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退職代行ニコイチは、弁護士監修のもとに民間企業が運営する退職代行サービスです。
比較的安い価格設定のため、20代から30代の若い世代を中心に人気を集めています。
本記事では、退職代行ニコイチが提供するサービスの特徴をはじめ、実際に利用した方たちの口コミや評判、さらには利用する際の流れを紹介します。
その他にも、利用する際の注意点や失敗しない退職代行サービスの選び方も解説するので、ぜひ参考にしてください。
退職代行ニコイチは、2016年にサービスを開始した退職代行業者です。
運営会社は株式会社ニコイチと、民間企業が運営していますが、代行業務は弁護士監修のもとおこなわれています。
退職代行ニコイチの料金や支払い方法、対応時間等などのサービス概要は次のとおりです。
料金 |
27,000円 |
決済方法 |
・クレジットカード ・銀行振込 ・電子マネー ・Apple Pay ・Google Pay ・PayPay |
返金保証 |
あり |
後払い |
可 |
対応時間 |
7時00分~23時30分 |
運営会社名 |
株式会社ニコイチ |
会社所在地 |
〒411-0934 静岡県駿東郡長泉町下長窪731-1 |
代表取締役 |
山田照子 |
電話番号 |
0120-501-669 055-955-5288 |
設立 |
2016年7月7日 (創業2004年) |
公式サイト |
退職代行ニコイチは、利用しやすい価格帯と高い成功率を謳っていることから、業界トップクラスの退職代行サービスとして知られています。
ここでは、退職代行ニコイチの3つの特徴を詳しく解説します。
退職代行ニコイチを利用する最大のメリットは、申し込みから最短10分で職場に連絡できるという対応の早さです。
申し込むタイミングによっては即日退職もできるため、すぐにでも退職したいと考える方におすすめのサービスといえるでしょう。
民法では、退職希望日の2週間前までに退職の意思を伝えなければならないと定められています。
しかし、退職を申し入れた翌日から有給休暇を消化したり欠勤をしたりすることで、実質的な即日退職が成立します。
一般的には、遅くても退職する1ヵ月前までに退職の意思を伝えるのが望ましいものの、上司と折り合いがつかなかったり職場の人間関係に大きなストレスを感じていたりして、一日も早く退職したい方も少なくないでしょう。
すぐにでも会社を辞めたい場合は、退職代行ニコイチの利用を検討しましょう。
退職代行ニコイチでは、万が一退職できなかった場合、全額返金される保証制度が整っています。
公式ホームページでは退職成功率100%の代行業者とアピールしており、他社で失敗した案件を退職につなげた実績も多数あるようです。
2023年11月時点で46,860人の退職をサポートした実績があることからも、安心して依頼できる代行業者であると判断できるでしょう。
確実に退職したい方や退職できなかった際のトラブルを回避したい方、そして実績豊富な業者に依頼したい方におすすめの退職代行サービスです。
退職代行ニコイチでは、退職に関するサポートを無料で受けられるのが大きなメリットです。
退職届のテンプレートが無料で利用できるのはもちろん、退職が完了するまでに必要な会社とのやり取り全てを業者に丸投げできます。
退職の意思を伝えるだけでなく、必要書類や貸与物などに関するすべての話し合いを代行してくれるのが特徴です。
さらに、退職が成立してから2ヵ月間のアフターフォローサービスを利用できます。
退職届が受理されてから2ヵ月の期間、各種書類に関する会社とのやり取りに無制限で対応してくれるのは大きなメリットです。
万が一、書類に不備があったり、記入漏れがあったりしても、丁寧にサポートしてもらえます。
退職代行ニコイチの利用を検討する方のなかには、実際に利用した人たちのリアルな声が知りたいと思う方も少なくないでしょう。
ここでは、退職代行ニコイチに関する良い口コミや評判をまとめて紹介します。
依頼をした翌日から、一度も出社する事なく、驚くほどスムーズに円満退社する事が出来ました。随時ご連絡をくださり、指示も丁寧にして頂き、安心してお任せする事ができました。
引用元:退職代行ニコイチ
退職代行ニコイチに依頼したことで、退職まで一度も出社せずに円満退社できたという利用者からの声です。
やるべきことを明確に指示してくれるため、初めて利用する方でも安心して任せられるでしょう。
