【固定残業代】固定残業代制度が導入されている会社から未払い残業代を回収した事例

【相談前】
ご相談者は会社から、基本給に20時間分の固定残業代が含まれていると説明されていました。

ご依頼者は営業職で残業時間が20時間を大きく超える月も多くありましたが、固定残業代以外に残業代は支払われていませんでした。
ご相談者は、転職したのを機に、本当に残業代が支払われないのかご相談に来られました。

【相談後】
ご相談者に確認したところ、残業時間が20時間を超過していても超過時間の残業代は支給されていませんでした。
また、入社時に固定残業代の説明は聞いておらず、労働契約書に記載があったかも分からないとのことでした。

これらの事情からすると、ご依頼者は少なくとも20時間を超過した時間の残業代を請求することが可能でしたし、固定残業代自体が有効かにも疑問がありました。

これらの点を指摘しつつ会社と交渉をした結果、最終的に約130万円の未払い残業代が支払われることとなりました。

【弁護士からのコメント】
このケースでは、固定残業代の有効性にも疑問がありました。

仮に固定残業代が無効だとすると、ご相談者の未払い残業代はもっと大きな金額となりますが、ご相談者が裁判や労働審判は避けたいとの意向が強かったことや、各月の労働時間の証拠が必ずしも揃っていなかったことなどから、ある程度妥協した金額での和解となりました。