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ホーム > 労働問題コラム > 解雇予告 > 無断欠勤で解雇されても猶予はある|退職に伴う経済的問題への対処

無断欠勤で解雇されても猶予はある|退職に伴う経済的問題への対処

更新日:2021年06月02日
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
このコラムを監修
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急性の病気にり患したり、交通事故に遭ったりして会社に連絡できない状況になったなど、無断欠席する理由は様々です。しかし、無断欠勤を数日してしまった場合、連絡できるようになってから、解雇されてしまうのではないかと不安に思う人も多いでしょう。

 

実は、無断欠勤が数日続いても忠地に解雇されるわけではありません。もちろん、無断欠勤の理由に正当性がなく、不誠実な対応が続けば解雇される可能性は非常に高いと思われます。

 

しかし会社としても無断欠勤を続ける社員を、簡単には解雇できない背景があります。また解雇されたあと、生活のために申請する雇用保険は受給できるのか、労働者の視点では気になるところのはずです。

 

この記事ではそんな無断欠勤による解雇までの期間と、解雇後にしておきたい経済的な問題への対処についてご紹介していきます。

 

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この記事に記載の情報は2021年06月02日時点のものです

無断欠勤をして解雇されるまでどれくらいの期間があるか

無断欠勤はそれ自体非常識な行為ではありますが、実際にどのくらいの期間欠勤した場合に解雇になるのかを知りたい人も多いと思います。結論からいうと、明確な基準はありません。

 

無断欠勤の事例では、会社は、通常、労働者に連絡して状況を確認するはずです。そのような連絡に誠実に対応している場合には、ある程度欠勤が続いたとしても直ちに解雇されることはないでしょう。

 

他方、当該連絡を無視し、会社からの出勤命令も無視していれば、欠勤期間が2~3週間程度であっても普通解雇や懲戒解雇を受けることはあり得ます。

 

懲戒解雇処分のハードルは極めて高い

無断欠勤をすると解雇されると考えている労働者は多いはずです。何日も会社へ音信不通を貫き、連絡する意思を見せなければ解雇処分にされてしまうこともあるでしょう。しかし、そのような場合でも通常は普通解雇で処理され、懲戒解雇処分までされることは稀です。

 

懲戒解雇は、会社がペナルティとして雇用を打ち切る行為であり、その有効性のハードルは極めて高いとされています。たとえ相当期間無断欠勤が続いたとしても、これにより会社に実害が生じていないような場合には懲戒解雇の有効性が否定される可能性があるのです。

 

解雇までの流れ

実際に労働者が無断欠勤をして解雇されるまでの流れを見ると、次のように進めるのが一般的です。

 

  1. 会社が労働者に連絡を取る。
  2. 1の結果連絡が全く取れないことが続く場合又は1の結果正当理由に基づく欠勤ではなく出勤を命じても従わない場合、警告や軽い懲戒処分を行う。
  3. 2によっても状況が改善されない場合、会社が普通解雇の意思表示を行う。

 

数回では不当解雇の可能性もある

一度、または数回の無断欠勤で解雇された場合、もしかしたら不当解雇の可能性もあります。

 

解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。(引用:労働契約法)

 

上記の労働契約法第十六条により定められているので、もし解雇に十分な理由がない場合や手続が杜撰である場合には解雇は無効となる可能性があります。こうした事情により、会社側もよほどのことがない限り解雇という判断を簡単には下せないのです。

 

無断欠勤をしても働いた分の給与は請求できる

無断欠勤していても働いた分の給与は請求できる

無断欠勤の結果、解雇されたり自主退職した場合、それまでに労働に勤しんだ時間があれば、その分の給与は請求する権利があります。会社側からすれば払う必要はないと主張するかもしれませんが、支払わなかったら労働基準法違反となります。

 

したがって、退職日までの給与はきちんと支払ってもらいましょう。

 

請求期限は5年間・賃金請求以外は2年間

労働した分の給与は支払いをしてもらう義務があるとしましたが、いつまでも請求できるわけではありません。労働基準法第百十五条で規定されている、

 

この法律の規定による賃金の請求権はこれを行使することができる時から五年間、この法律の規定による災害補償その他の請求権(賃金の請求権を除く。)はこれを行使することができる時から二年間行わない場合においては、時効によつて消滅する。(引用:労働基準法

5年間のうちに請求しなければいけません。

この期間を過ぎると労働分の給与の支払い義務が消滅し、弁護士に依頼しても回収できないため注意しましょう。

 

解雇後に失業保険は受給と注意点

無断欠勤の末、解雇もしくは退職したあとでも失業保険は申請できるのか、という点を気にしている人も多いでしょう。こちらに関しては、支給条件を満たしたうえであれば失業保険は受給することができます。ただし、以下の点にはご注意ください。

 

失業保険の受給には期間の制約がある

支給条件として挙げられるのは、雇用保険に加入してからさかのぼること2年のうち12か月以上あることです。この期間加入していなければ雇用保険の制度である失業保険を受けることができませんので、ご注意ください。

 

自己都合扱いの退職になる

また失業保険を申請するにあたり、支給条件を満たしていても実際に受給できるようになるまで待機期間が必要になります。

 

なお、無断欠勤が原因で懲戒解雇されたような場合は、会社都合でなく自己都合での退職と判断される可能性があります。その場合は支給まで3か月程度待たなくてはいけません。

 

まとめ

どんなに嫌なことがあっても無断欠勤は非常識な行為です。理由は諸々あるかもしれませんが、無断欠勤の結果解雇となってしまえば、生活の糧を失ってしまいます。

 

できるだけ会社と連絡を取りたくないなど、理由はあるかもしれませんが最低限しておかなくてはいけないことはたくさんあります。無断欠勤をして逃げ癖を付けないためにも、しっかりけじめだけはつけるようにしましょう。

 

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この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。
編集部

本記事は労働問題弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※労働問題弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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