有給が取れない方へ|有給休暇に関するルールと対策

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労働問題コラム

有給が取れない方へ|有給休暇に関するルールと対策

Yuukyuu

「有給が取れない・・・」毎日忙しく働くビジネスマンは、ふと思うことがあるでしょう。有給を取れないと思う方には2つのパターンがあると考えます。
 
1つは「有給を取りたい」と会社に訴えても、「うちには有給は実質無いようなもんだから」と言った理由で拒まれた人。もう1つが周りの人や、これまでの有給消化の実績を知って「有給は無理だろうな・・・」と諦めかけている人。
 
どちらにも言えることは、有給に関しての知識が無く、言われたことや、社内で起きていることを鵜呑みにしてしまっていることです。
 
今回は、有給に関する疑問について法的根拠を元に解説していき、有給を取るための方法のアドバイスを記載します。
 

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労働問題は、労働者側が会社に泣き寝入りしてしまうことが多いです。しかし、法的に見てみると会社側に非があり、残業代請求や解雇取消などの方法が取れることも多くあります。当サイト【厳選労働問題弁護士ナビ】では無料相談可能な弁護士も多く掲載しています。会社から納得いかない扱いを受けたのであれば、一度弁護士に相談してみましょう。

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【目次】
有給休暇に関する6つの疑問
 ◆有給はいつからどれほど取れるのか?
 ◆有給は繰越できるのか?
 ◆パート・アルバイトには有給は無いのか?
 ◆有給を取る際の理由は?
 ◆有給が取れない会社は違法なのか?
 ◆有給買い取りは出来るのか?
有給が取れない会社の対処法
 ◆まずは申請をする
 ◆断られたのであれば代わりの日を聞く
 ◆労働組合に相談する
 ◆労働局に報告する
有給が取れずに退職を迎えている方へ
 ◆計画的に引き継ぎ等を済ませて最後に有給を使うことが一般的
 ◆それでも有給が取れないのであれば戦う
まとめ

有給休暇に関する6つの疑問

「有給が取れない」と思っている方は、当たり前ですが「有給を取りたい」と思っている方々ですね。取りたいと思っていても取れないのは、取ろうと思っても会社から「ダメだ」といったニュアンスの事を言われてしまった人。
 
もしくは、「どうせ無理だろう」と自分から諦めてしまっている人でしょう。なぜそうなってしまうかというと、有給に関してよく理解していない、という事実があります。
 
こちらでは、有給に関する疑問を解決してもらい、ぜひ「有給は取るのが当たり前じゃん」と感じて下さい。法的観点から解説していきますので、会社独自の言い分などは通用しません。
 

有給はいつからどれほど取れるのか?

まずは、有給に関する日数の解説です。「うちには有給は無いよ」とか、求人票に「有給休暇あり」と、あたかも会社独自の基準で有給の有無を決められるような言い方がされることもありますが、一定の条件を満たせば、労働者には有給休暇を取る権利が当然発生します。大事なのでもう一度言います。有給休暇は労働者の法律上の権利であり、これを取らせることは会社の法律上の義務です。
 

❏働き始めて6ヶ月以降に有給が発生する

労働時間・日数にもよりますが、通常のフルタイム勤務であれば、6ヶ月以上働くと有給が10日間生じます。その後年数が増えるにつれ、有給が付与される日数も増えていき、1年間で最大20日間まで付与されます。有給取得日数は以下の表になります。
  

 勤続日数

  6ヶ月 

1
6ヶ月

2
6ヶ月

3
6ヶ月

4
6ヶ月

5
6ヶ月

6
6ヶ月

 有給取得

  10日

  11日

  12日

  14日

  16日

  18日

  20日

 
6年6ヶ月以降は毎年20日ずつ有給が付与されていきます。
 

❏有給が発生する労働時間・日数

労働時間や休日週は会社によってもまちまちでしょう。どれくらいの時間・日数を働けば有給取得の対象になるかというと、全労働日の8割以上の出勤です。この全労働日とは、各従業員がそれぞれ出勤を義務付けられている日数のことです。
 
つまり、病気や怪我などで8割以上休んでいない限り、通常の正規社員の方はほとんど有給休暇が付与されているのです。※ただし、業務上の怪我・病気(労災)や妊娠・出産による育児休業、介護休業などは出勤したこととみなされます。
 

有給は繰越できるのか?

年間10日以上が付与される有給休暇ですが、1年間で消化しきることは難しい方もいるでしょう。有給の繰り越しは可能です。そして、この繰り越しは過去2年間分キープすることが可能です。
 
例えば、入社して1年半で1日も有給を消化していない人は、入社後6ヶ月で発生した有給10日分と、今回発生した有給11日分の合計21日分をストックしていることになります。
 

パート・アルバイトには有給は無いのか?

