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【労働問題】弁護士の評判や口コミの信憑性と弁護士の選び方

更新日
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
このコラムを監修
【労働問題】弁護士の評判や口コミの信憑性と弁護士の選び方

弁護士は、労働に関することで困ったときに頼りになります。

ただし、弁護士に依頼する費用は決して安くはありませんから、労働問題の解決を依頼したいのであれば、労働問題を得意としている評判のよい弁護士を選びたいものです。

ネット上の情報も玉石混交ですから、どれを信じてよいのかわからなくなることもあり、普段から弁護士と関わりがない方にとって、弁護士選びは難しいといえるでしょう。

そこで本記事では、よい弁護士を選ぶ基準やポイントについて紹介します。

労働に関する悩みを抱えていて弁護士に依頼したいといった方は、ぜひ最後までご覧ください。

賃金・残業代未払い、不当解雇など労働トラブルの解決なら弁護士に相談

労働基準監督署などは、証拠がないと動いてくれない傾向があります。

労基署の是正勧告には強制力がないので、必ずしも労働問題を解決できるとは限りません。

しかし、弁護士が介入することで会社側がこちらの要求に応じてくれる可能性が大いに高まります。

賃金未払いや不当解雇など深刻な悩みを解決したいのであれば、弁護士への相談をおすすめします。

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ネット上の弁護士評判や口コミの信憑性について

過度な表現をつかった広告を出稿する弁護士は注意

まず押さえておくべきは、弁護士の広告には日弁連が定めたルールが適用されるということです。

日弁連の「弁護士の業務広告に関する規定」では、弁護士は「弁護士の品位又は信用を損なうおそれのある広告を打ってはならない」とされています。

「絶対に○○してみせます!」といった過剰な表現を使っている弁護士は、要注意です。

どんなに優秀な弁護士でも必ず有利になる保証はありませんし、むしろ優秀な弁護士ほど断定的な物言いは避ける傾向があります。

弁護士を頼ってくる人は、ほとんどが何らかのトラブルを抱えて強い不安を感じています。

不確実な事由について安易に期待させる行為は、“人の窮地を助ける”専門家としてふさわしくない言動でしょう。

口コミは個人の感想|盲信は避ける

美容室やレストラン、ホテルなどを選ぶ時に口コミを参考にしている方は多いと思いますが、法律事務所を選ぶ際も同じで、利用者による“生の声”はとても参考になります。

弁護士選びについてもそれは同じなのですが、口コミを盲信するのは避けたほうがよいです。

あくまで「ひとつの参考」程度にとどめておきましょう。

特定の弁護士を並べておすすめするサイト等は危険

口コミはあくまで個人の主観的な感想に過ぎません。弁護士に依頼する人は大きなトラブルや強い不安を抱えていることが多く、冷静でフラットな判断ができていない可能性もあります。弁護士側は誠心誠意全力を尽くしたにもかかわらず、「期待どおりにいかなかった」ために口コミで酷評しているケースも多いのです。

