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ホーム > 労働問題コラム > 残業代請求 > 残業代が出ない理由の全て|未払い/違法性がある場合の対処法

残業代が出ない理由の全て|未払い/違法性がある場合の対処法

更新日:2021年07月28日
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
このコラムを監修
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働くうえで「残業代が出ない・・・」と悩まれている方も多いと思います。簡単に転職をすることも出来ません。

 

かと言って、このまま泣き寝入りをしても良いのでしょうか。

 

 

今回は、残業が出ない仕組みと、違法性のある未払い残業代の対処法をご説明します。

 

「残業代が出ない・・・」という、もやもやから解決の糸口を見つけ、不満の少ない働き方が出来るヒントになればと思います。

 

 

 

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この記事に記載の情報は2021年07月28日時点のものです

残業代が出ないことは違法なのか?

率直に言うと、残業代が出ない会社は違法性が非常に高いでしょう。大前提として、会社は時間外労働(残業)をしたのであれば、正当な賃金(残業代)を支払う義務があります。

 

しかし、働き方が多様化してきた現代で、契約の内容によっては、確かに残業代を支払う必要が無くなることもあります。ただ、その内容は不完全で、結果的として違法に残業代が出ないことになっています

 

 

そのような労働基準法の間を突いて、残業代が出ない口実を作っています。

 

 

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当てはまりませんか?残業代が出ない4つの理由

 

そもそも、労働にあたっての契約は複雑です。国で定めた労働基準法と、会社独自の就労規約を労働者は一緒になって捉えてしまいがちです。会社から「これは社内ルールで、就労規則にも書いてあるから」と言われてしまえば、「そうなのか・・・」と思ってしまうものです。

 

もちろん会社である程度のルールを作ることは可能ですが、それは、労働基準法を守ったうえでのことです。残業代が出ない理由は、社内の独自のルールや労働基準法の間を突いているのです。

 

定時を過ぎるとタイムカードが押せなくなる

残業代が出ない理由で最も分かりやすいものが、「うちの会社では残業は禁止だから」ということを前提に、例え仕事が終わらずに残業をしても残業代が出ないような会社です。

 

また、「月に45時間以上残業しても残業代はでないから」という制限を設けている会社もあります。これは、サブロク協定という、長時間労働を防ぐための国で決められた協定で、月の残業時間を制限していることが背景にあります。

 

会社で残業を認めていないのであれば、労働者は余分な残業は止めて、定時で帰る努力をしましょう。それでも明らかに時間内に終わるようでない仕事量の場合、非があるのは労働者ではなく、会社側です。

 

その場合、残業代は支払われるべきですし「会社で残業が禁止されている」という会社の決まりは通用しません。

 

管理職なので残業代が出ない

以前から問題になっている「名ばかり管理職」。それがこの「管理職なので残業代が出ない」という内容です。管理職とは定義が曖昧で、会社が独自に従業員を管理職にすることは簡単です。

 

そして、労働基準法には、「管理監督者には割増賃金を払わなくていい」という内容が記載しております。しかし、労働基準法の管理監督者には条件があります。「管理職=管理監督者」ということではないのです。

 

なので、会社から「管理職なので残業代が出ないよ」と言われている方は、違法に残業代が出ていない可能性があります。詳しく知りたい方は「管理職(課長職など)に残業代が出ないのは違法?未払い残業代の請求手順」をご覧ください。

 

固定で残業代が含まれていて残業代が出ない

最近になって聞くようになってきました。「うちの会社では、ある程度の残業は仕方ないから、基本給の中に既に残業代が含まれているよ」という内容です。この事を固定残業代・みなし残業代と言います。

 

固定残業代とは、「労働時間にばらつきがあったり、外回りの営業マンのように、実際の労働時間が判断しづらい労働者に対して、あらかじめ給料に残業代を含めておく」という制度です。

 

そのような固定残業代が一般の企業にも広まってきています。本来、固定残業代は「○時間分の残業代◯万円分」と明確にしておかなくてはならず、固定残業代で定めて有る残業時間を超えた場合は、追加で残業代を払わなくてはなりません。

 

