失業保険の給付は退職理由によって変わる?自己都合と会社都合による違いを解説
失業保険は、仕事を辞めて無職状態になった人が申請する、生活のサポートを図るための保険です。
いくつかの条件が定められており、全てを満たしていないと申請ができません。
また、失業保険は退職した理由によっても変化する項目があります。
本記事では、自己都合と会社都合に分けて、それぞれどのような変化が見られるのかを解説します。
現在、仕事を辞めて失業保険の申請を考えている方は、辞めた理由を思い出しつつ内容を参考にしてください。
事前に読みたい⇒退職後にもらえる給付金にはどんな種類がある?給付金の一覧と受け取り条件を紹介
失業保険(雇用保険の基本手当)は、退職後の生活を支える国の制度です。離職前6ヶ月の月収をもとに、月収の約50〜80%が、最大で約1年間にわたって支給されます。
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失業保険は退職理由によってなにが変わる?
退職理由は、大きく分けて会社都合と自己都合があります。
本項では、それぞれの退職理由が失業保険にどう影響するのかを解説します。
- いつ支給されるか
- 給付される日数
- 申請できる条件
いつ支給されるかが変わる
失業保険は、会社都合と自己都合により支給されるタイミングが大きく変わります。
失業保険は、申請者が受給資格を認められれば、7日間の待機期間を過ごしたのち支給されます。
しかし、待機期間を終えた後に支給されるのは、会社都合で退職した人もしくは特定理由離職者に該当する人のみです。
自己都合で退職した人は、待機期間を満了したのち、給付制限が2~3ヵ月ほど課されます。
給付制限の間、手当は支給されません。収入面での負担が大きくなるため注意が必要です。
給付される日数が変わる
失業保険は、自己都合か会社都合、どちらの理由で退職したかによって給付期間が変わります。
また給付日数は、年齢や雇用保険にどれくらい加入していたかでも左右されます。
自己都合の場合
自己都合で退職した場合の給付日数は以下の通りです。
自身の年齢と、保険加入していた期間を考慮して、自分に支給される期間の長さをチェックしておきましょう。
会社都合の場合
次に、会社都合で仕事を辞めた場合の給付日数です。会社都合のほかに、特定理由離職者に該当する人も、以下の日数分が支給されます。
特定理由離職者は、離職する直前の1年間で6ヵ月以上保険に加入していれば、基本手当の受給資格が得られます。
キャリアアップなど、完全に自己都合で退職した方は、給付日数が少なくなるため注意が必要です。
申請できる条件が変わる
失業保険は、自己都合と会社都合で申請できる条件が若干異なります。それぞれの場合に分けて、どの部分が変わるのかを以下の表に示します。
| 退職理由 | 申請条件 |
|---|---|
| 自己都合 | 退職する前の2年間に雇用保険へ加入していた期間が通算して12ヵ月以上ある |
| 会社都合(特定理由離職者含む) | 退職する前の1年間に雇用保険に加入していた期間が通算して6ヵ月以上ある |
失業保険は、会社都合または特定理由離職者として退職したほうが、条件が軽くなるといえます。
会社都合の退職と見なされるパターン10選
会社都合で退職した人は、「特定受給資格者」と見なされます。
会社都合(特定受給資格者)に該当する退職は、以下のとおりです。
- 会社が事業を続けられなくなった場合
- 社員が大量に退職した場合
- 職場の移転により通勤が困難になった場合
- 仕事を解雇された場合
- 給与の支払いに問題が生じた場合
- 職場が法律に違反した場合
- 職場関係者から悪質な対応を取られた場合
- 過剰な時間外労働を要求された場合
- 有期雇用で契約期間を更新しない場合
- 使用者から退職を勧奨された場合
全ての項目が、会社側の意思により退職を余儀なくされていることがわかるでしょう。
会社側に問題があり、自分の意に反して退職せざるを得ない場合、ほとんどが会社都合の退職として処理されます。
上記のパターンについては、以下の記事にて詳しく解説しています。
会社都合で退職するメリットやデメリットも解説しているので、気になる方はぜひ目を通してみてください。
⇒関連記事:失業保険は会社都合のほうがよい?自己都合との違いやメリット・デメリットを解説
自己都合の退職と見なされるパターン3選
自己都合でも、家庭の事情や病気・けがなどで退職する方は「特定理由離職者」に該当します。
しかし、本項で紹介するパターンは、完全に自己都合として見なされる辞め方です。具体的に解説していきます。
- 転職が理由で退職する場合
- 独立を目指して退職する場合
- 今の会社が合わないと感じて退職する場合
転職が理由で退職する場合
やむを得ない理由なく、転職した人も自己都合と見なされます。
収入アップを図るため、または労働環境の改善を図るためなどの理由で退職する場合、自己都合として処理されます。
ただ、すでに転職先が決まっていれば、失業保険を受ける必要はないでしょう。
退職後に転職活動をはじめようと考えている方、また転職活動が長引きそうな方は、失業保険の申請を考えてみてください。
独立を目指して退職する場合
転職活動ではなく、独立して個人で働くか、もしくは会社を設立するなどで退職を決めた場合も自己都合になります。
