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弁護士を選ぶコツはありますか?
あります。地域・分野で絞り込み検索した上で、気になる事務所のページを確認し、経験・実績や注力分野が自分に合っている弁護士を選びましょう。また、良さそうな弁護士が見つかったら、実際に相談してみるのも重要です。
そうすることで「依頼先として信頼できそうか」「あなたと相性は良さそうか」「やり取りがスムーズか」「説明が分かりやすく納得できるか」など、掲載情報だけでは得られない「依頼の決め手になる判断材料」を手に入れることが出来ます。
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複数の弁護士に相談できる?
相談できます。相談=依頼ではございません。相談したからといって必ず依頼しなければならいないということはございませんので、ご安心ください。無料相談などを活用し比較検討することで、より納得のいく提案を受けやすくなることに加え、あなたにピッタリな弁護士が見つかる可能性が高まります。
相談前に準備すべきことは?
「トラブルの内容」をはじめ「トラブルが発生した経緯」や「登場人物」「聞きたいこと」を整理しておきましょう。
面談希望の場合は、候補日時を2~3つ用意しておくとスムーズに予約がとれます。また面談時に、相談内容をまとめたメモを持参するのもよいでしょう。
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上司の暴言が続く、仕事を取り上げられる、体に触られる。大阪府の労働相談で最も多い項目は「職場のいじめ」で年1,689件、行為者の56.3%が上司です。大阪労働局に寄せられるパワーハラスメントの相談も年4,498件あります。会社が動かなかったときに次に取れる手段と、大阪でどこへ持ち込むかを整理します。
いまの状況別・最初にすること
厚生労働省は、職場のパワーハラスメントを次の3つをすべて満たすものと定めています。「厳しい指導」との線引きに迷ったときは、この3要素に当てはめてください。
上司から部下への言動が典型ですが、同僚や部下からでも、その人の協力がなければ業務を進められない立場にあれば該当します。大阪府の調査では、いじめの行為者は上司が56.3%、同僚が20.6%、事業主が12.6%です。
ミスを指摘すること自体は指導ですが、人格を否定する言葉、他の社員の前での長時間の叱責、業務と関係のない私生活への干渉は範囲を超えます。
本人が苦痛を感じ、能力の発揮に支障が出ている状態です。平均的な労働者が同じ状況に置かれたらどう感じるかという基準で判断されます。
厚生労働省の指針は、パワハラを6つの類型に整理しています。大阪労働局に寄せられるハラスメントの相談は年5,274件で、その多くがこの6類型のどれかに当てはまります。自分の受けている行為がどれに当たるかを把握すると、証拠として何を残すべきかが決まります。
| 6類型 | 大阪の相談で見られる例 | 残すべき証拠 |
|---|---|---|
| 身体的な攻撃 | 殴る、蹴る、物を投げつける。介護や飲食の現場で「指導」と称して手が出る | けがの写真、診断書、その場にいた同僚の氏名 |
| 精神的な攻撃 | 人格を否定する言葉、フロア全体に聞こえる長時間の叱責、深夜や休日に届く叱責のメッセージ | 録音、チャットの画面写真、送信時刻が残る記録 |
| 人間関係からの切り離し | 別室に席を移す、シフトを外す、業務連絡のグループから抜く | シフト表の変化、座席表、自分だけ入っていない連絡履歴 |
| 過大な要求 | 人員を減らしたまま同じ業務量を求める、私的な用事を押しつける | 指示のメール、勤務記録、残業時間が分かる資料 |
| 過小な要求 | 担当から外して単純作業だけを命じる、仕事を与えない | 業務日報、異動前後の担当業務が分かる資料 |
