失業保険を自己都合退職で受給するには3ヵ月かかるって本当?すぐもらえる方法を解説
「自己都合退職時の失業保険は3ヵ月経過しないともらえないの?」
「失業保険をもらうための条件を教えて!」
自己都合退職後に失業保険の利用を検討している方でこのような疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。
失業保険は、退職理由によって受給までの期間や受給日数などが異なります。
そこでこの記事では、自己都合退職時の失業保険の受給期間や受給条件などを詳しく解説します。この記事を読めば、自己都合と会社都合の違いや受給金額などがすべてわかります。
失業保険について詳しく知りたい方はぜひ参考にしてみてください。
事前に読みたい⇒退職後にもらえる給付金にはどんな種類がある?給付金の一覧と受け取り条件を紹介
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失業保険を自己都合退職で受給する際は、以前は申請から3ヵ月かかっていた
自己都合退職で失業保険を受給する場合、申請後すぐには給付されず、7日間の待期期間を経過してさらに「給付制限期間」が設けられます。
これは、自己都合で退職した人が再就職に向けた準備をする期間とされ、失業保険の支給はこの期間が終了した後に開始されます。給付制限期間は、離職日が2025年4月1日以降であれば原則1か月です(2020年10月1日から2025年3月31日までの離職は原則2ヵ月、それ以前は3ヵ月でした)。この間は無収入となるため、退職後の生活費の計画をしっかり立てることが重要です。
- 失業保険の受給期間は退職理由により異なる
- 法改正により2025年4月以降は原則1か月で受給できる
失業保険の受給時期は退職理由により異なる
自己都合退職の場合の受給時期は、かつては申請から約3ヵ月後でした。
しかし、会社都合退職であれば7日間の待期期間を経過すればすぐに受給できます。
ただし、実際に支給されるまで1ヵ月程度かかるため、すぐに手元に入るわけではないことを理解しておきましょう。
また、自己都合退職であっても、家族の病気や親の介護などの「やむを得ない事情」による退職であれば「特定理由離職者」とみなされ、会社都合と同じ扱いを受けます。
このように、退職理由によって失業保険の受給時期は大きく異なるため、事前にしっかり理解しておきましょう。
法改正により2025年4月以降は原則1か月で受給できる
自己都合退職の失業保険は、かつては申請から約3ヵ月後の受給でした。しかし、2020年10月の法改正で約2ヵ月後となり、さらに2025年4月1日以降に離職した場合は給付制限が原則1か月に短縮されました。
“令和7年4月1日以降に正当な理由がなく自己の都合で退職した場合の給付制限期間は原則1か月となります。退職した日が令和7年3月31日以前である場合の給付制限期間は原則2か月となります。”
引用元:岩手労働局・ハローワーク「令和7年4月1日以降に離職された方は「給付制限期間」が1か月に短縮されます」
つまり、失業保険の受給時期が早まるので失業保険を利用する人にとっては、これまでよりも受給しやすくなったといえるでしょう。
失業保険を自己都合退職時に受給するための条件
失業保険を自己都合退職に受給するためには以下の条件をすべて満たす必要があります。
- 雇用保険に加入している
- 雇用保険の被保険者期間が過去2年間で12ヵ月以上である
- 就労の意志がある
雇用保険に加入している
失業保険を受給するためには、まず雇用保険に加入していることが条件です。
雇用保険とは、働いている人が失業時に生活を支えるための保険制度で、企業に雇用される際に自動的に加入することが多いです。基本的に、週20時間以上働いている従業員は雇用保険の対象となります。
失業保険の利用を検討している方は雇用保険に加入しているかどうか確認しましょう。
雇用保険の被保険者期間が過去2年間で12ヵ月以上である
自己都合退職で失業保険を受給するためには、雇用保険の被保険者期間が過去2年間で12ヵ月以上あることが条件です。
被保険者期間とは雇用保険に加入していた期間のことで、離職日から1ヵ月ごとに区切った期間に、賃金支払いの基礎となった日数が11日以上(または労働時間が80時間以上)ある月を1ヵ月としてカウントします。