会社都合とは、あくまでも会社側の問題により、雇用契約が結べなくなった場合に適用されるものです。
また特定理由離職者は、会社都合でなくとも辞めざるを得ない理由がある人に適用されます。
キャリアアップや働き方を変えるなどの理由は、自分の意思で辞める理由付けとなるので、自己都合として見なされるのです。
今の会社が合わないと感じて退職する場合
とくに次の仕事を決めておらず、職場の労働環境や仕事内容に不満があり、退職を決めた場合も自己都合となります。
ただし労働環境といっても、パワハラやいじめなどの問題が見られた際は、会社都合として処理可能です。
しかし、決定的な証拠がなければ、パワハラがあったかどうかを立証できません。
人間関係に悩まされている方は、録音や録画などの証拠を残しつつ、退職に踏み切りましょう。
自己都合であっても「特定理由離職者」となるパターン6選
前項でも触れたように、会社を自己都合で退職する人は、特定理由離職者と見なされるケースがあります。
特定理由離職者に適用されると、一般的な自己都合での退職よりも、給付される日数が増える場合があります。
本項で、どのような退職が「特定理由離職者」となるのかを解説します。
- 雇い止めを受けた場合
- 身体的もしくは精神的に不調が見られた場合
- 妊娠・出産・育児が関連する場合
- 家庭の事情が関連する場合
- 配偶者もしくは扶養すべき親族が関連する場合
- 通勤が不可能または困難となった場合
雇い止めを受けた場合
特定理由離職者に該当するパターンとして、雇い止めを受けた場合が挙げられます。
雇い止めとは、有期雇用契約のもと勤務しており、会社側から契約の更新が認められず終了することです。
本人が、契約期間を終えた際に更新を希望したにも関わらず、会社側から認められなかった場合に特定理由離職者と見なされます。
身体的もしくは精神的に不調が見られた場合
特定理由離職者とされる退職理由には、労働者の身体または精神に不調が見られ、働ける状態ではなくなった場合も挙げられます。
具体的には、うつ病などの精神疾患や体力不足、疾病・負傷・視力や聴力・触覚などの大幅な低下が該当します。
身体的または精神的に問題がある方は、退職する前に病院にて診察を受け、診断書を交付してもらいましょう。
診断書などの証拠がなければ、特定理由離職者として認められない可能性があります。
妊娠・出産・育児が関連する場合
妊娠や出産、育児を機に退職した人も、特定理由離職者として見なされます。
しかし、雇用保険法の第20条に定められた、第1項の「受給期間延長措置」を受ける必要があるため注意が必要です。
妊娠や出産の予定がある労働者のなかで、特定理由離職者として認められるかが不安な方は、ハローワークにて相談してみましょう。
家庭の事情が関連する場合
特定理由離職者として認められるケースには、家庭の事情により退職にいたったパターンも含まれます。
両親が死亡した、または病気になった際に、扶養を余儀なくされて退職した場合などです。
また、親族が病気やけがをしてしまい、看病が必要で働けなくなってしまった方にも適用されます。
それぞれの家庭には、多くの複雑な事情が関わるため、どうしても仕事ができなくなるケースはあるでしょう。
家庭の事情が大きく影響する方は、特定理由離職者にならないかをハローワークで相談してみてください。
配偶者もしくは扶養すべき親族が関連する場合
特定理由離職者は、家族や親族の看病だけでなく、ほかの事情が関連することで退職を余儀なくされた場合も該当します。
たとえば、自分が扶養する配偶者や親族との別居が困難になり、同居が必要もしくは近くへの引っ越しが必要になったときです。
その際、職場から遠距離にある場所へ引っ越す必要が出てきた場合に、特定理由離職者として見なされます。
親族の事情により仕事を辞める方は、必ず理由を整理したうえで、特定理由離職者にならないかをチェックしてみましょう。
通勤が不可能または困難となった場合
通勤が不可能、もしくは困難になった場合も、特定理由離職者の適用範囲内です。ただし、必ず納得される理由がなくてはいけません。
特定理由離職者として認められる、通勤が不可能または困難になった理由としては以下のとおりです。
●結婚に伴う住所の変更
●育児に伴う保育所その他これに準ずる施設の利用又は親族等への保育の依頼
●事業所の通勤困難な地への移転
●自己の意思に反しての住所又は居所の移転を余儀なくされたこと
●鉄道、軌道、バスその他運輸機関の廃止又は運行時間の変更等
●事業主の命による転勤又は出向に伴う別居の回避
●配偶者の事業主の命による転勤若しくは出向又は配偶者の再就職に伴う別居の回避
引用元:特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲の概要|ハローワーク インターネットサービス
引っ越しが必要な方で、上記に挙げた理由と同じ理由の方は、特定理由離職者として認定されるかを相談してみましょう。
失業保険を受給する方におすすめのサポートサービス
本項では、失業保険を受給しようと考えている方におすすめのサポートサービスを紹介します。
社会保険給付金サポート
- 最大28ヵ月間の受給も実現可能
- 丁寧なヒアリングを欠かさない
- これまで3,000人以上のサポート実績
社会保険給付金サポートは、退職コンシェルジュが運営している、自分で給付金の申請をするのが不安な方に向けたサービスです。利用者によっては、最大28ヵ月まで給付金を受給できます。