| 個の侵害 | 家族や交友関係に踏み込む、病歴を本人の了解なく職場に広める | 発言の録音、やり取りの画面写真 |
出典:厚生労働省「あかるい職場応援団」、厚生労働省「パワーハラスメント対策の指針」、大阪府「令和7年度 労働相談統計年報」
セクシュアルハラスメントの相談は、大阪労働局に年532件、大阪府の窓口に年235件寄せられています。会社には防止措置を講じる義務があり(男女雇用機会均等法11条)、取引先や派遣先の社員からの行為でも、協力を求められれば応じる努力義務を負います。妊娠・出産を理由とする嫌がらせ(同法11条の3)、育児休業や介護休業の取得を理由とする嫌がらせ(育児介護休業法25条)も禁止されていて、大阪労働局にはこの類型の相談が年244件あります。女性専用の相談枠は大阪府の06-6946-2601です。
ハラスメントの立証は、行為があったことを本人以外が確認できるかで決まります。会社に申し出ると、加害者が言動を控えるか、記録を消すおそれもあります。申し出る前に次の3つを進めてください。
申し出る前に集めるもの
厚生労働省の実態調査では、ハラスメントを受けた人の行動として「何もしなかった」がどのハラスメントでも最も多い回答です。何もしないまま時間が経つと、記憶があいまいになり、会社を辞めた後に争うのが難しくなります。記録を取ることは、いま争うかどうかを決めなくてもできます。大阪府の労働相談センター(06-6946-2600)は平日18時まで、木曜は20時まで受け付けていて、記録を持って相談に来た人ほどその後の選択肢が広がります。
出典:厚生労働省「令和5年度 職場のハラスメントに関する実態調査 報告書」、大阪府労働相談センター
大阪では労働相談の総数が減るなかで、ハラスメントに関する相談だけが高い水準を保ち、行政の手続きを使う人が急に増えています。
| 大阪労働局への相談(令和7年度) | 件数 | 前年度比 |
|---|---|---|
| 総合労働相談件数 | 144,871件 | −3.3% |
| 均等法等に関する相談 | 20,550件 | — |
| うちパワーハラスメント | 4,498件 | 前年度4,414件 |
| うちセクシュアルハラスメント | 532件 | 前年度430件 |
| うち妊娠・育休等ハラスメント | 244件 | 前年度202件 |
出典:大阪労働局「令和7年度 個別労働紛争解決制度の施行状況」(2026年7月30日公表)
大阪労働局の総合労働相談は前年度から3.3%減りました。ところが会社に是正を促す手続きは逆に増えていて、労働局長による助言・指導の申出は1,171件で25.2%増、あっせんの申請は374件で23.4%増です。パワハラに絞ると、紛争解決の援助の申立ては前年度98件から161件へ、調停の申請は55件から96件へ増えました。
調停に進んだ96件の処理結果を見ると、合意が成立したのは34件で、打ち切りが69件です。あっせん全体でも、処理を終えた338件のうち合意は94件(27.8%)にとどまり、相手方が参加しなかった事案が176件(52.0%)あります。無料で使える手続きですが、会社が出てこなければそこで終わります。加害者や会社に慰謝料を求める段階になると、扱えるのは弁護士による交渉か裁判所の手続きです。
出典:大阪労働局「令和7年度 個別労働紛争解決制度の施行状況」
大阪府労働相談センターに令和7年度に寄せられた相談は15,464件で、前年度から3,484件増えました。相談内容の1位は「職場のいじめ」1,689件、2位が「職場の人間関係」1,466件です。いじめ・人間関係・セクハラを合わせると3,390件で、全相談の21.9%と過去5年で最も高い水準になっています。事業所の規模を問わず、すべての区分で「職場のいじめ」が1位です。
行為者の内訳は上司が56.3%、同僚が20.6%、事業主が12.6%、職場全体が6.5%です。相談者の9割超が被害を受けた本人で、業種別では医療・福祉が2,567件(16.6%)と最も多くなっています。