退職代行を利用するのは初めてだったので騙されるのではないかという不安はありましたが、入金してからは、あっという間に実行して頂き、自分で勤務先に連絡をすることも出向くこともなくスムーズに退職させて頂き本当にありがとうございました。
引用元:退職代行ニコイチ
入金してからすぐに着手してくれたという口コミです。
勤務先に連絡することも出社することもなく退職できたという体験談は、とても参考になるでしょう。
自分で退職を伝えていたらここまで早くに退職できなかったと思います。今回は伝えにくいことを代行して下さって、本当にありがとうございました。
引用元:退職代行ニコイチ
退職の意思を伝えられずに悩んでいた方が、退職代行ニコイチを利用して無事に退職できたという口コミです。
言いづらいことを代わりに伝えてくれるので、精神的なストレスを最小限に抑えられるでしょう。
やっぱり全てを代わってやってもらえた事が一番良かったです。本当に助かりました。実際に会社から自分に連絡はこなかったですし。自分自身はとくに何もしなかったんで、本当にHPのとおりでした。
引用元:退職代行ニコイチ
退職にかかわるさまざまな業務を代行してくれたことに満足したという口コミです。
職場から連絡もなくスムーズに退職できたそうです。
ホームページの口コミを信じてよかったという気持ちがとても伝わる内容でした。
退職代行ニコイチの悪い口コミや評判を調査した結果、料金が高いと感じた方の口コミを1件確認しました。
私は、「退職代行ニコイチ」さんを使わせていただきました、少々お値段はお高めです…。
引用元:X(旧Twitter)
退職代行ニコイチは一律27,000円(税込)で依頼できるため、相場価格と比較しても決して高い料金設定ではありません。
退職する際に感じる精神的なストレスや退職に向けた準備の負担などを考慮すると、妥当な価格だといえるでしょう。
項目 |
|||
料金 |
27,000円 |
26,000円~ |
27,000円 |
運営元 |
民間企業 |
民間企業(労働組合と連携) |
民間企業(労働組合と連携) |
退職意思の伝達 |
〇 |
〇 |
〇 |
会社との交渉 |
× |
〇 |
〇 |
後払い |
× |
〇 |
〇 |
返金保証 |
〇 |
〇 |
〇 |
退職代行ニコイチは、実績数も多く、良心的な価格設定の代行サービスとして人気があります。
しかし、退職代行ニコイチ以外にも数多くの退職代行サービスがあり、どの業者を選ぶべきか悩んでいる方も多いでしょう。
退職代行ニコイチは、27,000円と比較的お手軽な金額で退職代行を依頼できる点がメリットですが、一方で後払いや会社との交渉に対応していない点は、ほかの代行業者と比べて劣る点としてあげられます。
労働組合と提携していることで会社との交渉が可能なサービスや、後払いができる他サービスの中には、退職代行ニコイチよりも費用が安いところもあるため、十分に比較してサービスを選ぶとよいでしょう。
ここでは、退職代行ニコイチと他の退職代行サービスを比較しながら、それぞれのサービスの特徴を解説します。
料金 |
26,000円~ |
決済方法 |
・クレジットカード |
運営 |
株式会社アレス |
返金保証 |
あり |
後払い |
可 |
対応時間 |
24時間 |
公式サイト |
退職代行Jobsは、法律事務所による監修のもと、労働組合と提携してサービスを提供する代行業者です。
24時間365日、いつでもどこからでも依頼できるうえ、即日対応や現金後払いにも対応している点が大きな魅力です。
すぐにでも退職を希望する方や依頼時すぐに現金を用意できない方に最適なサービスといえます。
退職希望者が無事に退職手続きを完了させるまで、無期限でフォローしてくれるのもうれしいポイントです。
また、退職後の就職サポートや社宅・寮に住んでいる方も安心して転居するための引越しサポートも提供しています。
雇用形態に関係なく一律26,000円で利用でき、追加費用を請求されることもないため安心して依頼できます。
労働組合に加入して退職代行を依頼できる安心パックプランも選択可能です。
料金 |
27,000円 |
決済方法 |
・クレジットカード |
運営 |
LENIS Entertainment株式会社 |
返金保証 |
あり |
後払い |
可 |
対応時間 |
24時間 |
公式サイト |
辞めるんですは、審査不要で後払いできる退職代行サービスです。
これまでに10,000件以上の豊富な実績を誇り、顧問弁護士による適正指導を受けているため、初めて利用する方でも安心して依頼できるでしょう。