また、丁寧なヒアリングをおこなうため、利用者の退職理由を正確に判断します。
自己都合として処理された退職理由が、特定理由離職者として認められるケースもあるのです。会社側の処置に納得いかない方はぜひ相談してみてください。
社会保険給付金サポートは、今まで3,000人もの相談者をサポートしてきています。たくさんの高評価を受けているため、安心して利用しましょう。
公式サイト:https://www.taishoku-concierge.jp/si-support/
失業保険サポート
- 給付日数が10ヵ月&もらえる給付金が最大250万円になる可能性も
- 再就職手当が一括給付!経済的な安心を得られる
- もしものときの全額返金保証付き
失業保険サポートは、正しく給付金を申請できるかが不安な方におすすめのサービスです。
相談すれば、本来の退職理由がわかる可能性があり、特定理由離職者として認められるケースもあります。
特定理由離職者として認められれば、給付日数が10ヵ月に増えるうえ、最大250万円の給付金が受け取れるかもしれません。
120万円の再就職手当が一括給付できるため、経済的に安心して再就職活動を進められます。
また、もしものときのために、全額返金を保障しているところも魅力です。
無駄な出費はかからないため、受給を考えている方はぜひサービスを利用してみてください。
公式サイト:https://shitsugyouhoken-support.com/lp1/
まとめ|失業保険を申請する前に退職理由を把握しておこう
失業保険の受給は、自己都合か会社都合、どちらの理由で退職したかによって以下の項目が変化します。
- 支給されるタイミングが変わる
- 給付される日数が変わる
- 申請できる条件が変わる
受給しようと考えている方にとっては、会社都合で辞めたほうが失業保険を利用しやすくなるでしょう。
しかし、同じ自己都合でも「特定理由離職者」に該当する方は、会社都合と同等に受給できます。
退職を考えている方は、自分の場合の退職理由がどちらに該当するか、本記事の内容を今一度確認してみてください。
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可能です。企業に勤めており、雇用契約の中で働いている一般労働者から、自衛隊、警察等の期間で働いている方でも、弁護士の退職代行はご利用できます。
【弁護士監修】退職代行とは?今使っても大丈夫?【2026年7月最新版】
退職代行業者と、弁護士による退職代行業務に大差はありません。いずれも、労働者の代わりに退職の意思を伝えるサービス概要において、両者に違いはないと言えます。ただ、退職代行業者が自社の持つ権限内で適切にサービスを運用しているとは限りません。退職代行業務の中には『弁護士資格』を持つ弁護士にしかできない業務も多分にございます。
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退職代行を利用したことが損害賠償の理由となることはありません。しかし、在職時の労働者の行いや退職の仕方によっては労働者側に損害賠償義務が認められる可能性もゼロではありません。退職にあたって、会社から損害賠償を請求されるのは、退職にあたって労働者側に何らかの義務(注意義務)違反があり、同違反により会社に具体的損害が生じている場合に限られます。
たとえば、労働者が退職に至るまでの間、長期間の無断・無連絡の欠勤を続けており、退職にあたっても何ら必要な引継ぎ・連絡をせず代行業者を通じて本人が一切出てこないという場合、労働者の会社に対する義務違反を構成することはあり得ます。
代行業者、弁護士のどちらに依頼した場合でも「退職できなかった」というトラブル報告はほとんどみられません。会社も退職代行会社が連絡してくると、退職に応じてはいるようです。つまり、よほどのことがない限り、退職した従業員に対して損害賠償ということは考えられません。(従業員1名が退職したとしても、直ちに損害が生じることは考えにくいです。)ただし、これも絶対ではありません。
過去、入社1週間で退職し、退職の効果が発生するまでの期間も出勤しなかった従業員が勤務先から損害賠償を受け、70万円の支払命令が出た事案があります。(ケイズインターナショナル事件)そのため、どのような辞め方でも絶対に労働者側に責任が問われないというわけでもない、という点は注意すべきです。
とはいえ、通常は退職したことで直ちに会社に損害が生じることはありませんので、過度の心配は不要かと思います。
状況にもよるかと思いますが、引き継ぎをせずに退職することは多くの場合は可能と思われます。例えば、引継ぎをしないことが会社に対する義務違反とならないような場合や、引継ぎをしないことで会社に具体的な実害が生じないような場合は、引継ぎは必須ではないといえそうです。ただし、『労働者が退職前から、長期間の無断・無連絡の欠勤を続けており、会社の出頭要請にも応じていない』『そのまま退職した結果、会社業務に具体的な支障が生じ、取引先を失うなどの実害が生じている』というケースであれば、労働者が退職代行を入れて引継ぎもなく退職したことについて、損害賠償を求められるリスクはまったくないとはいえないでしょう。
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