労働基準監督署は企業の違反行為に対して指導・勧告をおこなう機関です。なので、労働者個別の事情に対しては「明確な違反行為を証明する証拠」「会社に対して請求をおこなった経緯」などがないと、動いてくれない傾向が強いです。労働問題(残業代請求、不当解雇、賃金未払い等)の具体的な解決は弁護士に相談するのがおすすめです。
弁護士であれば、それまで悩んでいたことがすぐに解決できる可能性も高いです。
勤務先と労働トラブルが発生したとき、「労働基準監督署」に相談・申告することで解決できる可能性がありますが、全てのケースにおいて労働基準監督署が力になってくれるわけではありません。
なぜなら、労働基準監督署が「できること」は限られているからです。
労働基準監査署の是正勧告は強制力がないので、必ずしも未払いだった賃金や残業代などが支払われるとは限りません。
残業代や慰謝料を確実に請求したい場合は、弁護士に依頼するのがよいでしょう。
本記事では、以下について解説します
労働基準監督署は企業の違反行為に対して指導・勧告をおこなう機関です。なので、労働者個別の事情に対しては「明確な違反行為を証明する証拠」「会社に対して請求をおこなった経緯」などがないと、動いてくれない傾向が強いです。労働問題(残業代請求、不当解雇、賃金未払い等)の具体的な解決は弁護士に相談するのがおすすめです。
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労働基準監督署(労基、または労基署)では、労働に関する全てのトラブルを受け付けているわけではなく、相談できることとできないことがあります。
労基は、管轄区域内の企業が労働基準法などの労働関連の法律を守り、適法に営業しているかどうかを監督する機関です。そこで労働基準法などに違反している事実があれば、積極的に動いてもらえます。
労働基準法違反となるのは以下のようなケースです。いずれも違法行為です。
【関連記事】労働基準法違反となる15のケースとそれぞれの罰則
一方、以下のようなケースは労働基準法違反にならないので、労基による対応は期待できません。
【関連記事】労働基準監督署にパワハラについて相談して解決できる事とは
労働基準監督署以外にも、労働問題を相談できる機関は存在します。
労働基準監督署に相談すると、どのようなメリットやデメリットがあるのかみてみましょう。
労働基準監督署に相談すると、以下の3つのメリットを受けられます。
労基は国が設置している公的な機関であり、事業者への監督・指導や刑事的な捜査をおこなうことで、適切な労働条件・労働環境を労働者に確保することを目的としています。
営利目的の組織ではないため、無料で相談でき、経済的に困窮していても利用できる点は大きなメリットといえるでしょう。
ただし、後のデメリットでも紹介しますが、労基は必ずしも労働者の味方になってくれるわけではありません。相談に行ったものの、期待した回答が得られないことも多いようです。
「法的にどうなのか?」「今後どうすればいいのか?」などの具体的なアドバイスが欲しい場合は、労働問題が得意な弁護士に相談するのが望ましいでしょう。
労基に相談したときに相談に応じてくれるのは、日頃企業の監督にあたっている労基の職員です。
労働関係の法律に詳しいため、労働問題の解決のために役立つアドバイスをくれるでしょう。
労基は、労働者からの相談を受けて問題があると判断すると、企業に対して指導勧告をおこないます。
労基からの指導が入ったことで、企業がそれまでの態度を改めて、誤った取り扱いをやめるケースも多々あるようです。たとえば、適切な残業代が支払われるようになったり、労災隠しがなくなったり、休憩時間や有給が与えられるようになったりして、職場全体の環境が良くなることが期待できます。
会社で働く労働者全員にとって大きなメリットといえるでしょう。
労働基準監督署への相談には、以下のようなデメリットも考えられます。
後述しますが、労基では悪質性の高い事案が優先される傾向にあります。
そのため、労働者が何らかの証拠や資料を提示したうえで、事業者に「労働基準法違反がある」ことを明確に示さない限り、対応してくれないケースが多いようです。
労基は、域内の企業に対して監督・指導をおこなう機関です。労基の働きかけが結果として労働者の利益につながることは多々ありますが、労基自体は「労働者の味方」という位置づけではありません。
