辞めづらい
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仕事をしたくない...
解消するには?
従業員には、誰にでも退職する権限が自由に定められています。しかし、上司の中には「退職は裏切りだ」と考える人もいるようです。
自分で選んだ選択であれば、上司になにを言われようとも、退職を諦める必要はありません。
本記事では、なぜ「退職は裏切りだ」と怒られるのか、また怒られたときの対処法について解説します。
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退職するのは裏切り行為だと怒られた場合でも、自分の選択を曲げる必要はありません。
自分で、退職を心に決めたのであれば、考えを通す価値があるのです。
本項では、なぜ「退職は裏切りだ」と怒られても辞めるべきなのかについて解説します。
怒られても辞めるべき理由として、自分の思い描いていたキャリア構築や、今後の目標を諦める必要がないからです。
そもそも、退職は裏切りだと言われ、渋々今の会社に残る必要はありません。上司の意見に流されてしまうと、自分で考え行動する能力がなくなってしまいます。
もし、ほかにやりたいことや目標がある方は、仕事を辞めてでも挑戦すべきです。
仕事を辞めること自体、きちんと退職の意思を伝えて正式な手続きを踏めば、法的に問題はありません。
また、辞めるという選択や、辞めるタイミングに法律は設けられていないのです。
自分に期待していた上司にとって、辞める選択を残念に思ってしまうのは無理もないでしょう。
しかし、辞める選択を裏切りと考えるのは、上司の考えが偏っているといえます。
今の仕事を辞めて、自分で考えているプランがある方は、迷わず突き進んでみてください。
ただし、会社をバックレたり、無断欠勤を繰り返したりすると訴訟を起こされる可能性があるため気をつけましょう。
前項で述べましたが、仕事において「退職は裏切り」と考えるのは、一般的に偏った人の思考です。
偏った考えをもつ上司と働いていると、仕事のやり方や進め方まで全て偏っていき、自分の思うように働けなくなってしまいます。
仕事において、無意味なこだわりを押し付けられるケースが増えるおそれもあるため、むしろ辞めたほうがよいでしょう。
仕事以外にもいえますが、自分の人生や選択は、全て自分で決める必要があります。
仕事を選ぶのも、目標を掲げて努力するのも、全て自分次第です。周囲には、アドバイスをしてくれたり、心配して引き止めてくれたりする人はいるでしょう。
しかし、自分の人生に責任をもってくれる人は、誰一人いないのが現実です。結局、人生の選択は、全て自己責任でおこなわなくてはいけません。
現に、自分の人生がうまくいかなかったとき、上司のせいにはできないでしょう。
裏切りだなどと言われてまで、今の仕事に残る必要はないので、退職の意思が強ければ辞めるのが賢明な判断です。
本項では、上司が「退職は裏切りだ」と怒る理由について解説します。
前項でも軽く述べましたが、部下に対して「裏切り」などと言う上司の下で働く必要はありません。すぐに退職に踏み切りましょう。
上司が怒る理由は、自分に対し「会社に貢献してくれるだろう」「長く働いてくれるだろう」などと期待していたからです。
いざ辞めると言われると、今まで投資していた・尽くしていた努力が水の泡になると思うのでしょう。
「ここまで尽くしたのになぜ辞めるんだ」と、上司にとっては大きな憤りを感じてしまうことが予測できます。
しかし、人は他人の期待に応えるために生きているのではありません。自分が正しいと思える選択をすればよいのです。
退職は裏切りだと上司が怒る理由として、自分なりに大切にしていたつもりだったことも考えられます。
実際に、上司として本気で部下を立派な社員に育てようと考えたり、昇進させたりしようとしていたのかもしれません。
しかし、退職を宣言されると「ここまで大事にしてあげたのに辞めるのは裏切りだ」と考えてしまう人も少なからず存在します。
前項でも述べましたが、辞めるという選択に、大切にしてもらっていたかどうかなどは関係ないのです。
人には、それぞれ人生の目標や選択があります。本気で辞めたいと考えた方は、裏切りかどうかなど気にせず「正しい」と思う道に進みましょう。
変則的な理由ですが、人手不足の懸念から、裏切りと考える上司がいる可能性もあります。
