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パワハラの訴訟実例と勝訴・慰謝料請求する3つのポイント

更新日
銀座さいとう法律事務所
齋藤健博 弁護士
このコラムを監修
パワハラの訴訟実例と勝訴・慰謝料請求する3つのポイント
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パワハラは、社内での解決が難しい場合や精神障害など大きな損害を受けた場合、訴訟(裁判)に発展することがあります。

 

パワハラ訴訟の多くは、パワハラをした上司や止めなかった会社に対して、慰謝料請求をする、解雇に至っている場合には逸出利益の請求をするなどがあります。

 

パワハラの慰謝料相場は50万円〜100万円程度と決して高くありませんが、ハラスメントによって働けなくなったり、未払いの残業代があったりする場合は訴訟によって請求できるかもしれません。

 

本記事では、パワハラ訴訟を考えている方に向けて必要な証拠や費用、手順についてご紹介します。

 

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この記事に記載の情報は2024年01月17日時点のものです
目次

パワハラでの訴訟の過去の実例

過去にパワハラで訴訟を起こしたケースは多くあります。

 

もちろんどんなに酷いパワハラであっても、必ず勝訴になるとは限りません

 

パワハラでの訴訟の傾向を把握するため、まずはパワハラでの訴訟の実例を見てみましょう。

 

実例については、厚生労働省が運営する「あかるい職場応援団」で取り上げられた例を参考にしています。

 

誠昇会北本共済病院事件

准看護師として勤務していたAが、上司にあたるBから個人的な命令をされたり、飲み会に朝まで無理やり付き合わせられたり、「死ねよ」「殺すぞ」などの暴言・メールを受けた結果Aが自殺し、Aの遺族がBと病院に対し訴訟を起こした事件です。

 

Aの自殺はBのパワハラが原因だと認められBに対し1,000万円、病院とBが連帯して500万円の損害賠償責任を負うように命じられました。

 

日本ファンド事件

消費者金融の従業員3人が会社と上司に対して、パワハラ訴訟を起こした例です。

 

原告A、B、CのうちAは抑うつ状態になり休業しました。

 

この裁判例では、Aに対し60万円の慰謝料と治療費、休業補償、Bに対し慰謝料40万円を、Cに対し慰謝料10万円の支払い命令を、上司と会社に命じました。

 

上司のパワハラの内容としては、本来扇風機が不必要な時期にAとBに対してあて続けたこと、「給料をもらいながら仕事をしていませんでした」などと理不尽な始末書を書かせたこと、Cに対して背中を殴打したり、叱責しながら足で蹴るなどの行為をしていました。

 

ザ・ウィンザーホテルズインターナショナル事件

上司から受けたパワハラが原因で精神疾患を発症し、長期間の休業を余儀なくされた末に自然退職扱いにされたとして、自然退職扱い後も会社の従業員としての権利があるとして、賃金を請求する訴訟を起こした事例です。

 

判決としては、精神的苦痛による慰謝料150万円は認められたものの、精神疾患とパワハラの関連性は認められず、自然退職後の賃金請求は退けられました。

 

長崎・海上自衛隊員自殺事件

海上自衛隊員が上官からの執拗な誹謗を受け、うつ病の末に自殺したとして、自殺した自衛隊員の遺族が国に対して慰謝料の請求を求めた事件です。

 

判決は、国に安全配慮義務違反があるとして、遺族に350万円の支払いを命じました。

 

「馬鹿か」、「覚えが悪い」といった発言は、指導の域を超えており、パワハラと認定されました。

 

大阪府障害者福祉事業団事件

職員のAが職場で利用者に対し虐待が行なわれているという、内部告発をした件で上司が逆恨みし、Aが非違行為をしていると虚偽の報告をされたことで、Aが慰謝料150万円の訴訟を起こした事件です。

 

さらには、別の上司から暴言を受けたほか、雇い止めの通知、不当な配置転換、職場での無視などを受けました。

 

職場で虐待が行なわれており、それを告発したことによる、今回のパワハラは、一見ひどい内容に思えますが、裁判所の判断はAの請求の棄却でした。

 

理由としては、Aの主張には証拠が少なく、また、日誌にも同僚に対して屈辱的な事を書いていたとして、客観的に判断した結果、職場での人間関係が悪化したAが不愉快に感じていただけという判断がされました。

 

パワハラでの訴訟で知っておくべきポイント

パワハラの訴訟例を伝えましたが、ここでは訴訟例を参考に、パワハラでの訴訟の傾向を解説します。

 