労働者が深刻なトラブルに遭って相談したとしても、「事業主が労働基準法に違反している」と判断されなければ対応してもらえません。また、資料も証拠もなければ、悪質性が高い事案を優先されてしまうでしょう。
労働基準監督署は会社に対して行政処分を下せる立場にはないため、会社が労働基準法等に違反していると判断しても、あくまで勧告などの行政指導をおこなうに留まります。
そのため、たとえば残業代の不払いがあった場合、労働基準法第37条違反について是正勧告はされるものの、「残業代を支払うように」といった強制力のある命令は出せません。
もちろん、会社が是正勧告に従わない場合には悪質事案として処理され、刑事事件に発展したり、会社名を公表されたりと、会社にとってさまざまなリスクが発生します。
しかし、もし会社が「送検されて罰則を受けてもかまわない」と開きなおってしまうと、労基への相談では対処に限界が生じます。
全国に321署ある労基では、管轄域内にある全ての事業者について、労働基準法等の違反がないか取り締まる役割を担っています。人員を含め対応力には限度があるので、「悪質な事案」を優先して対応する傾向にあるようです。
残業代不払いなどの労働基準法違反があったとしても、程度が軽ければ優先順位が低いとみなされ、すぐには対応してもらえない可能性もあります。
労基は、労働者の相談にアドバイスをしてくれたり、会社に対して勧告・指導をしてくれたりしますが、労使間の話し合いの仲介は対応外となります。「誰かが間に入ってくれたら解決できるのに」と第三者の介入を期待する場合には、あまり頼りにならないといわざるを得ないでしょう。
労働基準監督署へ相談する方法は、下記の3とおりです。
受付時間や連絡先などの詳しい内容は、次表のとおりです。
相談方法 |
受付時間 |
相談先 |
|
窓口 |
平日9:00~17:00 ※労基署によって異なる |
全国の労基署はこちら |
|
電話 |
各労基署 |
||
労働条件相談ほっとライン |
平日:17:00~22:00 土日祝:9:00~21:00 |
0120-811-610 |
|
メール |
24時間365日 |
詳しくはこちら |
2018年に全国の労働基準監督署が監督・指導した相談件数は約17万件にも上り、定期監督などを実施した事業所のなかで約68%に労働基準法等の違反がみられました。相談内容としては、
時間外労働や安全設備、残業代の不払いに関するものが多かったようです。
【参考記事】労働基準監督署の役割|厚生労働省
ここでは、労基に多く寄せられる相談内容について解説します。
求人票は、就業規則等に基づいた正確な内容を掲載することが前提ですが、あくまでも目安であり、採用過程で条件が変わることも想定されます。職業安定法では、業務内容の変更などが生じた場合、変更点について求職者に対して明示することを定めていますが、労働条件を変更することは禁じていません(職表安定法第5条の3第3項)。
また、労働基準法では、雇用契約の締結時に労働者に対して書面などで労働条件を明示するよう定めています(労働基準法第15条)。相談内容が、「雇用契約締結時に労働条件の明示がなかった」もしくは「労働条件の明示はあったが、実際の労働条件が明示された労働条件と違う」ということであれば、労働基準法違反の可能性が考えられるでしょう。
本人の合意がなく、有期労働契約に切り替えることは、労働契約法違反に該当する可能性があります(労働契約法第9条)。
業務時間中の交通事故においては、労働者個人が起こした事故であっても、会社に連帯責任が発生すると考えられます。民法では「報償責任の法理」といって、「利益を得る者は、利益を生産する者の損失も負担する」と考えられており、民法第715条には使用者にも連帯責任が発生すると明記されています(民法第715条)。これらを根拠として、従業員が起こした事故については、会社と従業員のそれぞれで修理費用を負担するのが一般的といえるでしょう。
なお、労働基準法では、一定額の損害賠償額を予定する契約の締結は禁じられています(労働基準法第16条)。たとえば、「従業員が修理費用の30%を負担する」と就業規則にあれば、労働基準法に抵触する可能性があります。ただし、「修理費用の一部を負担することがある」のような内容であれば問題ないでしょう。
ちなみに、従業員の酒気帯び運転やあおり運転などが事故の原因であった場合には、修理費用の全額を請求される可能性があります。
