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「派遣で突然契約終了と言われた場合にどうすれば良いのかを知りたい」
「いきなり契約終了となるケースにはどのようなものがある?」
派遣社員の方の中には会社から突然「もう来なくていい」「解雇する」と言われてしまい、どのような対応をすればいいのかわからず悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
突然の契約終了を言い渡された場合、契約終了を伝えてきた相手が派遣先か派遣元かによって、対応方法は異なります。
本記事では、派遣社員が突然契約終了になったときに考えられるふたつのケースや具体的な対処法を解説します。
派遣の契約終了を言い渡されたときの対処法や辞めるときに損をしたくない方は、ぜひ参考にしてください。
派遣社員が突然契約終了を言い渡された場合、契約終了を申し出たのが派遣先か派遣元かによって対応が異なります。
それぞれのケースをチェックしましょう。
派遣先と派遣元との労働者派遣契約の終了に伴い、労働契約期間の途中であっても、契約終了を言い渡されるケースがあります。
ただし、法律上は中途解除を理由に派遣元が派遣労働者を途中解雇することはできません。
派遣社員の労働契約について、労働契約法においては、以下のように定義されています。
第十七条 使用者は、期間の定めのある労働契約(以下この章において「有期労働契約」という。)について、やむを得ない事由がある場合でなければ、その契約期間が満了するまでの間において、労働者を解雇することができない。
派遣先と派遣元の労働者派遣契約の終了は、やむを得ない事由に該当しません。
また、以下の点においても派遣労働者は一般労働者と同じ扱いとなります。
派遣元と派遣先の契約終了が原因でも、突然の契約終了が認められない点はおさえておきましょう。
派遣社員は派遣先ではなく、派遣元と労働契約を結んでいます。
派遣先との労働契約がない以上、派遣先から「もう来なくていい」と突然言われたとしても、派遣先の労働契約解除の意思表示にしか過ぎず、解雇されることはありえません。
ただし、派遣元から雇用契約終了を言い渡された場合は、就業条件明示書に記載されている内容に従い、対応する必要があります。
派遣先との派遣契約が突然終了した場合に労働者がとるべき対応は、以下の4つです。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
就業条件明示書とは、仕事内容や労働条件について記載されている書面のことです。
派遣元は全ての派遣社員に対して、就業開始前に就業条件明示書を交付する義務があります。
派遣先との派遣契約が終了した場合には、書面内にある「派遣契約解除の場合の措置」を参照してください。
以下は、厚生労働省のホームページに公開されている就業条件明示書の例です。
赤枠内には、派遣契約解除にあたり、派遣元が講ずべき措置について記載があります。
解雇予告の期間や解雇予告手当の支払いに関する事項が定められているため、細かくチェックしておきましょう。
就業条件明示書には、労働条件や突然の契約解除について苦情を伝えるための連絡先が書いてあります。
派遣先から突然契約終了を言い渡されたときは、以上の苦情窓口に連絡し、現状について相談しましょう。
派遣先から、契約終了を告げられたとしても、派遣元との派遣契約は継続しているため、すぐに解雇になることはありません。
また、派遣元は派遣労働者に対して新たな派遣先を探すほか、休業期間中の賃金として少なくとも6割相当の休業手当を支払う必要があります。
休業期間中の給与の支払いについて、労働基準法では以下のように定義されています。
第二十六条 使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は、休業期間中当該労働者に、その平均賃金の百分の六十以上の手当を支払わなければならない。
引用元:労働基準法|e-GOV法令検索
契約終了を言い渡された場合は、派遣元に対して賃金や手当を請求するのを忘れないようにしましょう。
就業条件明示書の苦情窓口に相談しても納得のいく回答が得られない場合は、ハローワークなどの公的機関に相談しましょう。
派遣労働者が利用できる主な相談窓口と特徴は、以下のとおりです。
相談先がわからずに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
【派遣労働者が利用すべき主な相談窓口】
相談窓口 |
業務内容 |
ハローワーク |
・職業紹介、雇用対策、雇用保険の相談 ・職業能力開発行政に関する業務 ・対面、コールセンター、インターネット、チャットボットで対応 |
総合労働相談コーナー |