例えば、正社員やパートで働いていた期間が12ヵ月以上あれば受給条件を満たしています。
ただし、12ヵ月未満だと失業保険を受給する資格がないため、勤務期間を確認しておきましょう。
就労の意志がある
失業保険を受給するためには「就労の意志がある」ことが必須条件です。
そもそも失業保険は、再就職を支援する目的で設けられた制度です。就労の意思がなければ当然受給できないため、「就職する意思がある」と認められなければなりません。
具体的には求職活動を積極的に行い、ハローワークに定期的に報告することで就労の意思が認められます。
なお、嘘の報告をすると不正受給とみなされる可能性があるので注意しましょう。
自己都合退職した際は最低90日の受給期間がある
自己都合退職時の失業保険は最低でも90日間の受給期間があります。
ただし、受給期間は被保険者期間により異なるため、自分の状況と照らし合わせて確認しておきましょう。
雇用保険の被保険者期間により受給期間が異なる
雇用保険の被保険者期間によって以下のように受給期間が異なります。
被保険者期間が10年未満の場合は90日間の受給期間であり、10年以上になると最大で150日間受給できます。
特定理由離職者は受給期間が延びる場合がある
自己都合退職でも、やむを得ない事情で退職した「特定理由離職者」であれば受給期間が延びるケースがあります。
被保険者期間が5年以上であれば120日間以上の受給期間となります。また、5年未満でも30歳以上であれば同様に120日間の受給期間となります。
このように、特定理由離職者であれば状況によっては受給期間が延びるケースがあるので、自分の被保険者期間を確認しておきましょう。
自己都合退職した際の失業保険受給額
自己都合退職した際の失業保険受給額は以下の方法で求めましょう。
- 退職前6ヵ月の総賃金を確認する
(ボーナスは含めない) - 賃金日額を計算する
賃金日額=総賃金÷180 - 基本手当日額を求める
基本手当日額=賃金日額×給付率(50~80%) - 基本手当日額・賃金日額の上限額、下限額を確認する
- 総受給額を算出
総受給額=基本手当日額×受給日数(90日~360日)
(例)30歳会社員、月収30万円、被保険者期間5年、自己都合退職・賃金日額=180万円÷180=10,000円
・基本手当日額=10,000円×約63%=6,307円(2026年8月1日以降の計算式による)
・総受給額=6,307円×90=56万7,630円
このように受給額を求めるにはいくつかの計算をしなければなりません。自分の収入や給付率、被保険者期間などをしっかり確認しておきましょう。
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賃金日額・基本手当額の上限・下限
賃金日額と基本手当額の上限額と下限額は以下のとおりです。
収入の多い方や少ない方は計算で求めた金額以下、以上になるケースがあるので計算時の参考にしてみてください。
自己都合退職の失業保険の受給時期に関するよくある質問
自己都合退職の失業保険の受給時期に関するよくある質問をご紹介します。失業保険に関して抱きやすい疑問や不安を参考にしてみましょう。
- 失業保険は何ヵ月後に振り込まれるの?
- 失業保険をすぐにもらう方法はあるの?
- 給付制限期間中に就職したらどうなるの?
失業保険は何ヵ月後に振り込まれるの?
自己都合退職であれば給付制限(原則1か月)があるため、申請から約2か月後に指定の銀行口座へ振り込まれます。
会社都合や特定理由離職者であれば申請から約1ヵ月後に振り込まれます。
受給できるまで期間が空くため、金銭的に余裕のない方は事前に把握しておきましょう。
関連記事:失業手当はいつ振り込まれる?具体的な時期と遅れる事例・注意点を解説
失業保険をすぐにもらう方法はあるの?
失業保険をすぐにもらう方法はありません。
失業保険には給付制限期間が設けられており、一定期間を経過しなければ受給できない仕組みとなっています。
ただし、自己都合退職でもやむを得ない事情で退職した際は「特定理由離職者」に該当するため、会社都合と同様に早めに受給できる可能性があります。
給付制限期間中に就職したらどうなるの?