慰謝料請求はパワハラを行っていた本人と会社に行なう

基本的に、パワハラは個人間の問題です。

 

しかし、上司から酷いパワハラを受けていて「もう許せない」と訴訟を起こせば、会社にも慰謝料請求ができます。

 

もし、パワハラ被害を受けたのであれば、先にほかの上司に相談する以外にも、人事部、組合に報告してみましょう。

 

そのような方法を取ってみても「まったく動いてくれない」「むしろさらに酷い扱いを受けた」というような状況になったのであれば、パワハラ相手だけではなく会社も含め、パワハラでの訴訟を考えてください。

 

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証拠が重要

パワハラでは、何よりも証拠が重要になります。

 

上記の例で出した「大阪府障害者福祉事業団事件」は、「利用者が虐待を受けていたので、それを報告したらパワハラを受けるようになった」という、なんとも許しがたい事例です。

 

しかし、裁判所は客観的な証拠に基づき事実を判断し、適切な判決をくだすまでです。

 

真実は証拠がないことには理解してもらえません。

 

「大阪府障害者福祉事業団事件」は、結果的に証拠がなかったので、原告が過大に訴えていたのか、事業所が隠し通したのかの真実はわかりませんでした。

 

他の不当性も考えられる

パワハラといえば、受けた被害の慰謝料請求が真っ先に考えられるでしょう。

 

しかし、パワハラが蔓延している会社には、ほかの問題がある可能性もあります。

 

たとえば、パワハラを本社に訴えたら上司に逆恨みされて解雇の通知が来たり、「仕事が終わるまで帰るな」と長時間労働を強いられたりすることです。

 

この場合、不当解雇や残業代請求や他の未払賃金も請求をすることができます。

 

さらにそれぞれに応じた証拠も必要になってくるので、リンク先の記事を参考にしてください。

 

一刻も早く職場のパワハラから逃げ出したい場合は…

パワハラによる精神的苦痛は、うつ病にかかってしまうリスクを引き起こします。

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パワハラで訴訟する際に必要な証拠

パワハラで訴訟をするにあたって、とても重要になるものが証拠です。

 

とくにパワハラは、暴言や態度などの証拠に残りづらいものが多く、いくら酷いパワハラを受けていたとしても、明確な証拠がなく、相手に「そんなことはありません」としらを切られてしまえば、「言った・言わない」の水掛け論になってしまいます。

 

本項では、パワハラで訴訟する際に必要な証拠を3つ紹介します。

 

  • パワハラを受けた事実を証明する証拠
  • 断続的パワハラを受けていたという証拠
  • パワハラでの被害を証明する証拠

パワハラを受けた事実を証明する証拠

何よりも重要なことは、パワハラを受けたという事実を証明することです。

 

とくにパワハラは暴言による形として残らない方法でおこなわれることがほとんどですので、有効な手段として、ボイスレコーダーによる録音が挙げられます。

 

最近では、スマートフォンのアプリでも録音できるので、身を守るためにできる限り録音しておくことをおすすめします。

 

ほかにも、パワハラで受けた内容を日記のような形で残しておくことや、同僚の証言を集めることもできます。

 

とにかくパワハラを裁判所に訴えようと考えた際には、パワハラを受けるたびに証拠を形に残しておくことを心がけてください。

 

断続的パワハラを受けていたという証拠

パワハラを受けていた期間が長くなればなるほど認められやすくなります。

 

「いつ」パワハラを受けたかもしっかりと記録しておきましょう。

 

また、パワハラを会社に訴えたのに、動いてくれないどころか、逆に不当な扱いを受けたのであれば、そのときの状況も形として残しておきましょう。

 

パワハラでの被害を証明する証拠

パワハラによって実害が出たのであれば、被害内容を証明する証拠も揃えましょう。

 

たとえば、精神疾患になってしまったのであれば病院の診断書、部署異動や解雇を強要するような発言があれば、その事実を証明できる証言・通達なども用意します。

 

さらに、パワハラとその実害の関連性を証明する必要があります。

 

たとえば、うつ病と診断されたのであれば、「上司からもう来るなと言われた」→「次の日から会社に行くことが苦痛になった」→「3日後に心療内科に行ったらうつ病と診断された」というような時系列で証明できるとよいでしょう。

 

パワハラの訴訟にかかる費用

パワハラの訴訟にかかる費用は大きく分けると以下2種類になります。

 