有給は正規社員のみのものというイメージがある方も多いでしょう。しかし、アルバイトやパートなどの非正規社員の方も有給が生じます。しかし、パートタイマーであっても、週30時間以上又は週5日以上の勤務がある場合は、非正規社員でも正社員と同様に有給が生じます。
 
一方、アルバイト・パートの方には、労働時間が短く、30時間未満かつ週4日以下で勤務している方もいるでしょう。しかし、その場合でも、以下の様な形で有給が生じます。
 

週間
労働日数

年間
労働日数

 
6ヶ月

1
6ヶ月

2
6ヶ月

3
6ヶ月

4
6ヶ月

5
6ヶ月

6
6ヶ月

 
1

48
72

 
1日

 
2日

 
2日

 
2日

 
3日

 
3日

 
3日

 
2

73
120

 
3日

 
4日

 
4日

 
5日

 
6日

 
6日

 
7日

 
3

121
168

 
5日

 
6日

 
6日

 
8日

 
9日

 
10日

 
11日

 
4

169
216

 
7日

 
8 日

 
9日

 
10日

 
12日

 
13日

 
15 日

 

有給を取る際の理由は?

有給を取る際に「有給の理由を書かないといけない」「彼女と旅行に行きたいけど会社に言いづらい」そう思われる方もいるでしょう。結論を言うと、有給を取る際に理由を答える義務はありませし、どのような理由でも有給は取れます。
 
有給は労働者の法律上の権利である休暇です。例えば、通常の休みの前日に「明日は家でDVDを見ます」なんて、いちいち報告する会社は無いでしょうし、「そんな暇なら会社に来て仕事しろ!」など言われる義務は無いですよね。
 
仲の良い社内の人に「何するの?」と聞かれれば答えるのは、コミュニケーションの一つでしょうが、会社に報告する必要はありません。それでも書類に記載などをしなければならないのであれば「私用」とだけ書いておきましょう。
 
理由を言わなかったからと言って、有給を認めないことは出来ません。更には、どのような理由であっても、会社は有給を拒む権利は原則としてありません。※下記でご説明しますが、繁忙期等は、例外的に会社は時期をずらしてもらうよう求める権利があります。
 

有給が取れない会社は違法なのか?

有給休暇に関しては「労働基準法39条」に明記されています。ただ単に「今は無理だ」と言われるだけでは、簡単に違法とは言い切れません。これには、時季変更権が関係してきます。
 
時期変更権とは、簡単に「今休まれると通常の業務に支障が出てしまうので、別の日にしてくれ」と会社がお願いすることの出来る権利です。ですので、「今は難しい」と拒まれたのであれば、具体的にいつなら取れるのかを聞きましょう。
 
それでも「いつになるのか分からない」とはぐらかされたり、そもそも「うちには有給は無いんだ。」と堂々と言っているような会社は違法といえるでしょう。
 

有給買い取りは出来るのか?

「有給買い取り」という言葉を聞いたことのある方もいるでしょう。どうせ有給を消化しきれないのだから、その分をお金で買い取ろうという方法です。しかし、有給買い取りは原則として違法になっています。
 
理由として、有給は従業員の疲労回復のために付与するもので、買い取りを認めてしまうと、当該疲労回復の趣旨を達成出来ないからです。ただ、以下の3つの内容では例外的に認められています。
 

❏法定以上の有給日数分

上記で説明した法律で定められた日数分以上の有給を付けている会社もあります。その場合、法定の日数以上で消化しきれなかった有給を会社の判断で買い取ることは可能です(特に規定がない限り、買い取るかどうかは会社の判断であり、労働者から買い取りを求めることは難しいでしょう)。
 

❏退職前で消化できなかった分

退職前に今までの有給を消化しきれなかった、という方も多いと思います。どうしても在職中に使い切れないような有給がある場合に、会社の判断でこれを買い取ることは可能です(あくまで会社の判断であり、労働者に買取を求める権利があるわけではありません)。
 

❏2年で消化しきれなかった有給分

上記で、2年経つと過去の有給は無くなると記載しましたが、無くなってしまい行使できない有給を会社の判断で買い取ることは可能です(これもあくまで会社の判断です)。
 
上記の通り、いずれの場合も、有給を買い取るかどうかは会社の判断です。したがって、会社が拒否した場合には、原則として買取は不可能となります。

事前に就労規則で、有給の取り扱いについて、会社でどのように決めているかを確認し、買い取り制度がない場合には有給を在職中に使い切ることが無難です。また、買い取りを求める場合にも、ある程度の交渉能力が必要となってくるでしょう。
 

有給が取れない会社の対処法

それでは、有給を取るための手順を解説していきます。ただ、有給が取れないからと言って会社と揉めたり、退職になるような事態は避けたいので、なるべく方法としては社内で問題を解決させます。
 
