退職サポートでは、職場での人間関係にも十分配慮

【相談前】のご依頼者の状況

依頼者は医院の非常勤医師でしたが、上司である院長からパワハラを受けたため、自身が希望する時期に退職したいのに上司がこれを許してくれないという話でした。

【相談後】のご依頼者の状況

医院に通知書を送り、事実関係を確認しました。すると医院側から即回答があり、退職自体を認めないわけではないという回答を受けました。ただ、医院に依頼者の私物が多く残されており、依頼者との人間関係を考慮して、院長が不在の時間帯を聞き、日時を定めて私物の引き取りを行いました。依頼者はトラブルなく無事円満退職できました。

弁護士からのコメント

本件のような退職サポートの事案では、依頼者の職場での立場を十分理解して臨む必要があります。特に一部の上司などと人間関係が悪化している場合は、直接の接触を控えるよう配慮が必要です。法律上、会社は、労働者が退職の申出をしてから少なくとも２週間を経過する前に退職を認めなければなりません。もっとも、一言で退職サポートといっても、単に依頼者を退職させればよいというものではありません。依頼者が無事退職するまで、職場で不要のトラブルに巻き込まれないよう配慮する必要があります。