  • 訴訟の際の手数料
  • 弁護士費用

それでは、順番に解説します。

 

訴訟の際の手数料

訴訟を起こす場合、損害賠償を請求しますが、損害賠償の請求額に応じて弁護士に支払う手数料が変わってきます。

 

訴訟額

手数料額

100万円以内

訴訟額10万円ごとに+1,000円

100~500万円

10,000円と訴訟額20万円ごとに+1,000円

500~1,000万円

30,000円と訴訟額50万円ごとに+2,000円

1,000万~10億円

50,000円と訴訟額100万円ごとに+3,000円

たとえば、800万円の損害賠償を請求したとしましょう。

 

その場合、30,000+2,000×6(50万円が6回)=42,000円の手数料となります。

 

わかりにくい方は裁判所のホームページにも早見表が掲載されているので、確認してみてください。

 

弁護士費用の相場

パワハラでの弁護士費用はおおよそ50~100万円になります。

 

弁護士費用を特に大きく分けると、着手金と報酬金に別れます。

 

着手金

着手金とは、弁護士に依頼する際にかかってくる費用です。

 

つまり、訴訟に勝っても負けても支払わなくてはなりません。

 

相場は、訴訟額の8%程度ですが、あらかじめ金額を設定していたり、着手金ゼロ円を謳っていたりする弁護士事務所もありさまざまです。

 

報酬金

報酬金とは、訴訟で勝訴になり、受け取ることになった金額に応じて弁護士に支払う費用です。

 

基本的に獲得金の割合で設定している弁護士事務所が多く、相場としては16%程度です。

 

こちらも着手金はゼロ円だけど、報酬金の割合が高いなど弁護士事務所によって違います

 

その他費用

弁護士費用は上記の2つだけではありません。

 

たとえば、面談を行ったら1時間1万円や、書類の作成費用、弁護士が裁判所まで移動した交通費などが加算されることもあります。

 

弁護士相談は、費用の事も詳しく聞き、こちらがいくらまでなら用意できるかなども費用面の相談もしましょう。

 

手数料は負ければ自費、弁護士費用は自費負担

一般的に、手数料は訴訟に負ければ自費、弁護士費用は自費という傾向があります。

 

裁判費用は裁判の結果で左右されます。

 

一方、訴訟でかかった弁護士費用は、原則的に自費ですが、相手に請求することも可能です。

 

相手のパワハラの内容や被害が大きく違法性が強い時に、弁護士費用も請求できます。 

 

さらに、何の根拠もなく相手を訴訟してしまった場合、相手が用意した弁護士の費用を請求されかねませんので気を付けましょう。

 

パワハラの慰謝料相場はおおよそ50~100万円|慰謝料を左右する6つの要因

パワハラの慰謝料相場は一概にいえませんが、50万~100万円程度になります。

 

理由は、パワハラの内容が悪質で、パワハラを受けた人が自殺してしまったような場合は高額になり、状況に応じて大きく変わるからです。

 

パワハラの慰謝料金額を決める要因はさまざまな観点から考えられ、一概には言い切れませんが、ここで簡単にパワハラの慰謝料を左右すると考えられる要因を紹介します。

 

①パワハラの内容

パワハラの内容が悪質であればあるほど慰謝料も上がります。

 

パワハラに明確な定義がないため、何をもって悪質と判断するかは難しいところですが、過去の判例を基に客観的に判断されます。

 

②パワハラ相手の立場

パワハラはほとんどが上司から受けるものですが、自身と相手の立場、力関係の差が大きくなればなるほど慰謝料の額も大きくなることが考えられます。

 

③パワハラを受けていた期間・頻度

パワハラを受けていた期間がながければ長ければ長いほど慰謝料の相場も上がります。

 

また、パワハラの頻度が多くても同じことがいえるでしょう。

 

④パワハラ相手の数・被害者の数

上司にあたる人間が3人いたとして、全員からそれぞれパワハラを受けているようでしたら、ひとりからパワハラを受けるよりも慰謝料は上がる傾向にあるでしょう。

 

一方、パワハラを受けた被害者が同期全員といったように多ければ、個々の慰謝料も下がる傾向です。

 

⑤パワハラに対する会社の対応

「パワハラをなんとかして欲しい」と、会社に訴えたにも関わらず、何の助けもなかったような場合、会社の安全配慮義務違反が問われ慰謝料も上がります。

 