「残業代は給料に含まれているから」と会社に言われていても、時間数や金額があやふやにされており、どんなに長く残業をしても残業代が変わらないようであれば、違法に残業代が出ていない可能性が考えられます。詳しく知りたい方は「固定残業代(みなし残業)の仕組み|適正な残業代の計算方法」をご覧ください。

 

年俸制で残業代が出ない

年俸制を導入する一般企業も増えてきました。「年俸制だから残業代はない」というイメージが有りますが、決してそのようなことはありません。

 

上記のような、管理監督者やみなし時間制、勤務時間が決められていない裁量労働制以外の契約の場合は、一般の月給での働き方と同じく、残業代が支払われる必要があります。

 

また、固定残業代と同じで、「年俸に◯◯時間分の残業代が含まれている」というような契約がある場合があります。この場合も、その定められた時間以上の残業代は支払われる義務があります。詳しくは「年俸制で残業代が出ないのは一部だけ|見分け方と請求方法」をご覧ください。

 

 

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残業代が出ない企業を辞める基準

 

「残業代が出ないから会社を辞めよう」と考えておられる方も多いのではないでしょうか。少し冷静になって考えてみてください。残業代が出ないことを理由に会社を辞める基準を記載します。一通り見てもらい、辞めるかどうかを判断してみてはいかがでしょうか。

 

もう一度正当に残業代が出ていないことを会社に相談する

まず、このコラムを読んでいただき、なぜ残業代が出ていないのか仕組みが何となく分かった方は、一度会社の社長や人事担当、上司に「会社では、◯◯だから残業代が出ないようになっていますが、労働基準法では☓☓で、残業代が出ないことは間違っていないでしょうか。」

 

と、相談をしてみて、その後の会社の対応を見てみてから退職を考えても遅くはありません。これで、断固として拒否されたり、はぐらかされたり、嫌がらせを受けるようになってしまったのであれば、退職を検討してみても良いでしょう。

 

特殊な雇用契約や、いまいち自身の雇用形態が把握しきれていない方は、一度「残業代請求が得意な弁護士に無料相談」してみてはいかがでしょうか。

 

残業代が出ない以外の問題がある

残業代が出ない以外にも問題があるような企業は、正常な労働環境とは言えないでしょう。俗にいう、ブラック企業と言っても過言ではないでしょう。

 

パワハラ・セクハラ・低賃金・長時間労働・離職率が高いなど社内で見受けられるのであれば、我慢し続けず次のステップへと転職してしまったほうが、あなたの為になる可能性は高いと考えられます。

 

先のプランが決まっている

転職を繰り返す人には、先のことを考えず「今の環境が嫌だから」という理由で、転職をする傾向があります。先のことをまだ何も考えていないようであれば、辞めることを考える前に先のことを考えてから、退職をしましょう。

 

何も在職中に次の職場を決める必要はありませんが、

 

  1. 今の転職市場で、自分がどれくらいの企業に就ける可能性があるのか
  2. 退職後に何ヶ月生活出来て、そこでも就職が決まらなければどうするのか
  3. 次に考えている業界・職種には同じような問題を抱えていないのか

 

この程度は、考えておくと良いでしょう。

 

この内容をインターネットの情報や口コミ、求人票などを見ながらしっかり研究しましょう。また、自身がいくらの給料が必要で、あと何ヶ月分の貯金があって、自分のスキル・経験・資格で何が出来るのか。自分の研究もしっかりとしておきましょう。

 

 

「仕事辞めたい」けど言えない。辞めても良い状況と上手な伝え方

私たちには『働きたい場所で働く自由』があります。法律的にも、あなたは会社をいつ辞めてもよいですし、あなたが退社することを会社が拒む権利はありません。この記事では「辞めたいけど言えない。」といった辛い状況を打破するための方法をお伝えします。

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残業代が出ない企業に残業代を出してもらう方法

どう考えても残業をしなければいけないような状況であるのに、上記のように違法に残業代が出ないようであれば、未払い残業代として今までに出なかった残業代を請求することも可能です。

 

