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労働相談はメールで可能|無料でメール相談できる窓口7選

更新日
下地 謙史
このコラムを監修
労働相談はメールで可能|無料でメール相談できる窓口7選

「労働問題について無料でメール相談できる窓口を知りたい」

「なるべくお金をかけずに労働問題を解決したい」

労働問題を相談するにあたって、上記のような悩みを抱えている方もいるのではないでしょうか。

労働問題について相談するときは、無料のメール窓口を利用するのがおすすめです。

本記事では、メールで無料の労働相談ができる窓口とともに、メールで相談するときの注意点やメールでは解決できなかったときの対処法を解説します。

なるべくお金をかけずに労働問題を解決したい方はぜひ参考にしてください。

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メールで無料の労働相談ができる7つの窓口

まずは、メールで無料の労働相談ができる窓口を7つ紹介します。

  • 法テラス
  • 法務省インターネット人権相談受付窓口
  • 下請かけこみ寺
  • 働く人のこころの耳メール相談
  • ハラスメント悩み相談室
  • 労働相談ホットライン
  • 法律事務所

窓口によって受付時間や特徴が異なるため、事前にチェックしておくことが大切です。

自分はどの窓口に相談すれば良いかをチェックしておきましょう。

法テラス|24時間メール相談可能

法テラスは国によって設立された法律トラブルに関する総合案内所です。

法テラスでは、民事法律扶助制度として、無料法律相談や弁護士・司法書士費用などの立替えをおこなっています。

法テラスのメール相談は24時間可能なので、仕事により日中の相談が難しい方はぜひ利用してみましょう。

ただし、法テラスのメール相談は、あくまでも法律制度に関する回答や適切な相談窓口の紹介のために用いられます。

メール相談が直接の問題解決にはつながらない可能性が高いことを覚えておきましょう。

法テラスの無料法律相談を利用したい場合は、メール相談でその旨を伝え、利用審査に進んでください。

法務省インターネット人権相談受付窓口|ハラスメントについて相談できる

法務省のインターネット人権相談受付窓口は、ハラスメントについて相談できる機関です。

相談フォームに以下の内容を入力すると、最寄りの法務局から後日メールや電話、面談によって回答を得られます。

  • 氏名
  • 住所
  • 年齢
  • 相談内容

労働問題の中でも、特にセクハラやパワハラなどの人権侵害を受けている場合は相談してみてください。

下請かけこみ寺|個人事業主やフリーランス向けの相談窓口

下請かけこみ寺は中小企業や個人事業主、フリーランス向けの相談窓口です。

中小企業や個人事業主は、代金未払いや不当な対応のように取引上の問題に直面したときにどう対応していいか迷ってしまいます。

下請かけこみ寺では専門の相談員や弁護士から、労働問題の解決に向けたアドバイスをもらえます。

ただし、メールでの回答はなく、オンライン相談から相談する必要があります。

メールはあくまで申し込み手段であり、直接のやり取りはオンラインでおこないます。

働く方のこころの耳メール相談|心身の不調や悩みに1週間以内に回答

働く人のこころの耳メール相談では、産業カウンセラーをしている「こころの耳メール相談員」が心身の不調や悩みへの相談対応をしています。

受理したメールは1週間以内に回答をもらえるため、スピード感をもって解決に向かえるのが特徴です。

仕事が原因で心身の不調や悩みがある場合は、利用してみましょう。

ハラスメント悩み相談室|カスハラや就活ハラスメントに特化した窓口

ハラスメント悩み相談室は、厚生労働省が設置している相談窓口です。

カスタマーハラスメントや就活ハラスメント問題に特化した相談対応をおこなっています。

どこに相談すればいいのかわからない方は利用してみましょう。

