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退職届を拒否されたら|退職に関する労働者有利な権利と具体的な解決方法

更新日
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
このコラムを監修
退職届を拒否されたら|退職に関する労働者有利な権利と具体的な解決方法

労働者(無期雇用労働者)には基本的に退職の自由が認められています。しかしインターネット上では退職届を拒否されたという事例もちらほら報告されています。

 

 

真偽は不明ですが、仮に本当であれば法的な問題はないのでしょうか。

 

本記事では労働者の退職に関する基礎知識や退職届を拒否された場合の相談先について、簡単に解説します。

 

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この記事に記載の情報は2021年07月28日時点のものです

そもそも退職届は拒否できるのか?知っておくべき労働者の権利

 

労働者と会社の関係

法律上、無期雇用労働者は原則として自由に退職することが可能です。そもそも退職とは、「労働者の意思で労働契約を終了すること」を意味します。日本は伝統的に労働者が会社に滅私奉公することを求める風潮があるかもしれません。

 

しかし、労働者と会社は労働契約により結びついているに過ぎません。したがって労使の関係も契約的観点からの考察を忘れてはいけません。

 

労働者の退職の自由

労働者の退職については、正社員などの「期間の定めのない雇用契約」の場合と契約社員などの「期間の定めのある雇用契約」で異なります。

 

無期雇用労働者について

無期雇用労働者は、会社に対していつでも退職を申し入れることができます

 

そして、当該申入れがあった場合、2週間の経過により問答無用で雇用契約は終了するのです。多くの会社は就業規則で「退職届は1ヶ月前までに提出する」とか「会社が退職届を受理する」などと退職要件を定めていますが、法律上のルールはこれら社内規程に優先します。

 

(期間の定めのない雇用の解約の申入れ)

第六百二十七条 当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。

引用元:民法第627条

 

有期雇用労働者について

他方、有期雇用契約の場合、労働者の退職の自由は相当程度制限されます。契約期間中は、たとえ労働者からであっても自由な退職は認められていません。退職するためには雇用契約の継続が困難な「やむを得ない事由」が求められます(どのような場合にやむを得ない事由があるといえるかはケースバイケースです。)。

 

もっとも、雇用契約の契約期間が1年を超えるような場合(通算期間ではなく、契約期間です)には、1年を超えた時点で労働者はいつでも退職できるようになります

 

(やむを得ない事由による雇用の解除)

第六百二十八条 当事者が雇用の期間を定めた場合であっても、やむを得ない事由があるときは、各当事者は、直ちに契約の解除をすることができる。この場合において、その事由が当事者の一方の過失によって生じたものであるときは、相手方に対して損害賠償の責任を負う。

引用元:民法第628条

 

第百三十七条 期間の定めのある労働契約(一定の事業の完了に必要な期間を定めるものを除き、その期間が一年を超えるものに限る。)を締結した労働者(第十四条第一項各号に規定する労働者を除く。)は、労働基準法の一部を改正する法律(平成十五年法律第百四号)附則第三条に規定する措置が講じられるまでの間、民法第六百二十八条の規定にかかわらず、当該労働契約の期間の初日から一年を経過した日以後においては、その使用者に申し出ることにより、いつでも退職することができる。

引用元:労働基準法第137条

 

会社が退職を拒否すること自体に罰則はない

会社が退職届を受理しなかったり、退職を認めないと主張しても、直ちに会社に何らかの罰則規定が適用されることはありません

 

もちろん、会社が暴行・脅迫などの犯罪的行為を用いて就労を強制したような場合は別として、通常のコミュニケーションが取られている限り、会社が退職届を受理しないことが直ちに何らかの法的責任を導くものではないということです。

 

【関連記事】仕事を辞めたい方へ|辞めたい理由別の対処法と後悔しない退職/転職の手順

退職届を提出したのに拒否された場合の対処法

 

退職意思を客観的に明らかにする

上記のとおり、無期雇用労働者は退職の自由が認められています。故に会社が認める、認めないに拘らず、労働者はいつでも会社を退職できます。この場合に労働者が取るべきは、退職意思を客観的に明らかにしつつ、この意思表示を会社に到達させることです。

 

 

弁護士


もっとも簡単なのはEmailです。

Emailで会社担当者・責任者に対し退職する旨を明示し、これを送信すれば退職意思は客観的に明白となりますし、メールが受信された時点で会社に到達したことになります(会社が受信していないと主張する可能性はゼロではありませんが、多くの場合これで解決するでしょう。)。

もしEmailで不安という場合には、退職届をレターパック、配達記録、内容証明郵便などの配達履歴が残る郵便で会社に送付する方法もあります

この場合、内容証明郵便であれば送付した文書の写しが手元に残りますが、他の方法だと残らないので自身でコピーを取っておきましょう。

 

労働問題に詳しい弁護士に相談する

上記対応が怖い・不安という方や会社から損害賠償請求の可能性を示唆されているという場合は、弁護士への相談を検討しても良いかもしれません。弁護士に退職処理を一任すれば、ほとんどのケースで即時解決します。

 

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退職代行サービスを利用する

近年注目を集めている、退職代行サービス。退職代行サービスは上記1の処理を代わりに行ってくれるサービスと理解して良いでしょう。ただ、あくまでサービスの範囲は意思伝達や事務処理に留まり、企業との交渉は対象外です。弁護士でない者が有償で退職条件の交渉などを行う行為は弁護士法違反です。

 

 

最近では、弁護士事務所による退職代行サービスも増えています。揉めてから弁護士にバトンタッチするよりも、できれば最初から弁護士に依頼されることをお勧めします。

 

【関連記事】

退職代行サービスとは|メリットや利用のリスク・主要な退職代行業者も紹介

退職代行サービスを業者と弁護士で徹底比較|ランキングに騙されない選び方

 

 

退職届が受理されない・退職できない悩みを弁護士に相談するメリット

もしあなたが退職しようとしているにもかかわらず、

 

  1. 「損害賠償金を支払え」
  2. 「研修教育費分は働け!できないなら返済しろ」 など

 

無理やり引き止められるような状況に陥った場合(いまのご時世早々ないことだとは思いますが…)弁護士への相談を検討しても良いかもしれません。

 

弁護士は的確な法的アドバイスが出来る

弁護士には法的な知識・経験がありますので、会社側の無茶な要求について正しい対応をアドバイスしてくれます。また、実際に弁護士が介入した場合には、会社も無茶な主張を引っ込めるのが通常です。

 

会社との交渉・協議を一任できる

弁護士は、依頼者に代わってその法律事務を代理人として処理できます。そのため、退職にあたって会社と退職条件等について交渉・協議を要する場合でも、弁護士であればこれを一任できます。この点は、退職代行サービスと大きく異なるところですね。

 

退職後のトラブルにも対処可能

万が一、退職後に会社から損害賠償請求をされたり、会社に未払賃金があったりと、会社との間でトラブルが生じた場合でも、弁護士であればこれに正しく対応できます。

 

この場合、別途依頼が必要とは思われますが、従前依頼して信頼している弁護士であればその後のトラブル処理も依頼しやすいのではないでしょうか。

 

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【関連記事】

【弁護士に聞く】退職代行は違法?弁護士法違反・非弁行為の判断基準

退職できない方が弁護士に相談するメリット|依頼時にかかる費用は?

 

 

まとめ

労働者の退職について簡単に説明しました。退職したいけど、不安・怖いという方は本記事を参考にしてみてください。きっと役に立つはずです。

 

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この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。
編集部

本記事はベンナビ労働問題(旧:労働問題弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ労働問題(旧:労働問題弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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