労働者には残業代を請求する権利がある

残業代の未払いは違法であるにもかかわらず、サービス残業を強要されているのは、会社とのパワーバランンスが原因の一つです。しかし、法定労働時間を超えて働いていれば、誰でも残業代が請求可能ですので、請求できて当たり前という認識を持つことが大事です。

 

そのため、残業した事実があれば、当然に請求しましょう。

 

残業代請求を躊躇うのはあなたにとって不利益でしかない

残業代が出ないのが当たり前と思う従業員の多くは、「会社は残業代が出ないもの」「サービス残業でも仕方ない」とあきらめている方が多いです。なかには、定時で退社したのに、自宅や近場のカフェで仕事をしたり、一時的に席を離れただけでその後再び会社に戻る方もいらっしゃいます。

 

 

残業代よりも、仕事が好きでやっているのであれば良いのですが、そうでない場合、このような行為はあなたの首を絞めるだけですし、将来的に体を壊して休業をすることにもなりかねません。(残業代を支払わない企業ですので、労災も降りないのではないでしょうか?)

 

 

 

残業代請求したら報復を受けるのではと心配している場合…

勤務先が残業代を払ってくれていない場合、残業代を請求するのは正当な権利です。しかし、「会社から報復されるのでは?」とおそれて躊躇してしまう方もいます。確かに、在職中に残業代請求すると、会社から不利益な取扱いをされるケースも考えられます

 

そのため、従業員側からなかなか言い出せず、泣き寝入りするケースも多いでしょう。

 

しかし、ほとんどの報復は企業が不利になるだけで、報復措置はすべからく違法な行為となり得ます。そのため、このような行為は企業自身の首を絞めるだけです。

 

また、このような報復行為がマスコミ等に知られれば、会社の社会的な評価は著しく低下します。こうなっては企業側にメリットは1つもありません。したがって、残業代請求に対する報復は、多くの場合は杞憂と言えるかもしれません。

 

【関連記事】

残業代請求をしたら報復に?予想される報復行為と未然に防ぐ方法

 

残業代の請求時期は大きく2つ!

残業代を請求する時期は、大きく分けると『在職中に請求するか』『退職後に請求するか』の2つです。

 

しかし、社外に告発するような形になるため、在職しながら請求することは、心理的にも難しいでしょう。転職活動と平行して残業代が支払われていないという証拠を集めることをオススメします。

 

 

未払い残業代の請求方法は「未払い残業代を自分で請求/獲得する為の証拠と手順を徹底解説」をご覧ください。

 

残業代請求について弁護士に無料相談するとどうなるの?

残業代請求を検討している場合、弁護士に無料相談するとどう解決につながるのか、最前線で活躍している弁護士先生にお聞きしました。。

 

 

残業代が出ないのなら|残業時間を減らす・退職する・会社と戦う

残業代が出ないのであれば、時間内にやることをきちんと済ませて、残業をしないようにすることも対策のうちの一つです。あなたの働き方が変われば「残業代が出ない会社」から「残業がない会社」に変わる場合もあります。

 

残業時間を減らす場合

重要な仕事を先に終わらせる

残業をしないためには、その日一日の計画立てが大事になります。出勤したら、なるべく残業をしなくても仕事が完了するように、その日のタイムスケジュールを組み立てるようにしましょう。

 

そして、その中で重要な仕事は前半に組み込むようにしましょう。理由は2つです。午前は脳の活動も活発的で、重要な仕事をするにはもってこいです。そして、重要な仕事は、後から追加で関連の業務が増えることがありますが、先に潰しておくことで、後で対処することも出来ます。

 

重要でない仕事で残業しない

重要な仕事を先に終わらせてしまえば、残るはそこまで緊急ではない仕事です。ここで残った仕事がどうしても本日中に終わらせなくても済むようであれば、わざわざ残業をしないで帰るようにしましょう。

 

「残業しないと仕事が終わらない」というわけではなく、「わざわざ残業する程でもない、たいしたことない仕事」があったりするものです。

 

空気を読まない

残業をする心理には「周りの人が残っているから」というものがありませんか。残業代が出ているならまだしも、残業代が出ないようであれば、そのような気を使う必要は全くありません。

 

