労働組合の作り方|結成に際して守りたい原則と気を付けたい点2

~いざという時の備えに~労働問題コラム

 > 
 > 
 > 
労働組合の作り方|結成に際して守りたい原則と気を付けたい点2つ
キーワードからコラムを探す
労働問題コラム

労働組合の作り方|結成に際して守りたい原則と気を付けたい点2つ

Pixta_21558458_s

労働組合の結成の手続は思っているほど難しくないことを知っていますか?労働組合は労働者の賃金・労働環境といった労働条件その他待遇を改善することを目的とした団体です。労働組合の発足は18世紀の産業革命時代と言われています。

自分たちで労働組合を作るなんて考えたことなかったが、参加したいけど会社に組合がないという方もきっといると思います。この記事では、そんな労働組合の作り方についてご紹介していきます。

 【目次】
労働組合の作り方
組合の結成
組織の形成
結成大会
団体交渉
労働組合を作るとき気を付けること
労働組合結成に伴うメリット
会社にも恩恵を与える部分もある
労働組合結成に伴うデメリット
まとめ

労働組合の作り方

労働組合そのものを作ることは、決して難しいことではありません。必要な人員を集め、結成にあたり必要なことを順々に決めていくことで、労働組合は完成されます。

労働問題における企業との交渉時に活躍するのでさぞ大変な手続が必要なのではと思われる方も多いでしょうが、実はそんなこともないのです。実際に労働組合の作り方をご紹介していきましょう。

 

組合の結成

労働組合は団体であるため、発起人を含めて2人以上の労働者で組合を組織することが必要です。単独での結成はできませんが、2人以上の労働者がいれば結成自体は可能です。

 

組織の形成

労働組合は組織化された団体であり、単なる集団ではありません。この組織化を果たすためには、組合規約の作成、規約に基づく意思決定機関の組成、予算の編成と承認といったプロセスを履践する必要があります。

なお、労働組合は労働組合法で規律される団体であり、組合規約には以下のような事項を盛り込む必要があります。

 

一 名称

二 主たる事務所の所在地

三 連合団体である労働組合以外の労働組合(以下「単位労働組合」という。)の組合員は、その労働組合のすべての問題に参与する権利及び均等の取扱を受ける権利を有すること

四 何人も、いかなる場合においても、人種、宗教、性別、門地又は身分によつて組合員たる資格を奪われないこと。

五 単位労働組合にあつては、その役員は、組合員の直接無記名投票により選挙されること、及び連合団体である労働組合又は全国的規模を持つ労働組合にあつては、その役員は、単位労働組合の組合員又はその組合員の直接無記名投票に選挙された代議員の直接無記名投票により選挙されること

六 総会は、少くとも毎年一回開催すること

七 すべての財源及び使途、主要な寄付者の氏名並びに現在の経理状況を示す会計報告は、組合員のによつて委嘱された職業的に資格がある会計監査員による正確であることの証明書とともに、少くとも毎年一回組合員に公表されること

八 同盟罷業は、組合員又は組合員の直接無記名投票により選挙された代議員の直接無記名投票の過半数による決定を経なければ開始しないこと

九 単位労働組合にあつては、その規約は、組合員の直接無記名投票による過半数の支持を得なければ改正しないこと及び連合団体である労働組合又は全国的規模を持つ労働組合にあつては、その規約は、単位労働組合の組合員又はその組合員の直接無記名投票により選挙された代議員の直接無記名投票による過半数の支持を得なければ改正しないこと

(引用:労働組合法第5条2)

 

結成大会

上記のような組織形成が完了した段階で、規約に基づく意思決定会議(組合大会)を開催し、組合規約や意思決定機関の承認決議を行います。当該承認を経て初めて組合規約は効力を発揮しますし、組織も法的に意味を持つようになります。

 

団体交渉

結成大会が終了すれば、労働組合が成立しますので、この段階から企業との交渉を行うことが可能となります。労働組合は、組合員全体を統制する権能を有しますが、その権能も絶対無制限のものではありません。

例えば、団体交渉を含む組合活動は全て組合規約に基づいて実施される必要があります。また、特定の組合員の賃金等重要な労働条件に関わる決定を行うには当該組合員による特別な授権が必要となることもあります。

 

労働組合を作るとき気を付けること

労働組合を組織するに当たり、構成員は一定程度同じ方向を向いている方が望ましいといえます。というのも、当初から意見がバラバラであったり、政治信条も相容れないとういケースでは、まとまるものもまとまらず、団体としての活動が困難となってしまう可能性があるからです。

また、組合活動を行う上では、機密とすべき事項も多々生じてくるものです。そのため、構成員が情報の取扱いに配慮できる人物かどうかも重要です。誰でもいいからと選ぶのではなく、それぞれが信頼できる者を募るようにしましょう。

 

労働組合結成に伴うメリット

労働組合を作ることにより、それに対してのメリットはあります。一番に、その活動が法律によって守られているので会社の交渉をスムーズに進めやすくなります。

それ以外にメリットとして挙げられるのは、次のような点です。

 

・賃金及び労働条件の向上へと方針を向けてくれる

・働きやすい職場づくりを手助けしてくれる

 

会社にも恩恵を与える部分もある

労働組合の結成に対して、会社としてはいい顔をしないのが通常です。しかし、見方によっては労働組合を結成したからこそ、会社にとってもメリットといえる部分も出てきます。

どんなメリットが出てくるのかというと、それは次のようなものです。

 

・現場の声が聞こえてくるので、組織全体の風通しがよくなる

・会社が一致団結しやすい

 

労働組合結成に伴うデメリット

では逆に、労働組合を作ることにより生じるデメリットについて見てみましょう。労働組合の結成のデメリットの最たる側面は、非組合員の理解を得られず職場で孤立してしまう可能性があるという点です。

このようなケースは、労働組合自体は会社の違法・不当な対応への対抗措置と考えていても、他職員から利己的・ワガママと見られてしまうギャップから生じます。したがって、組合結成にあたっては、組合員だけでなく非組合員への理解・協力を得られるような組織づくりを意識することも重要かもしれません。

 

まとめ

労働組合の作り方そのものは単純ですが、実際に組織して活動するのは容易ではありません。ただ、労働組合を作ることにより生じるメリットもありますので、会社に労働組合がない、そんなときこそ自分たちで労働組合を作ってみてはいかがでしょうか?

 

労働組合に関連する記事一覧

36協定(サブロク協定)の仕組み|残業が多いときの対処法

労働時間の根本的な考え方と、労働時間を取り巻く様々な問題

働きすぎと思う3つの原因と今から出来る改善方法

サービス残業を無くすために労働者ができる2つのこと

 

弁護士への相談で残業代請求などの解決が望めます


労働問題に関する専門知識もつ弁護士に相談することで、以下のような問題の解決が望めます。

・未払い残業代を請求したい
・パワハラ問題をなんとかしたい
・給料未払い問題を解決したい

など、労働問題でお困りの事を、【労働問題を得意とする弁護士】に相談することで、あなたの望む結果となる可能性が高まります。

お一人で悩まず、まずはご相談ください。あなたの相談に、必ず役立つことをお約束します。

編集部

本記事は労働問題弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※労働問題弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

不当解雇に関する新着コラム

不当解雇に関する人気のコラム


不当解雇コラム一覧へ戻る