> 
 > 
 > 
不当解雇事案における時効|賃金請求は解雇されたらすぐに行動すべき理由
キーワードからコラムを探す
Sidebar_writer_recruit
依頼前に役立つ弁護士知識
2019.4.26

不当解雇事案における時効|賃金請求は解雇されたらすぐに行動すべき理由

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
監修記事
%e4%b8%8d%e5%bd%93%e8%a7%a3%e9%9b%87_%e6%99%82%e5%8a%b9
「不当解雇」が得意な弁護士に相談して悩みを解決
「不当解雇」が得意な弁護士に相談して悩みを解決!

お悩み内容から探す

Consult_btn

突然解雇を受けてしまった時は、いきなりの出来事で生活の心配をしたり新しい職場を探したりで、なかなか不当に解雇されてしまったということにまで頭が回らないということもあるでしょう。

 

後から思い返してみて、「やっぱりあれは不当解雇だったのでは…」と、思った時に気になることが不当解雇の撤回や慰謝料(損害賠償)をする時の時効ですね。

 

今回は、不当解雇に関わる時効の問題についてお伝えしていきたいと思います。

 

なお、正当解雇か不当解雇かの判断基準は以下の記事を参考にしてみてください。

 

【関連記事】
解雇と不当解雇の判断基準|不当解雇にあった場合の対処法

 

 

 

解雇問題に関係する時効の種類

まず、解雇を受けた場合に金銭請求を行う方法としては以下の2つがあります。

 

それぞれの主張によって時効は異なります。

 

解雇無効を主張して賃金を請求する|2年の時効

解雇の効力を争う場合、同時に、解雇されて不就労となっていた期間中の賃金を請求するのが通常です。この場合の賃金債権は2年の消滅時効があります。そのため、訴訟提起から遡って2年間の賃金は請求できますが、これを超えて賃金を請求することはできません。

 

(時効)

第百十五条 この法律の規定による賃金(退職手当を除く。)、災害補償その他の請求権は二年間、この法律の規定による退職手当の請求権は五年間行わない場合においては、時効によつて消滅する。

引用:労働基準法115条

 

慰謝料(損害賠償)の請求|3年の時効

解雇が極めて悪質な場合であって、不就労期間中の賃金だけでは損失補填として不十分と判断される場合は、賃金支払に加えて慰謝料支払が認められることもあります。この場合の慰謝料債権は最後の不法行為から3年間が消滅時効となります。

 

もっとも、不当解雇事案の場合、解雇状態が続いている限り不法行為が継続しているという評価も可能であるため、慰謝料が消滅時効で認められないということは考えにくいです。そのため、実務的にはあまり考慮する必要がない時効と言えます。

 

(不法行為による損害賠償請求権の期間の制限)

第七百二十四条 不法行為による損害賠償の請求権は、被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から三年間行使しないときは、時効によって消滅する。不法行為の時から二十年を経過したときも、同様とする。

引用:民法724条

 

【関連記事】

不当解雇の慰謝料(損害賠償)請求|相場・必要な証拠・請求方法

 

退職金の請求|5年の時効

なお、解雇にあたって支払われるべき退職金が支払われないということもあります。この場合は支払われるべき期日から5年間の消滅時効がありますので、退職日(解雇日)から5年経過していると、退職金の請求は困難です。

 

(時効)

第百十五条 この法律の規定による賃金(退職手当を除く。)、災害補償その他の請求権は二年間、この法律の規定による退職手当の請求権は五年間行わない場合においては、時効によつて消滅する。

引用:労働基準法115条

 

【関連記事】

退職金の未払い・支払われない時の請求手順と3つの重要な証拠

 

 

時効に関係なく不当解雇問題は早めに解決するべき理由

このように解雇について時効の問題はありますが、それほど短い期間ではありません。しかし、時効直前までアクションを起こさなくても良いということはありません。

 

時効に関係なく、不当な解雇を受けたのであれば、早め早めに解決させていくための動きを取っていきましょう。

 

