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ブラック企業対策|自分で今からできる4つのコト

更新日
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
このコラムを監修
ブラック企業対策|自分で今からできる4つのコト
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近年続く不景気の影響でブラック企業は一向に減りません。国をあげてブラック企業の対策を打っていますがなかなか状況は良くならず・・・。

 

国や会社に任せっきりではなく、自分からブラック企業に対策しようとする猛者も見られます。

 

今回は、そのようなブラック企業に立ち向かう勇敢な方々に、少しでも現状を打破していただけるようなヒントになれればと思います。

 

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今すぐチェック!ブラック企業の10の特徴と見抜く方法

 

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ブラック企業の定義|あなたの会社のブラック度合いのチェック

率直に言うと、ブラック企業には定義がありません。いくつかの粗悪な環境が重なってブラック企業と呼ばれています。

 

また、人の感じ方によっては「ブラック企業」にもなりますし「やりがいのある会社」にもなってしまうのです。

 

しかし、以下の項目に3つ以上当てはまる方はブラック企業と認識して良いのではないでしょうか。

 

当てはまる項目が多ければ多いほど、あなたの会社のブラック度合いは高いことになります。

 

45時間残業が当たり前。60時間を超えることもしばしば

月の休みは6日以下。休みの日も突然出勤しないといけない事もある

年間通して退職者の話をよく聞く。そういえば簡単に入社できた気もする

雇用契約書をちゃんと見たことがない。見せてくれない

暴力や罵声が飛び交う。上司の言うことは絶対

社内での人間関係には困っていないけど、この会社に入ってから社外の人との付き合いが無くなった

働いている割には給料が少ない

遅刻をしたら罰金や、会社の備品を自腹で買ったりすることが当たり前

客観的に見てみると、お客さん(カスタマー・クライアント)からの評判が悪い

経営理念を毎回復唱したり、やたら宗教じみているようなことがある

 

 

労働時間の問題

月45時間残業が当たり前。60時間を超えることもしばしば

ブラック企業で多いのは労働時間の問題です。労働法には年間360時間以上残業させないようにするためのサブロク協定というものがあります。

 

多い月でも45時間以上はなるべく残業させないようにするための仕組みです。

 

ですので、一般的な企業は月平均残業時間も45時間以内に収めるようにはしています。

 

平気で45時間以上残業させているということは、労働基準法を無視しているか、そもそも残業としてカウントしていない可能性があります。

 

月の休みは6日以下。休みの日も突然出勤しないといけない事もある

労働基準法によると、労働者には最低でも週に1日は休日を取得させないといけません。

 

それでもやはり少ないので、お盆休みや正月休み、祝日などを加味してみても月平均6日以下は少ないと思われます。

 

更には、「担当者がいない、業務が終わらない」といった理由で、本来休日だった日も働かなくてはならないようであれば、ブラック企業の可能性大です。

 

雇用形態の問題

年間通して退職者の話をよく聞く。そういえば、簡単に入社できた気もする

ブラック企業は、労働者が粗悪な環境を抜けだしたり、必要なくなった労働者を切り捨てたり人事の入れ替えがよくあります。

 

その結果「労働者が辞めるので→人が足りなくなり→入社のハードルを下げ→また辞めていく」という一連のサイクルが出来上がります。

 

雇用契約書をちゃんと見たことがない。見せてくれない

営業職に多いでしょうが、「稼げる」や「歩合」などの言葉に魅力を感じて入社した方もいるかと思います。

 

でもフタを開けてみると、「最低賃金すらいっていないのではないか」と思われる方もいませんか?

 

確かにごく一部の人は稼げています。

 

しかし、それ以外の人は会社にいいように使われているとしか思えません。

 

給料のことを相談しても「稼げるように頑張ればいいじゃないか」としか言われません。いや、その前に契約書をちゃんと見せてくれよって話なんですけどね。

 

人間関係の問題

暴力や罵声が飛び交う。上司の言うことは絶対

目に見えて分かりやすいパワハラは、営業や土木・建築関係の目標必達主義や上下関係至上主義の体育会系の職場に多くなっています。

 

確かに会社経営のための利益や、上司を敬う気持ちは大切です。

 

しかし、そのバランスが偏り、上司の暴力や理不尽な要求にも従わなければならないことは、ずいぶんズレている考えです。

 

「給料を払ってやってるんだから」という思考はブラック企業にありがちな考えです。

 

