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自己都合退職と会社都合退職の大きな違いは失業手当にあった
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自己都合退職と会社都合退職の大きな違いは失業手当にあった

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
監修記事
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転職する際に職業欄に記載する「自己都合退職」と「会社都合退職」。一見、なんら変わりのないことだと思っていた方も多いでしょう。しかし、自己都合退職と会社都合退職には雲泥の差があります。
 
例えば、失業手当です。条件にもよりますが、自己都合退職と会社都合退職では貰える額が、150万円以上変わってくる場合があります。今回は、自己都合退職と会社都合退職の違いや、退職の形についてのご説明をします。
 

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【目次】
自己都合退職と会社都合退職の違い
自己都合退職と会社都合退職の失業保険の違い
会社都合退職から自己都合退職にされそうになった!?
自己都合退職は会社都合退職に変えられる場合がある
まとめ

自己都合退職と会社都合退職の違い

まず、自己都合退職と会社都合退職の違いをご説明します。自分から辞めた場合は自己都合退職。会社から解雇にあった場合は会社都合退職という違いはなんとなくお分かりでしょう。
 

自己都合退職になる場合

簡単にいえば、従業員自ら退職届けを提出して辞めた場合は、自己都合退職となります。履歴書には「一身上の都合により退職」と記載します。
 

会社都合退職になる場合

会社都合退職とは、従業員の意思とは関係なく、会社の倒産、人員削減、退職勧奨などで解雇・退職した場合の事を言います。履歴書には「会社都合により退職」と記載します。
 

自己都合退職のメリット

メリットというほどのメリットではありませんが、自己都合退職の場合、転職の際、退職理由で波風を立てず済ませることが出来るでしょう。(何度も自己都合退職を繰り返していなければ)
 
反対に、会社都合退職になると、面接を受けた会社にもよりますが「会社都合により退職」と履歴書に書かれていると、「何があったんだ」と勘ぐられる事があります。人員削減のリストらの場合でも、「能力が低いから解雇されたんだ」と、判断される可能性も出てきてしまいます(これは、担当人事次第ですが)。
 

会社都合退職のメリット

一方、会社都合退職でのメリットは、なんといっても失業手当の手厚さです。冒頭でご説明しましたが、場合によっては、貰える失業手当の金額が150万円変わるケースが出てきます。
 
また、失業保険の給付も早く、退職後すぐに給付されることとなります。まさに、急に仕事を失った際の大きな助けとなります。
 

自己都合退職と会社都合退職の失業保険の違い

それでは、もう少し詳しく自己都合退職と会社都合退職の失業保険の違いについての解説を進めていきます。まずは、失業手当が受け取れる条件から行きましょう。
 

失業手当が受け取れる条件と申請

失業保険は、退職した人だれでも受け取れる訳ではありませんし、自動的に受け取れるものでもないので、条件を満たしていることと、申請が必要となります。
 

❏本人に働く意思と能力がある

失業手当は、退職から次の就職までの生活の保障が目的ですので、本人が働けなかったり、働く気がないと給付されません。例えば、大きな怪我や妊娠中などは、失業手当ではなく、別の手当が受けられるでしょう。
 

❏積極的に求職活動を行っている

失業手当を受けるにあたって、積極的に求職活動を行っていなければなりません。「もう就職先が決まっていて、しばらく期間がある」や「収入が無いけど起業の準備をしている」「実家に戻り、家事に専念している」ような場合は認められません。
 

❏過去2年間で合計12ヶ月以上の雇用保険の被保険者期間がある(会社都合は6ヶ月)

失業手当は、過去の雇用保険の加入により支払われます。過去2年間で12ヶ月(会社都合の場合は6ヶ月)以上加入していなければ、認められません。ここがまず、自己都合退職と会社都合退職の違いです。

 

❏申請はハローワークへ

失業手当を受けるにはハローワークへの申請が必要になります。必要書類等は以下のようになります。
 

  • 離職票2種類(前職で貰えます)

  • 雇用保険被保険者証(退職時に貰います)

  • 印鑑

  • 写真(縦3cm×横2.4cm)

  • 普通預金通帳(本人名義、一部のハローワークはキャッシュカードでも可)

  • 本人確認証(写真付き)

 

実際に貰える期間と金額の違い

失業手当の申請が通れば、失業保険が給付されます。自己都合退職と会社都合退職で貰える金額の違いについては、まず、日毎の支給額(だいたい5,000円程度)には変わりはありません。しかし、給付日数に大きな違いがあります。簡単にまとめると以下のようになります。
 