また、加害者本人に伝えた場合も同じく、パワハラと認識していながらも辞めずに繰り返したことから、慰謝料も上がる要因になるでしょう。

 

⑥パワハラでの実害

「パワハラによってうつ病になってしまった」、「自殺してしまった」、「退職に追いやられた」などの実害があり、パワハラとの関連性が認められると、慰謝料も被害に応じて上がっていきます。

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パワハラを訴える2つの方法

パワハラを訴える方法として、まっさきに挙げられるのが裁判(訴訟)です。

 

しかし、裁判は時間もお金も労力もかかってしまい、負担が大きいため、なるべく裁判は避けたいと思っている方も多いのではないでしょうか。

 

実は、裁判以外にもパワハラを訴える方法は大きく2つあります。

 

  • 公的機関に訴える
  • 法的措置で訴える

公的機関に訴える

各都道府県の労働局には、雇用・環境均等部と呼ばれるパワハラやセクハラなどのハラスメント行為を相談できる部署が設置されています。

 

相談方法は、労働局に直接足を運ぶか、もしくは電話でも相談することが可能です。

 

パワハラについて相談すると、労働局が実態調査をおこない、会社側に助言や示談などのあっせんをします。

 

労働局などの公的機関は利用料が無料なので、まずは相談だけしたいという方におすすめです。

 

法的措置で訴える

労働局などの公的機関で解決しない場合、法的措置として労働審判手続きを利用することが可能です。

 

労働審判手続きとは、労働審判官(裁判官)1名と労働審判員2名が、個々の労働者と事業主との間の労働関係トラブル解決を図る手続のことをいいます。

 

労働審判手続きは、申立書の提出から始まり、原則として3回の期日で審判が下されます。

 

パワハラを訴えるメリット

パワハラを訴えることの最大のメリットは、慰謝料を受け取れる可能性があるということです。

 

しかし、パワハラ問題にかかる弁護士費用は高額になります。

 

プラスになる分は少なくなるかもしれませんが、問題が解決して少しでも手元に残るのは大きなメリットといえるでしょう。

 

パワハラを訴えるデメリット

職場などでパワハラ被害を受けると「訴えてやる」という心情になる方も多いでしょう。

 

近年では、実際にパワハラを訴えて勝訴した事例も数多く取り上げられてきました。

 

しかし、パワハラを訴えることはメリットばかりではなく、逆にデメリットになってしまうケースもあります。

 

では、具体的にどのようなデメリットがあるのか、パワハラを訴えることで起こるデメリットについて解説していきます。

 

職場に居づらくなる

1つ目のデメリットは、職場に居づらくなることです。

 

「パワハラを訴える=職場である会社を訴える」ことになるため、場合によっては目の上のこぶ状態になることも考えられます。

 

また、周りの同僚からも冷ややかな目で見られ、どんどん肩身が狭くなってしまうこともあります。

 

職場の方の態度が変わるのはもちろんですが、場合によっては評価などにも影響する可能性があるということを頭に入れておきましょう。

 

転職活動に影響を与える可能性がある

2つ目のデメリットは、転職活動に影響を与える可能性があることです。

 

パワハラを訴えるということは裁判を起こすことになるため、いつだれがどのような内容で裁判を起こしたかという情報を隠すことができません。

 

そのため、会社から「訴えたやつ」というイメージを抱かれてしまう可能性があります。

 

どこの会社も訴えられるのは避けたいものです。そのため、転職活動においてはマイナスに働いてしまう可能性があるので注意が必要です。

 

敗訴する可能性がある

3つ目のデメリットは、敗訴する可能性もあるということです。

 

この世に必ず勝てる裁判はなく、むしろパワハラによる裁判は敗訴する確率が高い事案ともいえます。

 

その理由として、パワハラの定義が難しいことと証拠を集めるのが難しいことが挙げられます。パワハラを受けたことで精神疾患などの実害があれば分かりやすいのですが、基本的に

 

パワハラは形に残らないものです。

 

周りの人の証言やボイスレコーダーなどを上手く使って有効な証拠を集める必要があります。

 

過去の裁判例を見ても、パワハラの定義は非常に曖昧です。

 

裁判に敗訴すると、時間もお金も無駄になってしまうので、有効な証拠集めに尽力するようにしましょう。

 

弁護士費用が発生する

4つ目のデメリットは、裁判を起こすと弁護士費用が発生することです。

 

状況によって金額は異なりますが、パワハラでの弁護士費用の相場は50万円~100万円といわれています。

 