社内での人間関係には困っていないけど、この会社に入ってから社外の人との付き合いが無くなった

逆に、人間関係が良好でもブラック企業で働いているとありがちな事があります。

 

それは、「会社以外の友達が少なくなった」ということです。経費をかけずに人員を流失させない一番の方法が「アットホームな職場を作る」ことです。

 

労働時間も給与面も本人が満足していて、そのうえで職場の雰囲気も良ければそれは素晴らしいことでしょうが、「拘束時間も長いし、給料もそこまでだけど、会社の人は嫌いじゃないし、まあいっか。」と思ってしまうことが恐ろしいことです。

 

気がつけば、学生時代の友人はどんどん給料が上がり、プライベートを確保し結婚もしているのに、自分だけ・・・ということにもなりかねません。

 

「一生ひたすら働き続けていい」とお考えであれば別ですが、そうでない方は、30歳以降の既婚者が少ない職場のようでしたら注意が必要です。

 

給料面の問題

働いている割には給料が少ない

ブラック企業にもう一つ多いことが、「労働時間が給料の割にあわないこと」です。割にあっているかどうかをすぐ簡単に判明する方法が1つあります。

 

まず、あなたの月の総支給を残業込みの労働時間で割って下さい。その金額があなたの時給です。

 

時給が、あなたの住んでいる都道府県の街角や求人情報誌紙で見かけるアルバイト募集の大体の平均時給より下回っているようであれば、はっきり言ってその会社で働いている理由を考えたほうが良いです。

 

やりがいがあったり、将来独立のための勉強の一つであれば話は別ですが、このコラムを見ているということはそうでない方も多いと思います。今の時代、一つの会社に尽くす働き方は主流ではなくなってきています。

 

はっきり言ってアルバイトの時給より安いようでしたら、「正社員」という肩書をもらっているだけです。たまに業績が良いと歩合や賞与を付けてくれるくらいです。

 

遅刻をしたら罰金や、会社の備品を自腹で買ったりが当たり前

ブラック企業の中には「ひとりひとりが経営者」という普通に働きたい方にとっては非常に謎めいたテーマを掲げている会社があります。

 

これは言い換えれば「会社は責任をとらん。自分で責任を取れ」という事になります。

 

遅刻の罰金や、自分がミスをした際には自腹で購入しなくてはならない雰囲気があったりします。

 

もちろんこれらは労働法に違反しているのですが、そんなことを無視して最終的に労働者に責任がいくのがブラック企業です。

 

会社の方針の問題

客観的に見てみると、お客さん(カスタマー・クライアント)からの評判が悪い

利益を上げることが第一のブラック企業は、労働者はもちろん、お客様にも粗悪なサービスをしている可能性もあります。

 

こうなってくると、もはや労働者は何のために働いているのかわからなくなりますが、答えは「会社の利益のため」です。

 

近江商人の哲学に「三方良し」という言葉があります。「売る人も、買う人も、世間も満足させることが商売の目的で、そのような商売が長続きする」ということです。

 

ここでいう三方良しは、企業も労働者もお客さんも満足させることですが、そのバランスが偏っているブラック企業には先はないと思います。

 

まだ、喜んでくれるお客さんがいたり、地域の役に立っているようでしたら、多少の過酷な労働は乗りきれる可能性もあります。一度、自社のサービスを振り返ってみましょう。

 

経営理念を毎回復唱したり、やたら宗教じみているような気がする

これらの世間からちょっとズレた感覚も「うちでやっていることは間違いない」と思わせてしまう恐ろしさをブラック企業は持っています。

 

経営ビジョンとして夢のある社長のお言葉があったり、経営理念を会議のたびに復唱したり・・・

 

冷静になってみたら、胡散臭い宗教が涙を流しながら教祖様の話を聞いてお祈りしているようなことと同じです。

 

会社が一つのことを目標にそれぞれの力を発揮することはむしろ良いことです。

 

しかし、それは最低限の給料と労働条件が整っているから良いのです。

 

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ブラック企業の対策には大きく4つ

少し長くなってしまいましたが、これらのブラック企業に対策する方法をお伝えします。

 

大きく分けて「改善する・逃げ出す・撲滅させる」の3つになります。

 

あなたの今の状況や、会社のブラック度合い(上記のチェック項目に当てはまった数)などを加味して、自分にあった対策を考えてみてください。

 

対策その1:ブラック企業を改善する

会社のブラック度合いが低い・今の会社で働き続けたい・いま転職をすることはリスクが有るといったことがある方は、今働いている会社の改善を考えて下さい。

 