令和7年度に大阪労働局へ出された精神障害の労災請求は406件で、前年度から102件増えました。一方で支給決定は72件と13件減っています。認定率は24.2%で、請求した4件のうち1件が認められる計算です。請求の業種別では医療・福祉が108件と最も多く、支給決定でも医療・福祉が16件で最多です。出来事別の支給決定を見ると、パワーハラスメントが16件、セクシュアルハラスメントが10件で上位2つをハラスメントが占めます。
出典:大阪労働局「令和7年度 過労死等の労災補償状況」(2026年9月11日公表)
厚生労働省の実態調査では、会社がハラスメントを認識した後の対応として「特に何もしなかった」が53.2%と最も多くなっています。会社が動かなかった事実は、それ自体が法的責任を問う材料になります。
| 手段 | できること | 限界 |
|---|---|---|
| 大阪労働局 雇用環境・均等部 指導課 06-6941-8940 |
会社への助言・指導、調停の申請。無料。措置義務を果たしていない会社に是正を求める | 加害者個人への請求はできない。令和7年度の調停96件のうち合意は34件で、打ち切りが69件 |
| 大阪府労働相談センター・府労働委員会 | 相談と、解決しない場合の府労働委員会によるあっせん。いずれも無料 | 会社が応じなければ打ち切りになる |
| 労働基準監督署への労災請求 | 精神疾患の治療費と休業補償を受け取る。会社の同意は不要 | 慰謝料は労災保険から支払われない。大阪の認定率は24.2% |
| 弁護士による交渉・労働審判・訴訟 | 加害者と会社に慰謝料を請求する。退職に追い込まれた場合の賃金相当額も請求できる。証拠の開示を求められる | 費用がかかる。会社に行政処分を求めることはできない |
出典:厚生労働省「令和5年度 職場のハラスメントに関する実態調査 報告書」、大阪府「個別労使紛争解決支援制度」
相談したことを理由に解雇や配置転換などの不利益な扱いをすることは、労働施策総合推進法30条の2第2項で禁じられています。大阪労働局への紛争解決の援助の申立て166件のうち、5件は「相談を理由とした不利益取扱い」を理由とするものです。会社の窓口に相談した後に担当を外された、評価を下げられたという場合は、その事実も記録してください。
客や取引先からの暴言に耐えている場合、東京都では2025年4月に施行されたカスタマー・ハラスメント防止条例が後ろ盾になります。大阪府と大阪市には、同じような条例がありません。大阪府は条例ではなく「中小企業カスタマーハラスメント対策促進事業」として、支援ツールの整備や講習会を通じた対策を進めています。大阪市も令和7年10月に職員向けの基本方針を定めていますが、民間の労働者を対象とする条例ではありません。
条例がなくても、会社が何もしなくてよいわけではありません。2026年10月1日に改正労働施策総合推進法(令和7年法律第63号)が施行され、カスタマーハラスメントへの対応が全国すべての事業主の義務になります。会社は、毅然と対応する方針を示して周知すること、相談窓口を定めて担当者が対応できるようにすること、事実関係を迅速に確認して被害を受けた人に配慮した措置を取ること、特に悪質な事案への対処方針を定めて体制を整えることを求められます。10月1日を過ぎても会社が窓口すら設けないなら、大阪労働局 雇用環境・均等部 指導課(06-6941-8940)へ相談してください。措置義務を果たしていない会社として、行政から是正を促してもらえます。さらに精神障害の労災認定基準は令和5年9月に改正され、「顧客や取引先、施設利用者等から著しい迷惑行為を受けた」ことが心理的負荷を判断する出来事として明記されました。全国では、この出来事による支給決定が年127件あります。条例がなくても、労災の請求と会社への責任追及は同時に進められます。診断書を取って労災を請求し、あわせて会社に対応を求めましょう。