相手側に請求できる慰謝料も被害状況によって異なるものですが、裁判で勝っても少しのプラスにしかならないということも十分に考えられます。

 

費用倒れにならないように注意しましょう。

 

判決まで時間がかかる

5つ目のデメリットは、裁判はどうしても判決まで時間がかかってしまうことです。

 

3ヵ月~半年程度が一般的ですが、状況によっては数年に渡って実施されるケースもあります。

 

判決までの時間が長くなるほど、体力的にも精神的にも辛くなってくるものです。

 

そのため、裁判を起こす場合はある程度長期戦となることを覚悟して挑むようにしましょう。

 

パワハラで訴訟するまでの手順

パワハラで訴訟を考えている方に訴訟を起こすまでの手順を解説します。

 

まずは証拠を集める

上記でも述べていますが、パワハラでの訴訟は証拠が重要です。

 

確かに辛いかもしれませんが、「もう無理」と訴訟を起こしても、証拠が不十分で敗訴になってしまえば、余計な労力と心労でさらにダメージを受けてしまいます。

 

パワハラを受けながらも、「訴訟で勝ってやる」と心に秘め、証拠を集めてください。

 

パワハラ相手に直訴する

かなり勇気のいることですが、パワハラをしている張本人に「止めて下さい」という訴えを初期段階でおこないましょう。

 

実はパワハラをしている張本人はそのつもりがないこともあり、当事者同士で解決できるのであればそれが一番良いことでしょう 

 

なぜ、証拠集めを最初にするかというと、「これはパワハラです。証拠があるのでこれ以上は止めてください。もし、改善されないようでしたら会社にも報告します。」と説得力を持って訴えることができるからです。

 

また、パワハラだと相手に言ったことで、逆に「ふざけるな」と余計パワハラがひどくなれば、その内容も相手がパワハラと知っていて行い続けたという重要な証拠になりますので、やり取りを証拠として残すようにしてください。

 

ひとりでパワハラ上司に立ち向かうことは、勇気がいるでしょうから、事前に心の許せる同期などと結束し、味方を増やしておくとよいでしょう。

 

会社に相談する

まだ会社に相談されていない方は、次の段階で会社へ相談をしましょう。

 

ここでいう会社というのは、ほかの上司であったり、パワハラをしてくる上司の上長であったり、人事部、労働組合などで信頼が置ける人達のことです。

 

こちらでも証拠があるとより積極的な相談ができます。

 

社外に相談する

会社に相談しても相手にされず、パワハラ相手の耳に入り余計パワハラが酷くなってしまった場合は、いよいよ会社も敵に回すことを考え、社外へと相談します。

 

「とにかく辛い」「早く止めさせたい」「もうどうすればいいかわからない」という、さまざまな思いがあるでしょう。

 

以下の記事では、パワハラの相談窓口を紹介しているので、状況にあった相談先を探してみて下さい。

 

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弁護士に相談する

これらの方法を試してみても、問題は解決しないこともあるでしょう。

 

その場合、いよいよパワハラでの訴訟を考えます。

 

パワハラでの訴訟は必ず事前に弁護士に費用面も含めて相談しておきましょう。 

 

「ベンナビ労働問題(旧:労働問題弁護士ナビ)」では、労働問題を得意とする弁護士に限って掲載しています。

 

以下の記事では、パワハラの無料相談窓口の紹介をしているので、パワハラで訴訟を起こす際の弁護士選びの参考にされて下さい。

さいごに

パワハラでの訴訟は最終手段です。

 

あらゆる手を打ってもパワハラが改善されないようであれば、弁護士に相談の上、訴訟を考えていきましょう。

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更には、訴訟までの手続きを理解している方も少ないでしょう。

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この記事の監修者
銀座さいとう法律事務所
齋藤健博 弁護士 (東京弁護士会)
女性のセクハラ被害解決を得意とする弁護士。慰謝料請求や退職を余儀なくされた際の逸失利益の獲得に注力。泣き寝入りしがちなセクハラ問題、職場の女性問題に親身に対応し、丁寧かつ迅速な解決を心がけている。
編集部

本記事はベンナビ労働問題(旧:労働問題弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ労働問題(旧:労働問題弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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あなたの場合、
ご退職後3年以上経過されているため、
残念ながら残業代請求をするのは難しいと思われます。

残業代請求の時効は 3 です。

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お早めに請求手続きを始めることをおすすめいたします。