ほかにも、弁護士との性格的な相性などさまざまな要素が口コミに影響を及ぼすと考えられます。

また、特定の弁護士をなんの根拠もなくおすすめしているサイトや、ランキング形式で紹介するサイトは要注意です。

口コミだけで判断するのではなく、無料法律相談などを申し込んで実際に話してみることをおすすめします。

人から聞いたことよりも、自分の目で実際に見て判断したほうが確実です。

ただし明らかにネガティブな口コミばかりが多い弁護士については、やめておいたほうが無難でしょう。

裁判実績よりも実際にあった時の相性を大事に

一方、弁護士が公表している裁判実績は、口コミと違って客観的なデータです。

客観的なデータだからといってそれを頼りにしすぎてもよくないので、ひとつの参考程度にとどめておくべきです。

裁判実績が多い弁護士は、一見頼もしそうに思えるかもしれません。

しかし実務においては、訴訟の勝ち負けは事案の筋や証拠の有無で決せられることがほとんどです。

そのため、弁護士の力量で勝ち負けが大きく左右されるということは、それほど多いことではありません。

事案と証拠状況を踏まえて正確な見通しを立てられる弁護士の方が優秀といえるでしょう。

中には、自分の利益のためにやたらと裁判に持ち込もうとする弁護士もいるため、弁護士を選ぶ際は、実際に会った時の相性を大切にすることをおすすめします。

家族や友人にも言えないようなデリケートな悩みを話すこともあるので、「この方に任せて負けたのであれば仕方ない」と思える誠実な弁護士を慎重に選ぶべきです。

労働問題が得意な弁護士の特徴や選ぶポイント

弁護士にも得意分野がある|労働問題に注力しているかが確認

労働関係のトラブルで困っている時は、労働問題の依頼を積極的に受けている弁護士の中から選びましょう。

たいていの場合は、ホームページの弁護士プロフィールに「労働問題に注力」などと記載されています。

労働問題に関する解決実績が多い

実際に労働問題を解決してきた実績が多いかどうかも、大切なポイントです。

労働関係の法律トラブルは、違法性の判断が難しい傾向にあるため、これまでの解決実績や経験が豊富な弁護士の方が頼りになります。

たとえば、セクハラ・パワハラは被害者の主観によって大きく左右されることがありますし、その他労働条件の正当性・妥当性も業界特有の事情や慣習によって大きく変わります。

現場でさまざまな事例を見てきた弁護士に依頼した方が、これまでの経験と培ってきたノウハウを活かして、スムーズな解決に導いてくれるでしょう。

法律事務所単位で労働問題の専門チームがある

複数の弁護士が在籍している規模の大きい法律事務所では、労働問題の専門チームを置いていることがあります。

このようなチーム体制は、相互補完できるのが最大の強みです。

メンバーそれぞれが自分の強みを発揮しながらお互いに足りない部分をカバーするので、スピーディーに問題解決する可能性があります。

労働契約や関連法に関する知識が深い

実務経験だけでなく知識が豊富であることも、重要な要素です。

優秀な弁護士は、常にスキルアップのために研究しています。

高度な専門職にとって、場数を踏むだけでは不十分だといえるでしょう。

労働契約や関連法の知識が豊富な弁護士の特徴としては、「著書・連載コラムがあること」「講演・セミナー実績が多数」などが挙げられます。

ホームページのプロフィールにこのような記載がないか、あらかじめチェックしておきましょう。

依頼は避けた方がよい弁護士は?

依頼は避けた方がよい弁護士を3つ紹介します。

  • 相談時の説明がわかりにくい
  • 弁護士費用が異常に高い
  • 過去に懲戒処分を受けている

それでは、順番に解説します。

相談時の説明がわかりにくい

弁護士にいきなり依頼する前に、無料法律相談をしてから検討する方も多いですが、わかりにくい説明をする弁護士は、避けることをおすすめします。

わかりにくい説明をする弁護士とは、主に以下のような特徴があります。

  • 難解な専門用語を多用する
  • 相手の立場に立った配慮ができない
  • 一方的に喋り、こちらの話を聞いてくれない

上記のような特徴がある弁護士に依頼すると、あとあとコミュニケーションでトラブルが発生するおそれがあります。

説明を怠る弁護士は、専門家としての資質を疑ったほうがよいでしょう。

弁護士費用が異常に高い

現在、弁護士費用にはルールがなく、各法律事務所で自由に決めることができます。

「高い=良い」「 安い=悪い」といった概念を持っている方もいるかもしれませんが、重要なのは弁護士費用の相場を知っておくことです。

相場よりも明らかに高額に過ぎるような場合は、そもそも費用倒れになってしまう可能性もありますので、注意すべきでしょう。

過去に懲戒処分を受けている

過去に何らかの不祥事を起こして懲戒処分を受けた弁護士も、避けたほうが無難です。

必ずしも全てが悪徳弁護士とは限りませんが、不祥事を起こしているといった事実があるため、依頼すると不安に感じてしまいます。

なお、懲戒処分を受けた弁護士は『弁護士懲戒処分検索センター』に登録されているので、リスクを避けるためにも、念のため事前に調べておきましょう。

【外部サイト】弁護士懲戒処分検索センター

まとめ

弁護士と無縁の日常生活を送ってきた人にとって、弁護士選びは難易度が高いものです。

弁護士を選ぶ際は、弁護士の学歴や実績などの客観的な情報も大事ですが、人間性や相性についても同じぐらい考慮することが重要です。

そのためにはまず無料法律相談を申し込んで、直接会話してみましょう

弁護士というと敷居が高いイメージがあるかもしれませんが、最近では初回に限り無料法律相談を受け付けている弁護士が増えています。

複数の弁護士無料相談の質を比較検討することで、弁護士選びがスムーズになるでしょう。

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労働基準監督署などは、証拠がないと動いてくれない傾向があります。また、労基署の是正勧告には強制力がないので、必ずしも解決できるとは限りません。

しかし、弁護士が介入することで会社側がこちらの要求に応じてくれる可能性が大いに高まります。

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この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。
編集部

本記事はベンナビ労働問題(旧:労働問題弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ労働問題(旧:労働問題弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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