出典:大阪府「中小企業カスタマーハラスメント対策促進事業」、厚生労働省「心理的負荷による精神障害の労災認定基準を改正しました」、厚生労働省「令和7年度 過労死等の労災補償状況」、厚生労働省「令和8年10月1日からハラスメント対策が強化されます」
ハラスメントの請求先は、行為をした加害者本人と、その加害者を使っている会社の両方です。会社に対しては、使用者責任(民法715条)と、安全配慮義務に違反したこと(労働契約法5条)の2つを根拠にできます。安全配慮義務とは、労働者が生命や身体の安全を確保しながら働けるよう会社が必要な配慮をする義務で、ハラスメントを知りながら放置した場合はこの違反にあたります。
| 請求できるもの | 内容 | 根拠 |
|---|---|---|
| 慰謝料 | 精神的な苦痛に対する賠償。期間と頻度、健康被害、会社の対応で金額が動く | 民法709条(加害者)・715条(会社) |
| 治療費・通院交通費 | 診察代、薬代、通院の交通費 | 同上。労災が認められれば治療費は労災保険から給付される |
| 休業損害 | 働けなかった期間の減収分。労災で8割が出た場合の残り2割 | 同上 |
| 退職を余儀なくされた場合の賃金相当額 | 退職に追い込まれた場合の一定期間の賃金相当額 | 同上。退職の経緯を示す記録が必要 |
制度の参考:e-Gov法令検索「民法」(第709条・第715条・第724条)、同「労働契約法」(第5条)、同「労働施策総合推進法」(第30条の2)
慰謝料の金額は、同じ「パワハラ」でも大きく開きます。判断材料になるのは、暴言が何か月続いたか、人前で行われたか、診断書が出ているか、休職や退職に至ったか、会社が相談を受けた後に何をしたかです。記録が多いほど金額は上がります。請求できる期間は、損害と加害者を知った時から3年(生命や身体を害する場合は5年)で、行為の時から20年が上限です。大阪で争う場合、訴訟や労働審判の場は大阪地方裁判所本庁の第5民事部になります。
ハラスメントが原因でうつ病や適応障害と診断された場合、労災の対象になります。認定基準では、上司からの身体的攻撃・精神的攻撃、同僚からのいじめ、性的な言動、顧客からの著しい迷惑行為が、心理的負荷を判断する具体的な出来事として挙げられています。
うつ病、適応障害などの診断名が付くことが出発点になります。初診時に、職場で何があったかを医師に伝えてカルテに残してもらいましょう。
大阪府内には13の労働基準監督署があります。会社が協力しなくても請求できます。事業主の証明が得られない場合も、その理由を書けば受理されます。支給するかどうかを決めるのは会社ではなく労働基準監督署長です。
いつ、誰から、どのような言動を受けたかを、録音やメモ、メールで裏づけます。大阪の認定率は24.2%です。出来事を日付とともに書き出し、録音やメールを添えて提出すれば、認定される可能性が上がります。
不支給の決定に納得できない場合は、決定を知った日の翌日から3か月以内に、大阪労働局の労働者災害補償保険審査官へ審査請求します。
出典:厚生労働省「心理的負荷による精神障害の労災認定基準を改正しました」、厚生労働省「労災保険 給付の請求(事業主が証明しない場合)」、厚生労働省「労災保険審査請求制度」
認められれば治療費の自己負担はなくなり、休業4日目から給与の約8割が支払われます。慰謝料は労災保険に含まれないので、精神的な苦痛への賠償は加害者と会社へ別に請求します。申請と損害賠償は同時に進められます。休職中の過ごし方や復職の相談は、エル・おおさか南館にある大阪産業保健総合支援センター(06-6944-1191)で無料で受けられます。大阪では精神障害の労災請求が1年で102件増えていて、休職して請求する人は珍しくありません。
出典:厚生労働省「各労災保険給付の支給事由と内容」、労働者健康安全機構「大阪産業保健総合支援センター」