ハラスメント悩み相談室では担当者がメールで回答するため、電話対応が苦手な方も安心して相談できます。

まずはメールで相談したい方は、ハラスメント悩み相談室を活用してみてください。

労働相談ホットライン|給与未払いなど幅広い相談に対応

労働相談ホットラインは全国労働組合総連合が運営する窓口です。

全国労働組合総連合は日本全国の労働組合をまとめる団体で、労働者の不利益を減らすために活動しています。

労働相談ホットラインが対応している相談内容は主に以下の4つです。

  • 解雇
  • 雇止め
  • 配置転換
  • 賃金の引き下げ

あらゆる分野の労働問題を対象としているため、どこに相談すればいいのかわからない人も気軽に利用できるのがポイントです。

法律事務所|問題の根本的な解決を目指すなら

法律事務所は問題の実効的な解決を目指す相談先として非常に有効です。

労働問題の解決を弁護士に依頼すると費用がかかりますが、会社と代理交渉が可能なため、余計な手間やストレスを減らせます。

また、労働問題のプロが対応するので、会社との交渉で話がまとまらない場合は労働審判、訴訟などの法的手続にスムーズに移行できます。

個人で会社とやり取りしても解決しない場合や、納得のいく対応をしてくれない場合は法律事務所への依頼を検討しましょう。

労働相談をメールでするときのポイント

労働相談をメールでするときは、以下の3つをチェックしておきましょう。

  • 相談内容を具体的かつ詳細にまとめる
  • どのように解決したいのかを決めて理由も整理する
  • 相談の際の注意書きやルールを守る

それぞれのポイントについて、以下で詳しく解説します。

相談内容を具体的かつ詳細にまとめる

メールで労働相談するときは、具体的な内容を記載しましょう。

メール相談は、口頭での相談ではない分、抽象的で曖昧な内容だと相手が状況を理解しにくく、適切なアドバイスができません。

たとえば、被害を受けたのであれば以下のようなポイントを明記することで、的確な回答を得られるでしょう。

  • 加害者との関係
  • 被害内容
  • 被害にあっていた期間
  • 証拠の有無

メールで労働相談するときは、事実を明らかにして的確な回答を得られるようにしてください。

どのように解決したいのかを決めて理由も整理する

メールでは、どのような方法で解決したいのか自分の要望を記入するのも大切です。

セクハラの問題なら加害者との関係修復をしたいのか、慰謝料を請求して争いたいのかを明らかにしておきましょう。

不当解雇であれば解雇されたあとの賃金や慰謝料を取りたいのか、会社に戻りたいのかなどを明記しておくことで、的確な回答を得られます。

メールには事実だけではなく、自分が希望する解決方法も記入しておくのがおすすめです。

ただし、全てが自分の希望通りになるわけではない点にも注意してください。

相談先によっては、あなたの希望に対して、「そこまではできない可能性が高い」という回答がされる場合もあります。

希望通りにならない場合は別の相談先に意見を求めるのもよいでしょう。ときには、請求内容を妥協することも大切です。

相談の際の注意書きやルールを守る

サイトによっては、相談の際の注意書きやルールが定められている場合があります。

ルールを守らないと迷惑メールに振り分けられて回答を得られないケースもあるので、送信する前に今一度ルールを遵守できているかチェックしておきましょう。

また、文字数に上限があったり添付ファイルなどを受信できなかったりするサイトもあります。

短期間でメールの回答を得るためには、事前にルールをチェックして漏れがないか確認してみてください。

メールで労働相談をする際の注意点

メールで労働相談をするときの注意点は以下の4つです。

  • 電話や対面の相談より優先度が下がることがある
  • 返信に時間がかかることがある
  • 労働問題の相談しかできないことがある
  • 営利団体の相談窓口には注意が必要