退職は裏切りだという考えは、経営状況に関する焦りから来ているのかもしれません。
おもに、退職を宣言した時期が、ちょうど人手不足が懸念されていたときだったケースが予測できます。
上司にとっては、さらに一人辞めるのかと、心に余裕がなくなったことで「裏切り」などと怒ってしまったのでしょう。
人手不足も、従業員が気にする点ではありません。会社側の責任なので、迷わず退職を選びましょう。
上司が退職を怒る理由として、社員が辞めると、自分の評価が下がってしまうおそれがあることも考えられます。
上司は、自分の下で働く部下が辞めれば辞めるほど、社員の管理ができない人だと評価されます。
評価が下がれば、降格や減給などの処分が下されるうえ、上司自身も職場に居場所がなくなってしまう不安があるのです。
とくに、多くの部下が辞めている場合、余計に上司の気が立つでしょう。
上司の評価は、従業員が気にすることではありません。退職を決めた方は、気にせず辞めるのが得策です。
本項では、もし「退職は裏切りだ」と怒られたときの対処法について解説します。
もし、退職は裏切りだと怒られた際は、別の上司や同僚に相談してみましょう。
誰かに相談すれば、なぜ自分の上司が「裏切り」といった発言をしたのかがわかるかもしれません。
もしかすると、上司自身に余裕のない、都合の悪い事情がある場合もあります。
なにもわからず怒られるより、理由を知ったほうがスッキリするうえ、大したことはないと安心できるでしょう。
相談する際は、できるだけ上司の近くで働く機会の多い人を選べば、より具体的な事情を知れるチャンスを得られます。
上司に引き止められるのが心配な方は、今の会社でやり残したことはないか、本当に辞めてもよいのかを考え直してみましょう。
もしかすると、会社でやり残した仕事や、自分にも貢献できるところがあるかもしれません。
なんの役にも立たないまま辞めるのは、会社だけでなく自分にとってももったいないでしょう。
後悔がなさそうであれば、そのまま退職しても問題ないかもしれませんが、退職で迷っている方は今一度考え直してみてください。
退職を決めた方は、会社を辞めて心残りがないか、自分の役割は全うできたかを考えてみるのもよいでしょう。
いくら考えても、とくにやり残したことはない、また今の会社では役に立てないと思う方は辞めても後悔はしません。
ただ、軽い気持ちで退職を選ぶのは、人生においてもリスクが高いといえます。
退職は、本気で心に決めた場合に実行すべき選択です。決して、中途半端な気持ちで決めてしまわないよう注意してください。
現在の職場を辞める際、怒られそうなのが心配な方は、退職を告げる前に事前対策をおこないましょう。
本項で、効果的な対策の代表例を、3つ挙げて解説します。
社員によっては、本当に就きたかった会社や、やりたかった仕事があった方もいるでしょう。
目標を断念して、現在の職場に就職した方も少なくないはずです。
ほかに就きたい会社があったり、やりたい仕事があったりして、もう一度挑戦したくなったときは早めに相談するのが得策です。
きちんと相談すれば、自分の誠意を伝えることにもつながります。また、正直に話せば、上司側も意見を組むケースが多くなるのです。
少なくとも、怒られたり、裏切りだなどとは言われなくなるでしょう。
退職の意思は、大きな仕事を終えたり、繁忙期が過ぎたりしてから伝えるのも効果的です。
上司は、少なからず部下に対して期待しています。恩返しを兼ねて、少しでも期待に応えれば、たとえ退職しても裏切りにはなりません。
繁忙期での仕事や、責任のある仕事でしっかりと貢献できれば、辞める決断をしても円満に報告できるでしょう。
退職する際に「裏切りだ」と怒られる人は、上司が個人的に大きな期待を寄せていた可能性があります。
今の上司と合わない、または信頼できそうにないと感じている方は、はじめからあまり関わらず距離を置いたほうがよいでしょう。
裏切りと言われるのは、それだけ自分に期待していた証拠です。普段から上司との関わりをもたず、距離を置いておけば、上司側もあまり期待はしなくなります。
上司に興味をもってもらわなければ、わざわざ裏切りなどと怒ることもなくなるでしょう。
退職は裏切りだと言われ、引き止められたり話をうやむやにされてしまったりした方は、退職代行サービスに相談しましょう。
退職代行サービスとは、自分で退職できそうにない労働者に代わって、職場へ退職の意向を伝えてくれるサービスです。