弁護士に依頼すると、加害者や会社とのやり取りをすべて任せられます。大阪弁護士会には5,243人の弁護士が所属し、東京に次ぐ規模です。
加害者と直接やり取りしなくてよくなる
受任通知が届いた時点で、会社も加害者も窓口が弁護士に変わります。顔を合わせずに済むよう席を離す、在宅勤務に切り替えるといった要求も代理人から出せます。大阪府の相談では行為者の56.3%が上司なので、直属の指揮命令から切り離す交渉が最初の山場になります。
証拠を評価し、足りない部分の集め方を示す
録音やメモがどこまで使えるかを見極めたうえで、会社が持っている調査記録や相談窓口の対応履歴を出させます。会社が「調査した」と言いながら記録を残していないことも多く、その不在自体が対応義務を果たしていない証拠になります。
慰謝料の金額を算定して請求する
期間と頻度、健康被害、会社の対応から金額を積み上げ、内容証明で請求します。大阪労働局のあっせんは会社の52.0%が参加しないまま終わりますが、弁護士名の請求なら会社は無視できません。応じれば、この段階で終わります。
労災申請を並行して進める
請求書の作り方、出来事を時系列で示す資料、不支給だったときの審査請求まで引き受けます。大阪の認定率は24.2%で、4件に3件は通らない計算です。通れば仕事が原因だと国が認めた記録になり、会社への請求でもそのまま使えます。
退職する場合の条件を整える
辞めると決めた場合も、離職理由を会社都合にすること、解決金の額、口外禁止をどこまで負うかを詰めます。辞表を出した後より、出す前に相談したほうが取れる条件は多くなります。
出典:日本弁護士連合会「弁護士会別会員数」(2026年9月1日現在)
ハラスメントの請求は、証拠を固めてから内容証明を送り、会社の対応で次の手続きを決めます。大阪では労働審判の申立先が1か所に決まっています。
録音・メモ・診断書を弁護士に見せ、請求できる相手と金額の見込みを決めます。在職を続けるか退職するかも、ここで方針を立てます。
加害者と会社に対し、事実関係と請求額を示した書面を送ります。会社が社内調査を始める、配置転換に応じるといった対応につながることもあります。
裁判官1人と労働審判員2人が原則3回以内の期日で審理します。全国の平均審理期間は96.7日です。大阪では堺市や岸和田市の会社が相手でも、申立先は大阪地方裁判所本庁になります。
事実関係の争いが大きい事案や、加害者個人にも責任を認めさせたい場合は訴訟を選びます。証人尋問で同僚に証言してもらう手続きも取れます。
| 裁判所 | 扱う手続き・所在地 | 対象 |
|---|---|---|
| 大阪地方裁判所 本庁 第5民事部(労働部) | 労働審判、労働関係の民事訴訟、民事保全(大阪市北区西天満2-1-10 本館8階) 06-6316-2883 |
府内のすべての労働審判 |
| 大阪地方裁判所 堺支部・岸和田支部 | 民事訴訟と民事保全は扱うが、労働審判は扱わない | 堺市・富田林市・岸和田市・泉佐野市などに勤めていた人も、労働審判は本庁へ申し立てる |
出典:大阪地方裁判所「第5民事部(労働部)」、裁判所「申立書の提出先一覧(大阪)」、e-Gov法令検索「労働審判法」(第2条・第15条)
ハラスメントの請求は、回収できる金額が解雇事件より小さくなりやすいため、費用の組み方で手元に残る額が変わります。大阪弁護士会は労働者側の労働相談を無料で受け付けているので、費用を払う前に見通しを聞けます。
| 費用の種類 | 目安 | 根拠・補足 |
|---|---|---|
| 法律相談料 | 1時間1万円、または30分5,500円。大阪弁護士会の労働相談は労働者側なら無料 | 日弁連アンケートで「1万円」56%・「5,000円」36%。大阪弁護士会の総合法律相談センターは労働問題の相談を労働者側は無料で受け付け、月〜金13:00〜16:00に専用枠がある |