2つに分けて社内で結束して改善させるか、外部の力を借りて改善させる方法があります。

 

社内で結束して改善する

ブラック企業の場合、社内の労働者を守る組合の制度が機能していない可能性が非常に高くあります。しかし、会社に疑問を抱いている人は多くいるはずです。「労働組合」という言葉を聞いたことがあると思います。

 

しかしブラック企業の場合、上記の通り労働組合が無かったり、機能していないことがほとんどです。1から労働組合を立ち上げることは手間隙がかかりますが、「合同労組」というものがあります。

 

合同組合とは

合同労組とは、1つの企業からではなく、複数の企業の従業員で結成された労働組合のことで一人からでも加入することができます。

 

会社を改善しようと考えている人達に相談を聞いてもらい、自社での改善につなげます。

 

徐々に社内の賛同者を募り(秘密裏に行って下さい)、最終的に会社に改善案を提示しましょう。従業員が個々で改善を求めても、なかなか相手にされないこともありますが、結束して改善を求めれば、会社も対応をせざるを得ません。

 

全国の合同労組はコチラから→「地域ユニオン|個人加盟合同労組一覧 オレンジの樹

 

対策その2:外部の力を借りて改善する

数々の労働法を違反している可能性のあるブラック企業は、「労働基準監督署」という言葉を嫌います。

 

社内の改善を求めるのであれば、労働基準監督署の力を借りることも良いでしょう。

 

労働基準監督署にも得意としている分野があり「賃金未払い」などの問題を得意としています。逆に、雇用形態に関する問題は会社ごとで大きく違ってくるので、なかなか動けないこともあります。

 

まずは、事案をまとめて労働局に相談

別コラムの「■労働問題に関する事前知識を付けておこう」で事前知識を身につけて頂いたうえで、相談をするとより質の高いやり取りができるかと思います。

 

相談での話がまとまり、タイムカードや雇用契約書などの証拠が揃ったうえで、労働基準監督署に申告することで、労働基準監督署の働きも確実になっていくものと思われます。

 

まずは相談を→「厚生労働省 都道府県労働局所在地一覧

 

対策その3:ブラック企業を辞める

もう限界だ・ブラック度合いが高い・今なら転職する事に抵抗がないという考えが強い方は、思いっきり辞めてしまって新しい人生を送ることも、ブラック企業の対策ではないかと考えます。

 

しかし気をつけてほしいことが、何の考えもなしにただ「ツライ・逃げ出したい・こんなブラック企業で働いていられるか!」と辞めてしまわないで下さい。

 

なかなか就職先が決まらず結局別のブラック企業の餌食になってしまうか、再び元居た会社に戻ってくる事態に陥ったという話をよく聞きます。

 

それは、あなたの実力や経歴が無いわけではなく、ちょっとやり方を変えれば解決することでもあります。

 

そのような方はぜひコチラを読んでみてはいかがでしょうか→「ブラック企業の穏便な辞め方と辞職後に請求できる2つのこと

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対策その4:ブラック企業と戦う

違法性が高い・うつ病や長時間労働により身体に実害が出ている・いくら対策を打っても会社から話を受け入れてもらえないなどと、比較的重大な事態に陥っている方は、いっそのこと会社と戦うことをお考えになられてもいいかと思います。

 

法的処置で戦う

法的知識で戦うとは、いわゆる弁護士を立てて裁判で戦うことですが、なかなかハードルが高いかと思われます。そこで、労働者のために手軽に法的処置が行える「労働審判」というものがあります。

 

払われていないものはきっちり払ってもらう

ブラック企業は未払い残業代を始めとした払われるべきはずだった賃金があると言うことが往々にしてあります。

 

法的処置の延長線上でそれらの賃金もきっちり払ってもらいましょう。労働時間は長く、給料が低い傾向のあるブラック企業は数百万単位の賃金が未払いになっている可能性があります。

弁護士に依頼することで、今まで支払われていなかった数十万から数百万円の残業代や給料を回収することも夢ではありません。

 

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まとめ

いかがですか?ブラック企業に働かれている方は、いくつも共感できることはありませんでしたか?

 

しかし、それらブラック企業に向けた対策もいくつもあります。何もせずにこのまま働き続けても会社にいいように使われるだけです。

 

はっきり言いますが、これ以上良くなることはあまり期待しないほうがいいです。

 

あなたが動き出すことで、少しずつ良くなっていきます。過酷な環境ですが、できることから少しずつやっていきましょう。

 

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梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。
編集部

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