 

自己都合退職

会社都合退職

給付残日数

90~150日

90~330日

給付までの3ヶ月待機

あり

なし

最短給付開始日

3ヶ月7日後

7日後

国民健康保険

通常納付

最長2年間軽減

 
特に、給付開始日数について、自己都合退職は給付待機期間があるため、3ヶ月後と、必要な時に支給されない形になっています。更に、その後休職期間が長引いた際は、会社都合退社だと1年近く給付されます。
 
更に、国民健康保険料の軽減もあり会社都合退社は退職後の保障がしっかりされています。次の職場への転職がスムーズに行くようであれば、そこまで気にならないかもしれませんが、再就職が難しくなってくる40代50代の方は、特にシビアに考える内容ではないでしょうか。
 

会社都合退職から自己都合退職にされそうになった!?


会社都合退社といえば、リストラや倒産などが主なイメージとしてあります。しかし、一般的な解雇も会社都合退社に当たります。しかし、会社が従業員を解雇にするには、相当な条件を満たしていないと出来ません。
 
そこで、もし、「気に入らない従業員がいる」や「優秀な人材と入れ替える」といった、安易な理由で従業員を辞めさせようとする場合、従業員自ら自己都合退職させるような手口を使ってくることがあります。例えば、「会社都合退職だと再就職に不利だから退職届にサインして自己都合退職にしたが良いよ」といった内容です。
 
この事を、退職勧奨と言い、従業員も会社の意図に気づかないうちに、自己都合退職になってしまいます。けして簡単に自己都合退職せず、慎重に対処して下さい。詳しくは「会社が退職を勧める退職勧奨の手口と対処法」をご覧ください。
 

自己都合退職は会社都合退職に変えられる場合がある

もしも、既に自己都合退職で退職された方がいても、自己都合退職から会社都合退職に変えられる場合があります。失業手当の違いを知り「会社都合退職が良いじゃないか」と思った方、まだチャンスはあります。
 
以下の項目に当てはまるようであれば、自己都合退職から会社都合退職に切り替えられます。失業手当の申請に行く際にハローワークへ行きますが、その際に、以下の事実に該当するので、自己都合退職から会社都合退職に変えられませんか?」と相談してみてください。

 

会社の倒産による退職

いわゆる会社の倒産です。この場合は、会社都合となっていることがほとんどでしょう。
 

事業所単位で1ヶ月30人以上、会社の3分の1以上の大規模な退職

いわゆる会社のリストラのことです。この場合も、会社都合とされることも多いのですが、「退職金などを増額するから退職したい人はいないか?」という、希望退職者は、自己都合退職になります。
 

勤務地・労働時間・賃金・職種などが採用条件と大幅な違いがあった場合

意外に、知られていないことがこの会社都合退職の理由です。「技術職で入社したのに営業職にされた」「給料が大幅に違った」「労働時間が長いなんて、採用時点で触れていない」ならば、「辞めてやろう」と考えた方もいるでしょう。
 
この場合、一見自己都合退職と思われますが、あまりにも採用条件とかけ離れていることが認められれば、会社都合退職に変更されます。この場合は、採用条件を記した求人票や、実際の状況が分かるタイムカードや記録などの証拠があるとスムーズに認められます。
 

賃金の大幅減、未払い

会社の経営が苦しくて給料が払われていない、大幅に減ったので、見切りを付けて辞めた場合も上記のように会社都合退職とされることがあります。
 

心身に危害が及びやむを得ない退職

実は失業手当の条件が変わるのは「特定受給資格者」と認定されるからです。ですので、何も会社都合退社だけが失業手当の条件が変わるという訳ではありません。例えば、「肉体労働で、身体を壊したから事務職に転職した」ような場合も、特定受給資格者に認められる可能性は出てきます。
 

両親の死亡・病気で退職せざるを得なくなった

同じく、両親の病気や死亡で、実家近くで仕事をしなくてはならなくなったような場合も、特定受給資格者と認められる可能性があります。
 

まとめ

いかがでしょうか自己都合退職と会社都合退職の大きな違いは、失業手当の違いです。一度、自分の場合、どちらが良いのかを考えなおしてみましょう。また、会社は従業員に自己都合退職にするために不当な手段を使ってくる可能性もあります。
 
「もしかしたら当てはまるかも」と言う気がする方は「不当解雇の判断基準と3つの対処法」もご覧ください。

この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。

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編集部

本記事は労働問題弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※労働問題弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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