| 着手金 | 20万〜30万円、または請求見込み額の約8%。着手金無料の事務所もある | 日弁連アンケートの労働事件の設例で20万円が45%・30万円が31%。金銭請求は回収額で報酬が決まる形も多い |
| 報酬金 | 30万〜50万円、または回収額の16〜25% | 同じ設例で30万円が36%・50万円が31%。会社に是正させた、配置転換を実現したといった金銭以外の成果の扱いを先に確認する |
| 裁判所への手数料 | 労働審判は請求100万円で5,000円、300万円で10,000円 | 金額を算定できない請求は160万円とみなして6,500円 |
| 裁判所への予納郵便切手 | 労働審判は3,440円分 | 大阪地方裁判所は金額が定額(500円4枚・100円8枚・50円8枚・20円8枚・10円8枚)。現金や電子で納める場合は3,500円。2026年5月の改正で郵便費用が手数料に含まれるようになったのは訴えの提起と支払督促で、労働審判は対象外 |
出典:日本弁護士連合会「市民のための弁護士報酬ガイド(2008年度アンケート結果版)」、裁判所「手数料額早見表(労働審判用)」、大阪地方裁判所「郵便切手及び予納金一覧」
請求額が小さい事案では、弁護士費用のほうが上回ることもあります。判断材料は、証拠がどれだけあるか、健康被害が出ているか、退職に至ったかの3点です。診断書があり休職や退職に至っている事案は請求額が上がります。証拠が少なく、まだ在職して働けている段階なら、まず大阪府労働相談センターや大阪労働局の助言・指導という無料の手続きから始めて、会社が動かなければ弁護士に切り替える順序も選べます。大阪弁護士会の労働相談は労働者側なら無料なので、いまの材料で請求できる金額と費用の見込みを出してもらってから決めましょう。
弁護士費用を用意できない場合は、法テラスの立替制度を使えます。手取り月収と貯金が次の基準以下なら、無料相談(同じ問題で3回まで)と弁護士費用の立替を利用できます。ハラスメントで休職している人は収入が下がっているため、基準に当たることが少なくありません。
| 家族人数 | 手取り月収の基準(大阪市) | 現金・預貯金の基準 |
|---|---|---|
| 単身 | 200,200円以下 | 180万円以下 |
| 2人家族 | 276,100円以下 | 250万円以下 |
| 3人家族 | 299,200円以下 | 270万円以下 |
| 4人家族 | 328,900円以下 | 300万円以下 |
大阪市は生活保護の一級地にあたるため、収入基準は東京都特別区と同じ枠が使えます。大阪市以外の市町村に住む人の基準は単身182,000円・2人251,000円・3人272,000円・4人299,000円です。家賃や住宅ローンを負担している場合は一定額を加算できますが、加算額の上乗せは東京都特別区だけの扱いで、大阪市は単身41,000円までとなります。窓口は法テラス大阪(0570-078329)と法テラス堺(0570-078331)です。
出典:法テラス「民事法律扶助のしおり」、法テラス「法テラス大阪」
大阪弁護士会には5,243人の弁護士が所属しています。ハラスメント事件で結果を出す事務所は、次の条件で絞り込めます。
大阪でハラスメントを任せる事務所の条件
辞めるかどうかを決めていない段階でも相談できます。むしろ在職中のほうが、社内の資料や同僚の証言を確保しやすく、会社に対して環境の改善を求める余地もあります。弁護士に依頼したことを会社に伝えるタイミングは本人が決められます。ベンナビ労働問題では、オンライン面談ができる大阪の事務所、初回相談無料の事務所、休日に相談できる事務所を条件で絞り込めます。女性弁護士に相談したい場合は、事務所のプロフィールで担当者を確認してから予約してください。
会社の窓口が機能していない、まず外部に話を聞いてほしいという段階で使える窓口です。平日の日中に動けない人は、木曜の夜間や土曜の枠がある窓口から始めてください。
