会社に連絡が入るのは、依頼後に弁護士名で請求書を送る段階からで、そのタイミングは本人と相談して決めます。
頼めます。弁護士の対応範囲に地域の制限はありません。労働基準監督署の管轄は会社の所在地で決まり(春日井市・小牧市は名古屋北署、豊明市・日進市は名古屋東署)、労働審判は愛知県内では名古屋地裁本庁だけが扱います。一宮・半田・岡崎・豊橋の支部では申し立てられないため、県内どこで働いていても手続の場は名古屋市中区になります。
できます。給与明細や雇用契約書がなくても、出退勤の記録が残るスマートフォンのアプリ、業務メールの送信時刻、同僚の証言など、集め直せる証拠は少なくありません。会社に対してはタイムカードや賃金台帳の開示を求めることもできます。何を集めれば請求が成り立つかは初回相談で分かります。
できます。退職後でも各支払日から3年以内の分は請求できます。在職中に言いにくかった人が退職後にまとめて請求するケースは多く、会社との接点がなくなった分、交渉は弁護士に任せやすくなります。
期間の定めのない雇用なら、退職の意思を伝えてから2週間で労働契約は終了します。会社の承諾は必要ありません。愛知で最も相談が多いのがこの類型で、弁護士に依頼すれば退職の意思表示を内容証明で通知し、離職票の交付、有給休暇の消化、未払い賃金の受け取りまで代わりに進めます。会社から損害賠償を求めると言われた場合も、以降の連絡は弁護士が受けます。
必ず支払われるとは限りません。監督署は違反があれば是正勧告を出しますが、支払いを強制する権限はなく、金額の計算や取り立ての代理もしません。勧告で会社が任意に支払えば解決しますが、応じない場合は弁護士による請求・労働審判が必要になります。
あります。有期契約でも雇い止めには法律上の制限があり、時給が最低賃金1,140円を下回る場合は差額を請求できます。名古屋市の就業者は卸売業・小売業と製造業に集中しており、シフト制や交替制で残業代が正しく計算されていない事案が目立ちます。請求額が小さいと感じても、初回無料相談で見込み額と費用を聞いてから判断できます。
原則3回以内の期日で審理を終える手続で、申立てから解決までおおむね2〜6か月です。名古屋市の場合は名古屋地裁本庁(中区三の丸1-4-1)で行われます。訴訟に比べて短期間で決着するため、在職中に解決したい人にも選ばれています。
取扱い分野、初回相談料、対応時間、オンライン面談の可否、対応エリアは事務所ごとに異なります。掲載情報を複数見比べて、いまの状況に合う相談先を検討してください。
参考資料・更新情報