パワハラ・セクハラ・未払い残業代・過重労働・リストラなどの労働トラブルが起こった際に、専門家に相談したくても費用がネックになり、相談が出来ず泣き寝入りしてしまう方が多くいらっしゃいます。
そんな方々を、いざという時に守るための保険が弁護士費用保険です。
労働トラブルに限らず、交通事故や離婚トラブル、子供のいじめなど様々な法律トラブルでも利用可能です。
弁護士保険で法律トラブルに備える
会社を退職し、早く失業保険の手続きをしたいと思っているのに、離職票が届かず困っている方もいるでしょう。
もしくは、いくら待っても届きそうにないため、労働基準監督署への相談を考えている方もいるかもしれません。
労基署に離職票が届かない旨を相談すれば、状況に応じた対応をアドバイスしてもらえます。
今回は、離職票の基礎知識や手元に届くまでの流れや、会社から離職票が届かない場合に労基署がしてくれること、労基署に相談しても解決しない場合の対処法などについて解説します。
まずは、一般的に離職票はどれくらいの時期に届き、どのような流れで発行されるのかを知っておきましょう。
会社には原則として、ハローワークに対する離職証明書の提出が義務付けられています。
ハローワークは通常、離職証明書を提出した会社を通じて、退職労働者に離職票を交付します。
ただし、退職労働者が離職票の交付を希望しなければ、会社はハローワークに対して離職証明書を提出しなくて構いません(雇用保険法7条3項、17条1項、2項)。
この場合、離職票は会社を通じて交付されず、退職労働者が自らハローワークに離職票の交付を申請する必要があります。
転職や起業を理由として退職したのであれば、失業保険の給付を受けないため、離職票は不要です。
結婚や出産などで就業する予定がない場合も、同様に離職票は不要となります。
このような理由で転職する労働者も多いことから、本人からの申請がない限り、ハローワークに離職証明書を提出しない会社も多いです。
離職票がほしい場合は、退職時に会社に伝えておきましょう。
離職票は退職後すぐに手元に届くわけではありません。
会社だけでなくハローワークの手続きを経る必要もあるため、届くまでに退職してから10~14日程度はかかります。
退職日からあまり日数が経過していない場合は、もう少し待ってみてもよいかもしれません。
離職票は通常、以下で紹介するような流れを経て手元に届きます。
雇用保険者が退職すると、その退職日の翌日から10日以内に、会社はハローワークへ雇用保険被保険者資格喪失届(資格喪失届)と雇用保険被保険者離職証明書(離職証明書)を提出しなければなりません(雇用保険法第7条、雇用保険法施行規則第7条)。
ハローワークは会社から退職書類が提出されれば、不備がないかを確認のうえ、会社に対して離職票を発行します。
ハローワークが繁忙期でない限り、あまり時間がかからず郵送されてくるはずです。
なお、離職票はハローワークから退職者に直送されることはありません。
離職票は、ハローワークから会社へ届けられ、会社から退職者へ交付されます。
退職してから2週間以上経っても離職票が手元に届かなければ、何らかの対処を考えなくてはなりません。
対処法はいくつかありますが、労働基準監督署に相談してみるのも一つの方法です。
労働基準監督署とは、管轄地域の事業所が労働関係法令を正しく守っているかどうかを監督する機関です。
相談に乗ってくれる職員も、労働関連の法律に詳しいため、有益なアドバイスをもらえるでしょう。
労基署は国が設置した機関であるため、納得いくまで無料で相談することができます。
労基署には「総合労働相談コーナー」が設置されており、雇用保険に関わる離職票の交付についてもアドバイスを受けられます。
なかなか離職票が届かない場合は、労働基準監督署に相談してみるとよいでしょう。
離職票が届かないことについて対処法がわからない場合は、労働基準監督署へ相談するのが有効です。
しかし、労基署へ相談すれば安心、というわけではありません。
離職票の発行について会社が義務(離職証明書の提出など)を怠っている場合でも、労働基準監督署が会社に対して直接監督指導をすることはできないからです。
離職証明書の提出義務などは雇用保険法で定められており、労働基準監督署ではなくハローワークの管轄となります。
労働基準監督署に相談しても、離職票の発行に向けて必要な対応を会社に指示してくれることはなく、一般的な対処法のアドバイスを受けられるにとどまります。
労働基準監督署のアドバイスを受けても対処法がわからない場合は、ハローワークまたは弁護士に相談しましょう。
ハローワークでは、離職票がなくても失業給付の仮手続き(仮申請)をすることができます。
また、ハローワークから離職票を交付してもらうことも可能です。
失業給付の仮手続きをすると、7日間の待機期間を経て失業給付を受け取れます(会社都合退職の場合)。
仮手続きが遅れると失業給付の開始が遅れるので、早めにハローワークへ相談しましょう。
失業給付の仮手続きは、離職票がなくても申請できます。
ハローワークの窓口で、会社から離職票が届かない旨を説明しましょう。
失業給付の仮手続きをした場合、手続き日の4週間後の「失業認定日」までに、ハローワークへ離職票を提出する必要があります。
会社から離職票が届かない場合は、ハローワークに対して直接離職票の交付を請求しましょう。
離職票が届いていない事情を説明すれば、交付申請に必要な手続きを案内してもらえます。
退職労働者が離職票の発行を希望しているにもかかわらず、会社が一向に離職票を送ってこない場合、その会社の労務管理体制はずさんである可能性が高いです。
離職票が届かない問題に加えて、残業代や退職金の未払いなどの問題が生じていないか、弁護士にアドバイスを求めることをおすすめします。
離職票が届かないなど、退職に関するトラブルを自分一人の力では解決できそうになければ、早めに弁護士に依頼することをおすすめします。
弁護士に依頼することの主なメリットは、以下のとおりです。
離職票が届かない場合の失業給付の申請は、ハローワークとの間でやり取りすることになります。
しかし、不慣れな手続きにとまどってしまう方もいるでしょう。
弁護士に相談すれば、失業給付の申請手続きを依頼できます。
専門家である弁護士に対応を依頼することで、手間なくスムーズに失業給付を受けられるでしょう。
離職票を正しく交付しないような会社は、労務管理がずさんであると思われるため、ほかにも残業代や退職金の未払いなどが発生している可能性があります。
弁護士に相談すれば、離職票以外にも退職に関する問題が存在しないかどうか、法的な観点からチェックしてもらえます。
もし残業代や退職金の未払いなどが発生していれば、会社に対する請求を依頼することも可能です。
退職に伴って、労働者としての権利を適切に行使するためにも、一度弁護士に相談することをおすすめします。
退職者にとって、離職票は非常に重要な書類です。
離職票がなければ失業保険を受給できません。
もし離職票を発行してもらえない場合は、労働基準監督署やハローワークに相談してみましょう。
また、退職に関するその他の問題が生じていないかチェックするには、弁護士に相談することをおすすめします。
弁護士に依頼すれば、失業給付を迅速に受給できるほか、会社に対する各種の請求についてもスムーズに対応してもらえます。
退職に関するトラブルを早期・適切に解決するためには、お早めに弁護士へ相談ください。
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