24時間365日、いつでもどこからでも相談でき、何度相談をしても無料です。
後払いシステムを採用しているため、退職届が受理されてから費用を支払います。
退職を希望する時点で手持ちの資金に余裕がない方はもちろん、万が一退職できなかった場合の金銭トラブルを回避したい方にもおすすめのサービスです。
ここでは、退職代行ニコイチをおすすめする人の特徴を解説します。
退職代行ニコイチは、弁護士が監修し、民間企業が運営する退職代行サービスです。
弁護士の関与はあくまで「監修」であり、実際に対応するのは弁護士以外の人だということを覚えておきましょう。
弁護士資格のない民間の退職代行業者は法律にかかわる業務をおこなえないため、次のような交渉ごとは依頼できません。
もちろん、有給休暇が残っている場合は、退職先に対して有給消化したい旨を伝えることは可能です。
ただし、未払い金の請求や訴訟問題に関する交渉を依頼したい場合は、弁護士か、団体交渉権のある労働組合が運営する代行サービスを利用してください。
このように、退職代行ニコイチは、退職意思の伝達だけを依頼したい方に最適な代行サービスといえるでしょう。
退職代行ニコイチは、即日退職に対応した代行サービスのため、すぐにでも退職したい方におすすめです。
一般的な退職代行サービスは、即日対応可能とうたっていても、即日退職が可能とは限りません。
即日対応とは、あくまでも依頼を受けた日に対応することを意味しており、必ず即日退職できるわけではないためです。
しかし、退職代行ニコイチは、即日退職可能とうたう数少ない業者のひとつです。
即日退職を希望する方や一日でも早く退職したい方におすすめの退職代行サービスといえるでしょう。
退職代行ニコイチを利用する際には、いくつかの注意すべきポイントがあります。
ここでは、それぞれの注意点について詳しく紹介します。
退職代行ニコイチは、民間会社が運営するサービスのため、退職日や有給取得などに関する会社との交渉に対応していません。
会社との交渉は非弁行為に該当し、退職代行ニコイチでは請け負えないためです。
職場に対して有給取得の希望は伝えられますが、交渉はできないと理解しておきましょう。
退職代行サービスを利用したことで、職場と揉めてしまう事例もあります。
労働者には退職の自由が認められているため、退職を理由に損害賠償を請求するのは不当な行為です。
しかし、なかには退職後もしつこく連絡してくる職場や退職代行サービスを利用したことに対して損害賠償を請求する職場も存在します。
このような会社とのトラブルが生じたとしても、民間業者が運営する代行サービスでは対応できません。
退職時のトラブルを避けるためにも、退職前には最低限の業務引き継ぎをおこなうよう意識しましょう。
退職代行ニコイチのように民間会社が運営する退職代行サービスでは、退職時に残業代や給与の未払いがあった場合の訴訟案件に対応できません。
非弁行為に該当するため、弁護士以外が担当できないためです。
退職時に未払い金がある方、過去の未払い金を請求したい方は、法律事務所もしくは労働組合が運営する代行サービスの利用を検討してください。
退職代行ニコイチは、弁護士監修の退職代行サービスですが、弁護士が直接対応するわけではありません。
しかし、退職代行ニコイチは、累計実績46,860件と業界屈指の実績数を誇る代行サービスです。
退職成功率100%を継続していることからも、スタッフの経験や知識が豊富であるとわかります。
民間企業が運営する退職代行サービスであるものの、信頼できる退職代行業者といえるでしょう。
退職代行ニコイチに依頼する方法から退職に至る流れまでを詳しく解説します。
引用元:退職代行ニコイチ
退職代行ニコイチを利用する際は、次の3つの方法で無料相談に申し込みましょう。
電話(フリーダイヤル) |
0120-501-669 ※受付時間:7時00分〜23時30分(年中無休) |
メール |
公式ホームページのお問い合わせフォーム |
LINE |
友だち追加QRコードページ |
退職代行ニコイチの公式サイトにアクセスし、いずれかの方法を選択します。
無料相談は何回でも無料で対応してくれるため、サービス内容や手続きの流れ、料金などについて納得したうえで利用するかを決めましょう。
電話で相談する場合は、営業時間の7時00分から23時30分まで、年中無休で対応しています。
直接話して相談したい方、文章だと微妙なニュアンスを伝えにくいと感じる方には、電話による無料相談がおすすめです。
ただし、この時間帯での相談が難しい場合は、メールかLINEを利用しましょう。