自分のやるべき仕事を終わらせて帰れば、誰も文句は言えないはずです。それで「あいつはいつも早く帰って・・・」などと陰口を叩かれるようであれば、どこかがズレています。気にする必要はありません。

 

「残業をしないと上司からの評価が・・・」とお考えの方は、そもそも残業代をケチっているような会社です。出世したいと思いますか?よっぽど早く帰って、スキルアップのために勉強や転職の準備をしたほうがいいと思います。

 

退職する場合

法的に言えば、退職の意思は2週間前に伝えれば問題ありません。ただ、2週間だと人員補充や引き継ぎの期間が取れなくなってきます。

 

一般的に1ヶ月前に伝えることが無難でしょう。より確実なものは就労規則に記載されている内容と、おおよその人材調整、引き継ぎの完了するであろう期間です。
 
稀に、「今は忙しいから無理」「業務に支障が出るから損害賠償が出る」などと退職を拒むような会社も出てきますが、会社を辞める権限は従業員にありますので、会社がなんと言おうと確実に辞めることが出来ます

 

【関連記事】

退職までの準備と手続きガイド|退職の伝え方や決めたらやることを徹底解説

 

会社と戦う場合

おそらく顔も見たくないでしょうから、弁護士に依頼し、交渉の代理人となってもらうのが一番のおすすめですが、残業代請求は個人で行うことももちろんできます。

 

大まかな手順としては

 

  1. 残業代の証拠を揃える
  2. 【在職中なら】話し合いの機会を設けて未払い分を請求する
  3. 【退職後なら】内容証明郵便で未払い残業代を請求する
  4. 話し合いがうまくいないなら弁護士に相談し、交渉や労働審判・労働訴訟を行う

 

といった流れになります。詳しい手順は『未払い残業代を自分で請求/獲得する為の証拠と手順を徹底解説』をご覧ください。

 

 

退職理由で納得感が高い例文5選|円満退職に繋がる理由とは?

退職の際に避けて通れないのが、上司への報告です。できるだけ円満に退職したいからこそ、会社の悪口になるような退職理由まで話すのは、気が引けてしまいますよね。この記事では、円満退職につながるの5つの退職理由と、退職を伝える際の注意点をご紹介します。

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まとめ

残業代が出ないと思っていても、あなたが起こせる行動は、転職する・残業代を請求する・残業をしないなど様々あります。

 

あなたの状況や、会社の状況によってあなたから起こせる行動をしていきましょう。

 

 

1日8時間、週40時間以上働いているなら
残業代を請求できる可能性は高いです

法定労働時間(1日8時間、週40時間)を超えて働いた場合、法律上は時間外労働と見なされ、割増賃金(残業代)が発生します。割増率は60時間以内/月であれば25%60時間を越えれば50%(大企業の場合)休日労働ならさらに35%が上乗せされますし、待機時間も労働時間に含まれる可能性は高いです。

もし残業代が支払われていない明らかに少ないなど、納得いかないことがあれば弁護士に相談すべき事案です。相談料無料、着手金無料の事務所も多いので、まずはご相談から始めてみましょう。

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この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。
編集部

本記事は労働問題弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※労働問題弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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相談者様ご自身で保管していなくても、弁護士に依頼することで会社に開示請求を行う事ができます。
タイムカードはもちろん、PCの起動ログから残業時間を立証できた事例もございますので、証拠が手元に無くても泣き寝入りせず弁護士に相談しましょう。

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管理職だから残業代は出ないと会社から伝えられました。本当に1円も請求できないのでしょうか。

確かに労働基準法では、「管理監督者」には残業代を支払わなくても良いと明記されておりますが、会社で定める「管理職」が労働基準法で言う「管理監督者」に当たらないケースもあります。
この場合は会社側が労働基準法違反となり、残業代を支払う義務を負います。このような名ばかり管理職問題についてまとめた記事がございますので、詳しくはそちらをご覧ください。

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会社が固定残業代制度(みなし残業制度)の場合、残業代は全く払われないのでしょうか。

固定残業時間以上の残業を行った場合、その分の残業代は適切に支払われる必要があります。また、36協定の都合上、基本的に固定残業時間の上限は45時間とされております。
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お早めに請求手続きを始めることをおすすめいたします。