訴訟提起前の任意交渉で早期に和解を成立させた事例

相談前

私は、勤務先への入社時に、「入社してから１年間は契約社員ですが、その後は正社員として登用予定です。」との説明を受けたのち、契約社員として勤務を開始しましたところ、毎日のように残業を命じられていたにもかかわらず、残業代が支払われることがありませんでした。さらには、会社側は入社後２年が経過しても私を正社員として登用せず、「契約社員として契約を更新しないなら辞めてもらうしかない。」といった退職勧奨行為まで行っていました。

相談後

相談後、会社に対し、①正社員への登用、②未払いの残業代の支払い、③退職勧奨行為による精神的苦痛に対する慰謝料を求めることになりました。これに対し、会社はいずれの請求も一切拒否する態度を見せてきたため、私としては、会社側の不誠実な対応に失望し、別の会社で正社員として再就職したいと考えるようになりました。その後、タイムカードや上司とのメールの一部を会社側に開示する等して会社側との交渉を有利に進めた結果、最終的には、相談から１カ月半ほどで、会社側が２５０万円の解決金を支払うことを主な内容とする和解が成立することとなりました。

弁護士からのコメント

労働事件では、訴訟にまで発展した場合には、紛争解決まで１年以上かかってしまう事案も珍しくなく、ご依頼者様の精神的負担もそれだけ大きくなってしまいます。本件のように、ご依頼者様が早期の事件解決を望まれる場合は、会社側との交渉によりスムーズに和解を成立させられることも珍しくありません。「会社からの不当な扱いに対抗したいが大事したくない」「会社とのトラブルを早期に解決して次に進みたい」とお考えの方は、是非一度弁護士にご相談ください。