メールやLINEは24時間相談を受け付けています。
特に、LINEはチャット形式で気軽に相談できるため、とてもおすすめの方法です。
退職代行ニコイチの公式アカウントを友だち追加して、自分の状況や退職理由、相談内容を入力してください。
何を伝えればいいかわからない方でも、悩みを引き出してもらえます。
無料相談後の強引なセールスや勧誘はおこなっていないため、安心して相談できるでしょう。
退職代行ニコイチの無料相談後、正式に依頼するかを決めてください。
依頼する場合は、正社員やアルバイトなどの雇用形態に関係なく、一律料金27,000円(税込)を支払います。
原則、支払い後の返金には対応していないため、料金を支払う前にサービス内容を確認しておきましょう。
不明点がある場合は、事前に質問をして不安な気持ちを解消することが大切です。
退職代行ニコイチでは、さまざまな支払い方法に対応しています。
銀行振込のほか、各種クレジットカードや電子マネーでも支払い可能です。
入金が完了したら、その旨をメールかLINEで伝えましょう。
入金確認後、必要情報を入力するフォームが送信されます。
記載された項目に沿って個人情報や退職先の情報を入力し、返信してください。
返信を確認し次第対応が開始されるため、できるだけ早く返信するよう心がけましょう。
フォームを送信したら、職場に退職する旨を電話してもらう日時や伝えてほしい内容について打ち合わせをおこないます。
打ち合わせの際は次のような内容を確認します。
即日退職を希望する場合や有給の残数がある場合、さらに引き継ぎ資料の保管場所について伝えたい場合は、事前に業者と共有しておきましょう。
依頼者それぞれに合ったプランを作成したうえで、どのような流れで手続きするかについて説明があります。
退職電話後に職場から連絡があった際の対処法も確認しておくと安心です。
打ち合わせが完了したら、退職代行ニコイチが希望の日時に職場へ電話をして退職する旨を伝えます。
連絡や諸々の手続きは、退職代行ニコイチがすべて請け負うため、依頼者が直接職場とやり取りする必要はありません。
無事に退職意思の伝達が完了した時点で、担当者から結果報告の連絡が入るので、連絡があるまで待ちましょう。
職場から退職の承諾を得たら、退職に関する書類が自宅に郵送されます。
その後は、依頼者自身で退職届を作成し、その他必要書類や返却物と一緒に職場に郵送して、本格的に退職手続きが進みます。
退職届が受理され、職場から以下の書類が届いたら、晴れて退職手続きが完了です。
上記の書類は、健康保険の切り替えや失業保険の受け取り、転職などの際に必要なので、大切に保管しましょう。
退職代行サービスを利用する際は、自分の状況に合ったサービスを選ぶことが大切です。
失敗しない退職代行サービスを選ぶポイントを詳しく解説します。
退職するにあたって、会社側と揉めるリスクが低い場合や有給消化・未払い金の請求などに関する交渉ごとが必要ない場合は、民間企業が運営する退職代行サービスを利用しても問題ありません。
しかし次のようなケースは、非弁行為に対応できる法律事務所や、団体交渉権のある労働組合が運営する代行サービスを選びましょう。
また未払い給与の支払いを求める場合、会社側が交渉に応じず、訴訟問題に発展するケースもあります。
弁護士であれば、損害賠償や裁判に関する代理人を務められます。
訴訟に備えたい方は、法律事務所が運営する退職代行サービスへの依頼を検討してください。
万が一退職できなかった際に利用できる保証制度があるかも確認すべきポイントです。
返金保証制度を設けている業者は、実績数やノウハウ、経験が豊富であるケースが多いことから、初めて利用する方でも安心して依頼できます。
退職代行ニコイチも全額返金保証制度を採用しているため、無駄なコストをかけずに退職代行サービスを利用できるでしょう。
退職代行サービスを利用する際は、相場価格と比較したうえで料金が妥当であるかを判断しましょう。
退職代行サービスの運営主体は、大きく分けて民間企業、労働組合、そして法律事務所の3つに分けられますが、それぞれで相場が異なります。
|
民間企業 |
労働組合 |
法律事務所 |
料金相場 |
2万円〜3万円 |
2万円〜3万円 |
3万円〜10万円 |
相場よりも安い価格を打ち出す業者は、基本料金に加えてオプション料金を請求するケースも少なくありません。
依頼する際は、一律料金で利用できるか、オプションメニューがないかを確認しましょう。
民間企業が運営する代行サービスである退職代行ニコイチは、豊富な実績数を誇り、良心的な価格でサービスを提供する信頼できる代行業者です。