受給期間が残っている間に再就職した場合は「再就職手当」をもらえる可能性があります。
再就職手当とは、失業保険の受給期間を残して早期に就職した人を支援するための制度です。
具体的には、所定給付日数の3分の1以上が残っていることや、1年以上の雇用が見込まれる職場に就職することが条件です。
ハローワークでは以下のように定められています。
“再就職手当は、基本手当の受給資格がある方が安定した職業に就いた場合(雇用保険の被保険者となる場合や、事業主となって、雇用保険の被保険者を雇用する場合など)に基本手当の支給残日数(就職日の前日までの失業の認定を受けた後の残りの日数)が所定給付日数の3分の1以上あり、一定の要件に該当する場合に支給されます。支給額は、所定給付日数の支給残日数×給付率×基本手当日額((注意1) 一定の上限あり)となります。給付率については以下のとおりとなります。
基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の2以上の方は、所定給付日数の支給残日数×70%×基本手当日額((注意1)一定の上限あり)。
基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1以上の方は、所定給付日数の支給残日数×60%×基本手当日額((注意1)一定の上限あり)。”
引用元:ハローワーク インターネットサービス「再就職手当について」
詳しくは、住所地を管轄するハローワークへ相談してみましょう。
あわせて確認しておきたい受給の条件
会社都合なら7日間の待期期間を経てすぐに受け取れ、受給期間も90日〜330日と長くなります。
自己都合として処理されていても、正当な理由があれば特定理由離職者へ変更できる場合があります。
受給が終わったあとの2回目以降についても、条件を先に知っておくと計画を立てやすくなるでしょう。
| 会社都合の場合 | 自己都合の場合 | |
|---|---|---|
| 受給開始時期 | 7日間の待期期間を経てすぐ受け取れる | 待期期間を経たのち原則1か月の給付制限 |
| 受給期間 | 90日〜330日 | 90日〜150日 |
| 受給できる金額 | ほとんどの場合、満額で受け取れる | 減額する可能性がある |
| 雇用保険の加入条件 | 退職する直前から1年以内に通算6ヵ月 | 退職する直前の2年間のうち、通算12ヵ月 |
まとめ
自己都合退職による失業保険の受給時期や条件について解説しました。
自己都合退職の場合は給付制限(原則1か月)があるため申請から約2か月後に支給され、申請したからといってすぐに手元に入るわけではありません。
また、受給するためには「雇用保険に加入している」「就労の意思がある」などの条件をすべて満たす必要があります。
受給期間や総受給額は年齢や雇用保険の被保険者期間などによって異なるため、自分の状況をしっかり把握して計算することが大切です。
これから失業保険を利用しようとしている方は、ぜひこの記事で紹介した方法で計算してみてください。
なお、「計算方法がわからない」「自分で申請するのが億劫」という方には「YELL!!」がおすすめです。
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過去、入社1週間で退職し、退職の効果が発生するまでの期間も出勤しなかった従業員が勤務先から損害賠償を受け、70万円の支払命令が出た事案があります。(ケイズインターナショナル事件)そのため、どのような辞め方でも絶対に労働者側に責任が問われないというわけでもない、という点は注意すべきです。
とはいえ、通常は退職したことで直ちに会社に損害が生じることはありませんので、過度の心配は不要かと思います。
状況にもよるかと思いますが、引き継ぎをせずに退職することは多くの場合は可能と思われます。例えば、引継ぎをしないことが会社に対する義務違反とならないような場合や、引継ぎをしないことで会社に具体的な実害が生じないような場合は、引継ぎは必須ではないといえそうです。ただし、『労働者が退職前から、長期間の無断・無連絡の欠勤を続けており、会社の出頭要請にも応じていない』『そのまま退職した結果、会社業務に具体的な支障が生じ、取引先を失うなどの実害が生じている』というケースであれば、労働者が退職代行を入れて引継ぎもなく退職したことについて、損害賠償を求められるリスクはまったくないとはいえないでしょう。
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