解雇は、客観的かつ合理的、社会通念上相当な理由がない限り認められません(労働契約法第16条)。
また、合理的な理由があって解雇をおこなう際にも、使用者は少なくとも30日前に解雇の予告をする必要があります。予告なしに即日解雇するためには、解雇予告手当として平均賃金の30日分以上の金額を支払わなければいけません(労働基準法第20条)。逆にいえば、相応の解雇予告手当を支払いさえすれば、会社は従業員を即日解雇できるということです
前述したように、客観的かつ合理的、社会通念上相当な理由がある場合に限り、解雇は認められます(労働契約法第16条)。仕事上、能力に問題がある場合は普通解雇(通常解雇)の対象になり得ますが、単純に「ミスが多い」だけでは正当な理由があるとは認められない可能性が高いと考えられます。
業務にどれほどの支障をきたすのか、他業務に転換できないのか、十分な指導を繰り返しおこなったがそれでも改善の見込みがないのかなどを踏まえたうえで、慎重に判断されるべきでしょう。
「明日から会社に来なくていい」という表現・伝え方だけで、「解雇された」とは判断できないでしょう。「明日から会社に来なくていい」の意味としては、次の4とおりの解釈ができるからです。
①解雇:労働契約法第16条により、正当な理由がない限り認められない
②退職を勧めた:労働者に退職の意思がなければ拒否できる
③業務命令:一時的な休業を意味するもので、労働契約は存続される
④パワハラ発言:上司の立場を利用した嫌がらせである
解釈の仕方によって対策方法が異なるため、会社側に解雇であるか否か真意を確認すべきでしょう。
「解約権留保付雇用契約」といって、試用期間中の労働契約は本採用時の労働契約とは異なり、本採用するかどうかを決める権利が使用者に認められています。しかし、試用期間中であっても、会社と労働者の間には労働契約が成立しているため、やはり正当な理由がない場合の解雇は認められません(労働契約法第16条)。
「会社に合わない」という理由だけでは、客観的かつ合理的で、社会通念上相当な理由とは判断されない可能性が高いでしょう。なお、労働基準法では試用期間中の者を14日以内に解雇する場合、必ずしも解雇予告の必要はないと定めています(労働基準法第21条)。
現段階では、解雇予告があったかどうかを判断するのは難しいと考えられます。「辞めろ」と言った人に、再度発言の真意を確認してみてください。もしもあなたに退職する意思がないのであれば、明確に拒否しましょう。
なお、「辞めろ」と言われて怒りが湧くかもしれませんが、感情任せに退職届にサインしてはいけません。退職届にサインすると自己都合での退職となり、会社都合の退職に比べて受け取れる失業保険の金額が少なくなったり、解雇予告手当を受け取れなくなったりするなどのデメリットが生じます。
派遣労働者と雇用契約を結んでいるのは派遣会社であり、派遣先の担当者には派遣社員を解雇する権利はありません。解雇するかどうかは、雇用契約を締結している派遣会社の判断に委ねられます。まずは派遣会社の担当者に連絡しましょう。
派遣会社の判断としては、①派遣社員の交代=次の派遣先が見つかるまで休業、または②解雇が考えられます。結果的に①の判断となり、派遣契約終了となった原因が派遣社員にないのであれば、給料の6割以上の金額が休業手当として支払われます(労働基準法第26条)。
一方、②の解雇は正当な理由がなければ認められないうえ(労働契約法第16条)、解雇予告手当を請求できる可能性があります(労働基準法第20条)。
退職金の支払いに関しては、就業規則などに記載があるのが通常で、「懲戒解雇の場合は退職金を不支給とする」と定めている会社が多いようです。就業規則にこのように定められているのであれば、懲戒解雇時の退職金不支給は法律違反にはなりません。
ただし、裁判では、解雇の種類によって退職金額に差をつけることの正当性について、解雇にいたるまでの具体的な事由に照らして個別に判断されているようです。
賃金の支払い日については、会社の就業規則や給与規定を確認しましょう。「会社の所定休日に支払い日が被った場合は前日に支払う」などの定めがあれば、金曜日に支払われることになります。
業績不振だからといって、一方的な賃金引き下げは問題です。やむを得ない事情であっても、労働者の合意を得るか(労働契約法第8条)、または労働組合と協議して労働協約を変更する必要があります。就業規則の変更による減給は認められていませんが、変更が合理的であり、変更内容を労働者に周知した場合には認められます(労働契約法第10条)。