| 窓口 | できること・受付 | 電話番号 |
|---|---|---|
| 大阪労働局 雇用環境・均等部 指導課(大阪市中央区大手前 大阪合同庁舎第2号館8階) | 職場のハラスメント防止対策、男女雇用機会均等法、育児・介護休業法に関する相談。会社への助言・指導や調停の申請につながる。平日8:30〜17:15 | 06-6941-8940 |
| 大阪産業保健総合支援センター(大阪市中央区石町2-5-3 エル・おおさか南館9階) | メンタルヘルスの専門スタッフに窓口・電話・メールで相談できる。すべて無料。平日9:00〜17:00 | 06-6944-1191 |
| 大阪府労働相談センター(大阪市中央区北浜東3-14 エル・おおさか本館10階) | 労働問題全般の相談。平日9:00〜12:15・13:00〜18:00、毎週木曜は20時まで。無料・予約不要。セクハラと女性の相談は専用番号(06-6946-2601) | 06-6946-2600 |
| 大阪府労働委員会(エル・おおさか本館8階) | 労働相談センターでの相談で解決しない場合、あっせん員による無料のあっせんに進める。申請書は労働相談センターに出す | 06-6941-7191 |
| 大阪労働局 総合労働相談コーナー(府内14か所) | 大阪労働局と13の労働基準監督署に設置。平日9:00〜17:00(泉大津のみ9:30〜)。助言・指導やあっせんへつなぐ | 06-7660-0072(大阪労働局) |
| 大阪弁護士会 総合法律相談センター(大阪市北区西天満1-12-5 大阪弁護士会館1階) | 労働法律相談の専用枠が月〜金13:00〜16:00。労働者側の労働問題は無料。夜間17:30〜20:00、土曜10:15〜16:00の枠もある | 06-6364-1248 |
| 同 なんば・堺・岸和田・谷町の各法律相談センター | なんば(大阪市中央区難波2-1-2)は夜間17:30〜20:00と日曜13:00〜16:00も受付。堺(072-223-2903)と岸和田(072-433-9391)は平日10:00〜16:00 | なんば 06-6212-1061 谷町 06-6944-7550 |
| 法テラス大阪・法テラス堺 | 収入・資産が基準以下の人向けの無料相談と費用立替。法テラス大阪は大阪弁護士会館B1F、法テラス堺は堺市堺区南花田口町。平日9:00〜17:00 | 大阪 0570-078329 堺 0570-078331 |
出典:大阪府労働相談センター、大阪府「個別労使紛争解決支援制度」、大阪労働局「総合労働相談コーナーのご案内」、大阪弁護士会「総合法律相談センター」、法テラス「法テラス大阪」
断る必要はありません。自分が加わっている会話の録音は違法ではなく、裁判でも証拠になります。先に伝えると相手が言動を控えてしまうので、黙って録音してください。就業規則で録音を禁じている会社もありますが、自分の身を守るための録音まで縛る効力は認められにくいと考えられています。
会社に是正させたいなら大阪労働局 雇用環境・均等部 指導課(06-6941-8940)、話を聞いて整理してほしいなら大阪府労働相談センター(06-6946-2600)です。府のセンターは平日18時まで、毎週木曜は20時まで受け付けています。加害者や会社に慰謝料を請求したい段階なら弁護士に相談してください。大阪弁護士会の労働相談は労働者側なら無料で、平日13時から16時に専用枠があります。
会社には相談に応じて適切に対応する義務があります(労働施策総合推進法30条の2)。対応しなかった事実そのものが、会社の責任を問う材料になります。全国の調査でも、会社がハラスメントを認識した後に「特に何もしなかった」が53.2%と最多です。相談した日付、担当者名、回答内容を記録し、大阪労働局への相談か弁護士への依頼に進みましょう。