例えば、不当解雇問題を長年放置すると以下のようなデメリットが考えられます。

 

証拠が集めにくくなる

時間が経てば経つほど解雇の正当性を否定する証拠が残らなくなってしまいます。

 

退職から時間が経つより退職直前、退職するより在職時と、時間が経っていない方が不当解雇の証拠も多く残って確保しやすいです。解雇の有効性を争いたいのであれば、証拠は何より重要ですから、時効に関係なく早めに確保するための措置を講じましょう。

 

会社側が反論してくる可能性が高まる

例えば、1年以上経ってから元従業員が「不当解雇だ!」と主張した場合、会社側は「何を今さら」と考えるのが通常です。

 

もっと早く手を打っていれば、すんなり和解できた話し合いが難航するなどの事態にもなりかねません。また、解雇から1年間何も主張していない事自体が手続で不利に働くこともあります。

 

 

不当解雇の時効を過ぎないために今からやっておくこと

上記のとおり、不当な解雇を受けたのであれば、早めに対処することが大切です。

 

とは言え、いきなりの解雇でご自身の今後の生活も不安な状態で、具体的にどうしていけば良いのか行動はおろか考える余裕すらないという方も少なくないはず。

 

そこで、不当解雇にあってしまった方が、今後時間が経った時に後から困らないためにも、とにかく今できる2つの事をお伝えしていきたいと思います。

 

早めに弁護士に相談する

突然の解雇でどうしてよいか分からないと、混乱されている方も少なくないでしょうが、そのような方こそまずは弁護士に相談して味方に付いてもらうことです。

 

弁護士に相談・依頼すれば、全面的に味方になってくれ、精神的な支えにもなってくれます。

 

不当解雇での賃金請求は、不当な解雇による未払い賃金の請求と不法行為による損害賠償の請求の2つの方法いずれかになりますが、具体的な状況に応じて最適な方法を取ってくれます。

 

交渉事も弁護士が付いていることでかなり心強いですね。

 

弁護士費用は確かに気になるところですので、獲得できる金額と弁護士費用を天秤にかけながら依頼するかどうかを検討していただければと思います。

 

【関連記事】
不当解雇の解決を弁護士に無料相談|7つのメリット/費用/選び方まで

不当解雇の弁護士費用相場とできるだけ費用を抑える方法

 

証拠の確保

時間が経つにつれ集めることが難しくなってくるものが証拠です。

 

解雇されてしまったということは、今後会社を訪れる機会も無くなってくるでしょうから、なるべく早くに証拠だけは確保しておくことを強くおすすめします。

 

解雇の有効性を否定するための証拠はケース・バイ・ケースですが、少なくとも解雇理由証明書は、作成してもらっておきたいところです。

 

解雇理由証明書は解雇予告を受けてから退職するまでの間しか請求できないので予告された場合は直ちに交付を求めておくことをおすすめします。

 

【関連記事】
不当解雇で慰謝料・賃金請求するために必要な証拠

 

 

 

まとめ

不当解雇には時効の問題もあります。しかし早めの対応が重要ですので、解雇された場合や解雇されそうという場合は早めに弁護士に相談して下さい。

 

 

出典元一覧

 

この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。

弁護士への相談で残業代請求などの解決が望めます


労働問題に関する専門知識を持つ弁護士に相談することで、以下のような問題の解決が望めます。

・未払い残業代を請求したい
・パワハラ問題をなんとかしたい
・給料未払い問題を解決したい

など、労働問題でお困りの事を、【労働問題を得意とする弁護士】に相談することで、あなたの望む結果となる可能性が高まります。

お一人で悩まず、まずはご相談ください。あなたの相談に、必ず役立つことをお約束します。

Prevent_banner
編集部

本記事は労働問題弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※労働問題弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

不当解雇に関する新着コラム

不当解雇に関する人気のコラム


不当解雇コラム一覧へ戻る