また、ボーナス額の引き下げについての判断は、会社の就業規則によって異なります。就業規則に「月額基本給の〇〇ヵ月分を支給する」と明記されているのであれば、賃金と同様に一方的な引き下げはできないでしょう。
労働基準法第34条では、6時間を超える労働に対して少なくとも45分、8時間を超える際は少なくとも60分の休憩時間を与えなければならないと定めています。
労働基準法では使用者に対して、1週間に1日、または4週間に4日の休日を労働者に与えることを定めています(労働基準法第35条)。また、1日あたりの法定労働時間は8時間、1週あたりは40時間となっています(労働基準法第32条)。
1年単位の変形労働時間制であれば、所定休日を定めることで1週平均40時間制を実現しているはずです。もし、実際に取得できた休日が上記の日数よりも少ない場合は、会社と労働者代表の間で36協定が締結されたうえで、労働基準監督署に届け出がされているかどうかを確認のうえ、対抗策を練る必要があります。
くわえて、休日出勤については、賃金の1.35倍の休日出勤手当の支払いが労働基準法で定められています(労働基準法第37条第1項)。36協定の締結、および割増賃金の支払いがない場合は、労働基準法違反の可能性があるでしょう。
労働組合がない場合、労働者の過半数を代表する者が36協定を締結しますが、労働者代表は、労働者の間で選出しなければなりません。労働基準法施行規則では、使用者が勝手に労働者代表を選出してはならないと定めています(労働基準法施行規則第6条の2)。
正社員、または無期契約社員など雇用期間の定めがない労働者の場合は、退職の意思表示をしてから2週間が経過すれば、会社の同意がなくても自由に退職できます。
民法第627条により、雇用期間の定めがない労働者の場合は、いつでも退職の申し入れができると定められているからです。
ただし、退職したい日の2週間前までに申し出る必要があるので注意しましょう。
また、雇用期間の定めがある労働者については、やむを得ない事由がない限り、雇用期間中の解約はできません(民法第628条)。ただし、労働契約から1年が経過した方は除きます(労働基準法附則第137条)。
「雇用期間の定めがない労働者」としては、契約社員があげられるでしょう。
やむを得ない事由とは、たとえば「自身がけがをして働ける状態ではない場合」や「家族の看病や介護で働けない場合」などが対象です。
自身の雇用形態や退職にいたる事情によって、自由に退職できるかどうかは異なるので注意しましょう。
前述したように、民法第627条では、退職の申し出から2週間が経過すれば自由に退職できると定めています。
一方、相談者が勤める会社の就業規則には、「退職する1ヵ月前に申し出が必要」と定められているようです。
会社が民法とは異なる就業規則を設けた場合でも、一般的には民法が優先されるため、就業規則を理由に従業員の退職を拒むことはできません。また、就業規則を守らなかったからといって、退職金を支払わない、有給の取得を認めないなど、労働者に不利益を与える行為も認められていません。
ただし、会社としても意味なく退職までの期間を定めているわけではなく、スムーズな引き継ぎや後任者探しのために要する時間を加味したうえで期間を設けています。十分な引き継ぎをして円満な退職を実現するためには、会社の就業規則を守ったほうが賢明といえるでしょう。
就業規則で定められている「退職金規定」で、支払いの条件や支払い日の内容を確認しましょう。
就業規則で定められている支払い日を過ぎている場合は、受け取れる退職金額や支払い期日がわかるものを持参して、労働基準監督署へ相談してください。
労働基準法では、使用者は労働者に賃金の全額を支払わなければいけないと定めています(労働基準法第24条第1項)。つまり、親睦会費を毎月給料から天引きする行為は、労働基準法違反に該当する可能性があります。
ただし、労使協定で「毎月賃金から親睦会費を天引きする」と締結されていて、就業規則に記載されたり従業員の同意が得られたりしているのであれば、天引きする行為は違法とはなりません。
同様に、労使協定に「退職時に積み立てた親睦会費は返還する」と記載があるかどうかも確認が必要です。特に記載がなく、実際に退職者への贈呈品や懇親会に利用されていたのであれば、返還は受けられない可能性が高いでしょう。