違法です。相談したことや事実を述べたことを理由に、解雇、降格、減給、不利益な配置転換をすることは労働施策総合推進法30条の2第2項で禁じられています。大阪労働局に出された紛争解決の援助の申立て166件のうち5件は、この不利益取扱いを理由とするものです。異動の内示があった日、理由の説明、それまでの相談の経緯を記録してください。
ハラスメントが原因の精神疾患は労災の対象です。令和5年9月の認定基準の改正で、パワハラの6類型すべてと、客や取引先からの著しい迷惑行為が具体的な出来事として明記されました。大阪では令和7年度に406件の請求があり、支給決定は72件で認定率は24.2%です。いつ誰から何をされたかを記録で示せるかが結果を分けます。
労災保険から慰謝料は支払われません。労災で受け取れるのは治療費(自己負担なし)と休業補償(休業4日目から給与の約8割)などです。精神的な苦痛に対する賠償は、加害者と会社に別途請求します。労災が認められていると、仕事が原因であることが公的に確認された状態になるため、会社への請求でも有利に働きます。
大阪府にはカスタマーハラスメントを規制する条例がありません。東京都は2025年4月に条例を施行していますが、大阪府は条例ではなく中小企業向けの支援事業として対策を進めています。ただし労働施策総合推進法の指針は、顧客等からの迷惑行為について相談体制の整備や被害者への配慮を求めています。客からの行為が原因の精神疾患は労災の対象で、全国で年127件が支給決定されています。
社内に相談先がない場合こそ、外部の窓口を使ってください。大阪労働局 雇用環境・均等部(06-6941-8940)は会社に対して助言・指導を行えます。弁護士に依頼すれば、社長個人と会社の両方に請求できます。社長が加害者の事案は在職を続けるのが難しいことも多いため、退職を前提とした解決金の交渉として組み立てる方法もあります。
請求できます。録音は最も強い証拠です。そこに日時と内容のメモ、同僚の証言、診断書、担当業務が変わったことが分かる資料を重ねていきます。会社が持つ調査記録の開示を求めることもできます。大阪府の窓口に持ち込む場合も、録音があるかどうかで助言の具体性が変わります。
損害と加害者を知った時から3年、生命や身体を害する場合は5年です。行為から20年を過ぎると請求できなくなります。在職中は動けず退職後に請求する人も多いのですが、時効の期限が迫っているなら内容証明を送って進行を止めます。
できます。辞めた後のほうが気兼ねなく進められる面もあります。ただし在職中にしか取れない資料があるので、辞める前に業務メールや人事評価を手元に保存してください。ハラスメントが原因で辞めた場合は、退職を余儀なくされたこと自体の損害も請求できます。
労働審判は大阪地方裁判所本庁(大阪市北区西天満)で開かれます。堺支部と岸和田支部は民事訴訟や保全は扱いますが、労働審判は扱いません。相談だけなら大阪弁護士会の堺法律相談センター(072-223-2903)や法テラス堺(0570-078331)が近くにあります。
できます。弁護士には守秘義務があり、大阪労働局や大阪府の相談窓口も相談内容を会社に伝えません。大阪労働局へ相談した場合、会社へ助言・指導を行うかどうかは本人の意向を確認したうえで決まります。会社に伝わるのは、依頼後に弁護士名で通知を出す段階からです。
金額は行為の内容、期間、頻度、健康被害の程度、会社の対応で大きく変わるため、相場を一律に示せる公的な統計はありません。判断材料になるのは、暴言が何か月続いたか、人前で行われたか、診断書が出ているか、休職や退職に至ったか、会社が相談を受けた後に何をしたかです。手元の録音とメモを持って大阪弁護士会の無料相談か、初回無料の事務所に行けば、その場で見込み額を出してもらえます。
取扱い分野、初回相談料、夜間・休日の対応、オンライン面談の可否は事務所ごとに異なります。録音とメモ、診断書を手元に置いて、いまの状況に合う相談先を選んでください。
参考資料・更新情報