一方、既に退職が決まっていたり、考えていて、有給が余っていることに気付いた方は「有給が取れずに退職を迎えている方へ」をご覧ください。
 

まずは申請をする

有給が取れない方には、「周りに有給を取っている人がいない」「休む隙がない」と自分で取れないと諦めている方もいるでしょう。まずは、取れるタイミングを見つけ、有給の申請をしてみることです。
 
就労規則には、有給について記載されているはずですので、内容を確認した上で、その内容に沿って申請する方法(例えば、何日前までに申請など)が良いでしょう。特に大きな理由が無いと有給を取ろうと思うことも無いと思いますので、有給で何をするのかのプランを立ててみるのも良いでしょう。
 

断られたのであれば代わりの日を聞く

「今は無理だ」と拒まれる可能性もあります。それは単に、時季変更権を使われているだけの可能性もあるでしょう。拒まれたから諦めるのではなく、代わりにいつ頃なら可能かを聞き出しましょう。
 
ここで、「うちには有給なんて無い」「そんなに休みたいんだったら辞めてもらってもいいんだよ」というようなことが言われると、違法性が出てきます。この内容は、後に証拠ともなりますので、メールや書面でのやり取りをするか、ボイスレコーダーを取るなどして、形に残しておきましょう。
 

労働組合に相談する

有給の問題は社内で解決させたいものです。ある程度の規模の会社になると、労働組合があるはずです。まずは、有給に関してこういう事例があったと労働組合に相談して下さい。
 
労働組合に言ったからといって、いきなり有給が取れるように変わるようなことは無いでしょうが、その職場で長く続けるつもりであれば、職場の改善の意味合いも込めて、地道に労働組合に有給消化を訴えていきましょう。
 

労働基準監督署に報告する

社内に労働組合が無かったり、機能していない場合は、社外に助けを求める方法があります。相談自体は、匿名でもでき、有給が取れないとなると違法ですので、上記での証拠がしっかりあれば、動いてもくれるでしょう。
 
とはいえ、よほど大きな会社でない限り、事前に有給の話をしていて、その後有給の指摘があれば、誰が報告したかの察しが付いてしまいます。そうなると、会社と険悪な関係になったり、不当な扱いを受け、いずれも対立する可能性が出てきます。
 
在職を望むのであれば、有給での対立は避けましょう。地道に社内で有給を取ろうと言う声を上げていく方法が良いでしょう。
 

有給が取れずに退職を迎えている方へ

退職を検討・決定し「そういえば有給が残っている」と気付いた方もいるでしょう。退職前に有給を消化する方法をご説明します。
 

計画的に引き継ぎ等を済ませて最後に有給を使うことが一般的

退職時の有給の消化方法は、事前に引き継ぎ等を済ませて、退職日の直前にそのまま有給を使う方法です。いくら有給の消化は従業員の労働者の権利とはいえ、何の引き継ぎもせずに、「それでは明日から有給です。お世話になりました。」だと、マナーがなっていないでしょう。
 
これまで、一緒に働いてきた人たちにも迷惑をかけてしまいますし、「退職の時、やることやらずに辞めた無責任な奴だ」とレッテルを貼られ、いつ、しっぺ返しが来るかも分かりません。
 
退職前の段取りをきっちり組んで、「◯日までに引き継ぎ等を終わらせるので、それ以降は有給を使用させて下さい」と申請しましょう。
 

それでも有給が取れないのであれば戦う

それでも拒まれた場合、違法性があり退職も控えているので、会社と戦うことも良いでしょう。有給休暇の取得妨害」として、合計60万円の慰謝料請求が認められた裁判事例もあります。
 

❏まずは証拠集め

上記でも触れていますが、他の人に事実を説明するには何よりも証拠が重要です。有給の使用を拒まれたという証拠を集められるだけ集めましょう。
 
❏他の違法性が無いかも確認する
有給が無い、取れないと、言っているような会社です。他の違法行為もあれば、同じく内容と証拠として集めておくと、同時に請求することも可能です。
 
例えば、「以前に有給の話を出してから、パワハラめいた行為が見られるようになった。」「そもそも、残業代が支払われていない。」何か、違法性が無いのかを探してみてください。それらの内容と証拠を元に一度、労働問題を得意とする弁護士一覧から相談して下さい。
 
他の問題に付いては
残業代が出ない理由の全て|違法性がある場合に出来る対処法
パワハラの定義は?6つの類型と過去の裁判例
などをご覧ください。
 

まとめ

いかがでしょうか。有給の消化は労働者の権利です。確かに法律でも保護されていますが、その後の職場での働き方を考えるのであれば、会社と対立せずに済ませる方法が一番でしょう。
 

 

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編集部

本記事は労働問題弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※労働問題弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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