なお、積み立てた親睦会費が「労働者の権利に属する金品」と認められれば、返還してもらえるかもしれません。
労働基準法第23条により、退職時に権利者からの請求がある場合は、7日以内に積立金、保証金、貯蓄金などを支払う必要があると定められているからです。
労働基準監督署で労働相談をするとき、以下のようなものを用意しておきましょう。
会社とトラブルが発生すると、やり取りの過程で生じたメモや指示書、返答書面、メールなどがあるはずです。そういったものは労働基準法違反の判断の資料となるので、全て持参しましょう。
【労働問題に関する証拠一覧】
労働基準監督署に動いてもらうには、会社の違反を証明する必要があります。そのため、会社の違反内容を示す資料を持参しましょう。
たとえば、残業代や給料未払いを証明するためには、給与明細書やタイムカード、日報、就業規則、雇用契約書などの資料が有効です。労災隠しであれば、労災が起こったときの状況を示す資料や診断書などを持参するといいでしょう。
労基署の職員にわかりやすく説明するため、これまでの時系列をまとめたものを持参しましょう。
相談の際には、聞いておきたいことや主張したいこと、アドバイスしてほしいことがいくつかあるはずです。
いきなり行って話し始めると、うまく話をまとめられなかったり重要なことを言い忘れてしまったりすることもあるので、相談内容や請求したい内容を整理したメモを持っていきましょう。
労基の担当者に域内のどの会社のトラブルなのか伝わると話がしやすいので、勤務先の会社に関する資料も持参するといいでしょう。
【関連記事】就業規則を見たことない…就業規則の周知義務を無視された場合の対処法
労働基準監督署に相談をしたり勤務先の違反事実を申告したりするときには、以下のような流れで進めます。
労基に相談方法には、電話、メール、対面の3つの方法があります。このなかで、もっとも労基に動いてもらいやすいのは対面による相談方法です。まずは、勤務先の会社を管轄している労基へ相談に行きましょう。
【参考記事】全国労働基準監督署の所在案内|厚生労働省
労基を訪れ、用意していた資料を見せて勤務先の違法行為について相談したら、労基の担当職員が法律の考え方や状況に応じた対処方法について教えてくれます。
たとえば、残業代が不払いになっているのであれば、
などを教えてくれます。
前述したように、労働基準監督署では当事者の間に入った話し合いの仲介などはおこなっていません。解決策として、同じ厚生労働省の出先機関である都道府県労働局のあっせん手続きを紹介してくれるケースが多いようです。
労働問題の解決方法としては、弁護士への相談も有効でしょう。
【関連記事】弁護士に無料法律相談できる相談窓口4選|24時間・電話相談可
残業代不払いや違法な長時間労働、悪質な労災隠しなどの違法な行為が疑われる場合、労基は対象企業に対して立入調査をおこないます。
調査のうえで不正が発覚したら、是正の指導や勧告がおこなわれます。
指導・勧告によって企業が姿勢を改め、自主的に適法な対応をするようになるケースも多々あるようです。もし企業が従わない場合には、労基が会社を送検し、刑事事件として処理されることもあります。
労基への相談でトラブルを解決できれば、労働審判や訴訟を経ずとも労働者の権利が守られるのです。
労働基準監督署には、匿名のメールでも相談できます。
また、労働基準監督署には守秘が義務づけられているので、個人の情報が漏れる心配はありません(労働基準法第105条)。
ただし、労働基準監督署に匿名のメールで相談する場合は、具体的な解決策を得られる可能性は低いといえます。
メールでの相談の場合、詳しい事情や情報がわかりづらく、優先順位が低いと判断される可能性があるからです。
労働基準監督署にアクションを起こしてほしい場合は、労働基準監督署へ直接出向き、実名で相談するのが効果的といえるでしょう。
労働基準監督署は、企業が労働基準法等に違反していないか監督・指導する機関です。特に、残業代不払いや長時間労働、不当解雇、労災隠しのケースなどで相談すると有効でしょう。
相談方法には、対面での相談や電話、メールなどがありますが、早急に対処してほしい場合は対面での相談がおすすめです。
労働基準監督署への相談は無料なので、お困りの際にはぜひ活用してみてください。
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