なかには悪い口コミや評判もありましたが、それ以上に良い口コミや評判が目立ちました。
ただし、民間業者が運営する代行サービスのため、会社への交渉ごとには対応していません。
給与の未払い請求や有給休暇取得の調整が必要な方は、法律事務所や労働組合が運営する代行サービスを利用してください。
自力で退職できずに悩んでいる方にとって、退職代行サービスの利用はとても有効な手段です。
上司から引き留められて退職できない方や職場の人間関係に悩んでいてすぐにでも退職したい方は、退職代行サービスの利用を検討しましょう。
弁護士への相談で残業代請求などの解決が望めます
労働問題に関する専門知識を持つ弁護士に相談することで、以下のような問題の解決が望めます。
・未払い残業代を請求したい
・パワハラ問題をなんとかしたい
・給料未払い問題を解決したい
など、労働問題でお困りの事を、【労働問題を得意とする弁護士】に相談することで、あなたの望む結果となる可能性が高まります。
お一人で悩まず、まずはご相談ください。あなたの相談に、必ず役立つことをお約束します。
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可能です。企業に勤めており、雇用契約の中で働いている一般労働者から、自衛隊、警察等の期間で働いている方でも、弁護士の退職代行はご利用できます。
退職代行とは?ブラック企業から抜け出すための救世主サービス
退職代行業者と、弁護士による退職代行業務に大差はありません。いずれも、労働者の代わりに退職の意思を伝えるサービス概要において、両者に違いはないと言えます。ただ、退職代行業者が自社の持つ権限内で適切にサービスを運用しているとは限りません。退職代行業務の中には『弁護士資格』を持つ弁護士にしかできない業務も多分にございます。
その点、弁護士を通すことで上記違反(弁護士法違反・非弁行為)のリスクはありませんし、確実に適法範囲で対応できます。また、未払い残業代や不当解雇、万が一懲戒解雇等の扱いを受けたとしても、弁護士がおりますので、相談によって具体的な解決策の提示を受けられる可能性は高いと思います。
退職代行を利用したことが損害賠償の理由となることはありません。しかし、在職時の労働者の行いや退職の仕方によっては労働者側に損害賠償義務が認められる可能性もゼロではありません。退職にあたって、会社から損害賠償を請求されるのは、退職にあたって労働者側に何らかの義務(注意義務)違反があり、同違反により会社に具体的損害が生じている場合に限られます。
たとえば、労働者が退職に至るまでの間、長期間の無断・無連絡の欠勤を続けており、退職にあたっても何ら必要な引継ぎ・連絡をせず代行業者を通じて本人が一切出てこないという場合、労働者の会社に対する義務違反を構成することはあり得ます。
代行業者、弁護士のどちらに依頼した場合でも「退職できなかった」というトラブル報告はほとんどみられません。会社も退職代行会社が連絡してくると、退職に応じてはいるようです。つまり、よほどのことがない限り、退職した従業員に対して損害賠償ということは考えられません。(従業員1名が退職したとしても、直ちに損害が生じることは考えにくいです。)ただし、これも絶対ではありません。
過去、入社1週間で退職し、退職の効果が発生するまでの期間も出勤しなかった従業員が勤務先から損害賠償を受け、70万円の支払命令が出た事案があります。(ケイズインターナショナル事件)そのため、どのような辞め方でも絶対に労働者側に責任が問われないというわけでもない、という点は注意すべきです。
とはいえ、通常は退職したことで直ちに会社に損害が生じることはありませんので、過度の心配は不要かと思います。
状況にもよるかと思いますが、引き継ぎをせずに退職することは多くの場合は可能と思われます。例えば、引継ぎをしないことが会社に対する義務違反とならないような場合や、引継ぎをしないことで会社に具体的な実害が生じないような場合は、引継ぎは必須ではないといえそうです。ただし、『労働者が退職前から、長期間の無断・無連絡の欠勤を続けており、会社の出頭要請にも応じていない』『そのまま退職した結果、会社業務に具体的な支障が生じ、取引先を失うなどの実害が生じている』というケースであれば、労働者が退職代行を入れて引継ぎもなく退職したことについて、損害賠償を求められるリスクはまったくないとはいえないでしょう。
退職代行で引き継ぎ放棄しトラブルに?リスク回避が可能な方法と注意点