おもに、以下4つのメリットがあります。
また、サービスによっては、交渉権を保有している所も存在します。
交渉権があれば、退職についての報告のみならず、有給の消化や退職金・未払い給与の支払い交渉まで可能です。
ただし、退職代行サービスを選ぶ際は労働組合が提携・運営しているサービスか、弁護士が運営しているサービスを選びましょう。
民間企業が運営している退職代行サービスは、交渉権を保有していない所がほとんどです。
交渉権がなければ、会社に退職の意思を拒否された際、自身で対応しなくてはいけません。
現在、退職代行サービスにはさまざまな種類がありますが、メリットはそれぞれによって異なります。選ぶときは、自身にふさわしいサービスに注目しましょう。
おすすめの退職代行サービスについては、ランキング形式で以下の記事に掲載しています。サービスについての解説も詳細に述べているので、気になる方はぜひ参考にしてください。
退職する社員に、裏切りだと言って怒る上司は、あまり良いとはいえません。率直にいって、自分を裏切り者扱いするような上司がいる職場は、早々に辞めるのが賢明です。
また、退職は自分で自由に選ぶ権利があります。いくら上司に期待されていたり、大事にされていたりしても、退職するのを迷う必要はないのです。
現在、本気で退職を心に決めた方は、たとえ上司に「裏切りだ」と怒られても気にせず辞めてしまいましょう。
裏切りだと言われた方は、本記事で解説した「退職するのを裏切りだと怒られたときの対処法」を参考にしてください。
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その点、弁護士を通すことで上記違反(弁護士法違反・非弁行為)のリスクはありませんし、確実に適法範囲で対応できます。また、未払い残業代や不当解雇、万が一懲戒解雇等の扱いを受けたとしても、弁護士がおりますので、相談によって具体的な解決策の提示を受けられる可能性は高いと思います。
退職代行を利用したことが損害賠償の理由となることはありません。しかし、在職時の労働者の行いや退職の仕方によっては労働者側に損害賠償義務が認められる可能性もゼロではありません。退職にあたって、会社から損害賠償を請求されるのは、退職にあたって労働者側に何らかの義務(注意義務)違反があり、同違反により会社に具体的損害が生じている場合に限られます。
たとえば、労働者が退職に至るまでの間、長期間の無断・無連絡の欠勤を続けており、退職にあたっても何ら必要な引継ぎ・連絡をせず代行業者を通じて本人が一切出てこないという場合、労働者の会社に対する義務違反を構成することはあり得ます。
代行業者、弁護士のどちらに依頼した場合でも「退職できなかった」というトラブル報告はほとんどみられません。会社も退職代行会社が連絡してくると、退職に応じてはいるようです。つまり、よほどのことがない限り、退職した従業員に対して損害賠償ということは考えられません。(従業員1名が退職したとしても、直ちに損害が生じることは考えにくいです。)ただし、これも絶対ではありません。
過去、入社1週間で退職し、退職の効果が発生するまでの期間も出勤しなかった従業員が勤務先から損害賠償を受け、70万円の支払命令が出た事案があります。(ケイズインターナショナル事件)そのため、どのような辞め方でも絶対に労働者側に責任が問われないというわけでもない、という点は注意すべきです。
とはいえ、通常は退職したことで直ちに会社に損害が生じることはありませんので、過度の心配は不要かと思います。
状況にもよるかと思いますが、引き継ぎをせずに退職することは多くの場合は可能と思われます。例えば、引継ぎをしないことが会社に対する義務違反とならないような場合や、引継ぎをしないことで会社に具体的な実害が生じないような場合は、引継ぎは必須ではないといえそうです。ただし、『労働者が退職前から、長期間の無断・無連絡の欠勤を続けており、会社の出頭要請にも応じていない』『そのまま退職した結果、会社業務に具体的な支障が生じ、取引先を失うなどの実害が生じている』というケースであれば、労働者が退職代行を入れて引継ぎもなく退職したことについて、損害賠償を求められるリスクはまったくないとはいえないでしょう。
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