それぞれの注意点を以下でチェックしておきましょう。

電話や対面の相談より優先度が下がることがある

メールでの労働相談は、電話や対面での相談に比べて優先度が下がるケースがあります。

電話や対面であれば、相談するとすぐに回答を得られる場合がほとんどです。

しかし、メールになると担当者が確認するまで対応してもらえません。

そのため、電話や対面での相談より優先度が下がることは念頭に置いておきましょう。

緊急度の高い相談なら、メールより電話や対面が適しています。

相談内容によってどの方法にするのかを決めるのがポイントです。

返信に時間がかかることがある

メール相談は順番に返信されるため、時間がかかることも少なくありません。

窓口によっては返信をもらえない可能性もあるため、すぐに解決できないこともあるでしょう。

多少時間がかかっても良い場合はメールを利用し、緊急度の高い相談なら電話や対面を活用してください。

労働問題の相談しかできないことがある

窓口によっては対応してもらえるのがあくまでも「相談」のみで、弁護士や社会保険労務士などに問題解決を依頼できないケースがあります。

ひとまず話を聞いてほしい、誰かに相談したいなどの状況であれば、メール相談は有効です。

まずはメールで相談してから、弁護士や社会保険労務士に依頼するかを検討しましょう。

営利団体の相談窓口には注意が必要

メールでの労働相談を受け付けている窓口の中には、営利目的の団体も一定数存在します。

一見すると公的機関の相談窓口のような名称でも、実際はコンサルティング企業をはじめとした営利団体であるケースも少なくありません。

窓口の信頼性を確認するためには、団体の名称や住所をインターネットで検索してみるのがおすすめです。

実際に存在する団体で間違いのない住所が記載されている場合は、信頼できるでしょう。

メール相談で解決できなかったときの対処法

メール相談で労働問題が解決しなかった場合は、以下の2つの対処法を実施しましょう。

  • 労働基準監督署に相談・申告する
  • 弁護士に相談・依頼する

万が一解決しないときのためにも、しっかりチェックしてみてください。

労働基準監督署に相談・申告する

メール相談で解決できない場合は、労働基準監督署に相談・申告しましょう。

労働基準監督署は、労働基準法や労働安全衛生法などの法令に反する労働についてのトラブルを相談できる機関です。

労働基準監督署は県内に複数設置されているので、解決できずに不安な場合は相談してみてください。

実際の会社とのやり取りや事実に関する書類があれば、スムーズな回答をもらえます。

ただし、労働基準監督署が対応できる範囲は限られているため、場合によっては弁護士への相談も検討しましょう。

また、労働基準監督署へのメール相談はあくまでも情報提供としてみなされるため、個別具体に対応してもらえない可能性が高いです。

何かしらの対応を求める場合は、直接労働基準監督署へ行って申告する必要があることを覚えておいてください。

弁護士に相談・依頼する

メール相談で労働問題が解決しない場合は、弁護士への直接相談・依頼も検討しましょう。

弁護士であれば、セクハラやパワハラ、不当解雇などの労働問題に対して、プロの知見から解決までの道のりをサポートしてくれます。

具体的な解決策や対応が明らかになるため、問題を強く解決したい場合におすすめです。

ただし、弁護士への相談は無料な場合が多い一方で、その後の対応で費用がかかる場合があります。

弁護士に依頼することで、逆に費用がかさんで損をする可能性もあるので、費用の見積もりをもらったうえで、本当に弁護士に依頼するべきか判断しましょう。

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メールでの労働相談におけるQ&A

メールでの労働相談についてよくある質問を2つ紹介します。

不安なことがあれば、しっかり確認しておきましょう。

Q.労働基準監督署にはメールで相談できる?

労働基準監督署にはメールで相談できます。

ただし、労働基準監督署は相談というより、あくまで情報提供のため、解決方法が見つからない場合も少なくありません。

情報提供の時点で労働基準監督署が労働基準法違反の疑いがあると判断すれば、調査が入り会社に是正・指導がおこなわれます。

労働基準監督署には日々多くの相談が寄せられるため、メールでは対応の優先度が低くなります。急ぎの場合は、電話や対面で相談してみましょう。

Q.労働相談すると会社にバレないか心配

労働基準監督署や弁護士のように守秘義務がある窓口では、原則として相談内容がバレることはありません。

ただし、以下のようなケースでは会社にバレることがあります。

  • 労働基準監督署に申告して勧告や指導を求める場合
  • 従業員数が少ない小規模な会社の場合
  • 通報者の候補が限られ会社側に気づかれることがある場合

会社にバレたくない場合は、労働基準監督署や弁護士に相談してアドバイスを受けるのがおすすめです。

さいごに | メールによる無料の労働相談を活用しよう

労働相談は電話以外にも、メールにて無料でできる窓口があります。主な窓口は以下のとおりです。

  • 法テラス
  • 法務省インターネット人権相談受付窓口
  • 下請かけこみ寺
  • 働く人のこころの耳メール相談
  • ハラスメント悩み相談室
  • 労働相談ホットライン
  • 法律事務所

メールで相談するときは、相談内容を具体的にまとめたり、どのように解決したいのかを記載したりする工夫が必要です。

また、メールでの相談は電話や対面よりも優先度が下がり、返信に時間がかかるケースも少なくありません。公的な機関を装った営利目的の会社も少なからず存在しているため、相談先には注意しましょう。

メールで解決に至らなかった場合は、労働基準監督署や弁護士に依頼するのもひとつの手です。

弁護士の中には無料相談を実施しているところもあるので、ぜひ活用してみてください。

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この記事の監修者
下地法律事務所
下地 謙史 (第一東京弁護士会)
慶応義塾大学法学部より、慶應義塾大学法科大学院へ飛び級入学。司法試験に合格後、都内の法律事務所勤務を経て下地法律事務所を開業。(※本コラムにおける、法理論に関する部分のみを監修)
編集部

本記事はベンナビ労働問題(旧:労働問題弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ労働問題(旧:労働問題弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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