・解雇や雇止めなどあらゆる分野の労働問題が対象 ・助言、指導、あっせんの案内 ・専門の相談員が面談もしくは電話で対応 |
東京都労働相談情報センター |
・賃金、退職金などの労働条件や労働問題全般に対応 ・電話、LINE電話、オンライン、面談、テレビ会議システムで対応 |
派遣元との雇用契約が突然終了した場合の対応は以下のとおりです。
それぞれの対応について、順番に詳しく解説します。
解雇理由証明書とは、解雇の理由が具体的に記載された書面のことです。
労働者が解雇理由証明書の請求をした場合には、派遣会社は速やかに交付する必要があります。
書面が手元に届いたら、記載されている解雇理由を確認しましょう。
解雇理由証明書が届いたら、解雇理由が不当解雇に該当していないかをチェックします。
原則として、派遣契約の中途解除を理由に、派遣社員を解雇することはできません。
不当解雇について、労働契約法上では次のように定められています。
第十六条 解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。
引用元:労働契約法|e-GOV法令検索
解雇理由が「中途解除」になっていないか今一度チェックしてみてください。不当解雇に該当する場合は、速やかに弁護士に相談し、対応を検討しましょう。
不当解雇に該当しない場合でも、未払い賃金や解雇予告手当の請求を忘れずにおこないましょう。
未払い賃金と解雇予告手当とは、以下のような賃金・手当のことを指します。
未払い賃金 |
労働契約や就業規則で定められた所定の支払日に支払われていない賃金 |
解雇予告手当 |
30日以上前に予告せず労働者を解雇する際、平均賃金をもとに支払われる手当 |
賃金の未払いは違法であるため、全額を労働者に支払う必要があります。
支払いが遅れている分の遅延損害金を上乗せして請求できる可能性があるので、金額が大きい場合は弁護士に相談・依頼することも検討しましょう。
なお、未払い賃金や解雇予告手当の請求に対して支払がない場合は、労働基準監督署に申告すると派遣会社に対して調査や指導が入る可能性があります。
会社と不当解雇を争わない場合、失業保険の申請をして再就職を目指します。
離職票を発行してもらい、ハローワークで失業保険の申請をしましょう。
どのような退職理由であっても、失業保険の申請から7日間は待機期間が設けられており、期間満了後に手当の支給が開始されます。
また、失業保険を受けるためには、再就職活動をする必要もあります。
転職エージェントや転職サイトを活用すれば、自分の強みが発見できるとともに、希望条件に合った転職先を探せるためおすすめです。ぜひ活用してみましょう。
派遣の契約を突然終了されると、ひとりだけでは対応が難しいケースもあるでしょう。
そのような場合は弁護士への相談がおすすめです。
弁護士に相談・依頼する3つのメリットを理解し、スムーズな問題解決を目指しましょう。
弁護士に相談することで、プロの観点から法的なアドバイスがもらえます。
突然の契約終了を目の当たりにした場合、ひとりだけだと主観や根拠のない憶測が入ってしまい、どのように対応すれば良いかがわからないケースもあるでしょう。
弁護士であれば、内容をわかりやすく整理してくれ、適切なサポートを受けられます。
不当解雇について争ったり、派遣会社に損害賠償請求をしたりするためには証拠集めが欠かせません。
ただし、証拠を集めるとなると、自分だけでは手に入らないようなものも必要になります。
弁護士に相談すれば、証拠の有効性を判別してもらえ、証拠の集め方を教えてくれます。
弁護士に依頼すれば、会社との交渉や法的手続きなどの対応をしてくれるのも大きなメリットです。
特に、派遣会社と不当解雇について争うのであれば、労働審判や訴訟のような法的手続きは避けて通れないでしょう。
弁護士には労働審判や民事訴訟も全て任せられるため、派遣の契約終了トラブルが生じた際には早い段階で相談するのがおすすめです。
派遣でいきなり契約終了を言い渡された場合、派遣先と派遣元の労働契約が終了したか、派遣元と労働者との契約が終了したかですべき対応は異なります。
通常、派遣先からいきなり「明日から来なくていい」と言われたとしても、派遣元との契約がある以上、解雇が認められるわけではありません。
法律上では、派遣元は新たな派遣先の確保をしたり、万が一の休業の場合には賃金の支払いをしたりする義務があります。
ただし、派遣元から契約終了を告げられて、不当解雇であるとわかった場合は、派遣会社と争う可能性も否めません。
弁護士に相談すれば、必要な証拠集めや法的なアドバイスをもらえます。
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ぜひ問題解決のためにも、ひとりで抱え込まずに相談してみてください。
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