パワハラ・セクハラ・未払い残業代・過重労働・リストラなどの労働トラブルが起こった際に、専門家に相談したくても費用がネックになり、相談が出来ず泣き寝入りしてしまう方が多くいらっしゃいます。
そんな方々を、いざという時に守るための保険が弁護士費用保険です。
労働トラブルに限らず、交通事故や離婚トラブル、子供のいじめなど様々な法律トラブルでも利用可能です。
弁護士保険で法律トラブルに備える
過労死により、大事な人をなくして亡くして弁護士に相談、裁判を起こすとなったら解決までどうしても時間がかかります。現在、長時間労働について社会的非難が高まっていることもあり、政府は長時間労働削減のための方策を打ち出していますが、それでも過労死する方は残念ながらいらっしゃいます。(参考:厚生労働省)
そんな過労死が実際に起こったとき、真っ先に弁護士へ相談したほうがいいと言われています。それは何故なのか、ご紹介していきます。
大事な人が過労死で亡くなってしまったとき、誰を頼りにすればいいのか?一番に思い当たるのは弁護士でしょう。法律の専門家として高い知識をもってサポートしてくれるので、困ったら即座に頼ってみてください。
では、どうして弁護士に相談するのがいいのか、そのメリットについて説明します。
過労死で亡くなったことを証明する手段として、企業による長時間労働の実態を証拠として把握することにより、責任追及がしやすくなります。まず弁護士は、過労死が労働問題によるものだと証明できる証拠を集めてくれます。
この証拠は責任だけでなく、労災を申請する上でも大事なものです。ただ時間が経つと証拠が散逸してしまいますので、早期に相談しましょう。
“過労死したから”、その一言だけで会社への責任追及はできず、労災保険の申請も下りるとは限りません。特に企業に向けての主張は、その法的根拠をきちんと順序だてて説明していく必要があります。
弁護士はそんな企業への責任追及をはじめ、労災認定をしてもらえるように順序を立てて論理的に説明をすることができるので、法律の専門家として頼りになります。
責任問題・損害賠償、そして労災申請など過労死した方の無念を晴らすためにしなくてはならない手続きは山のようにあります。書類をどのように書けばいいのか、手続きはいつまでにすればいいのか、わからないことが出てくるはずです。
そんな場面でも完全な代理権を有することができる弁護士のおかげで、面倒な手間をかけることなくスムーズに事を進められます。
過労死した大事な人のため、弁護士に相談をする人は現実的に増えています。メリットを踏まえたとしても、どうしてそこまで増えているのでしょう。その理由として、減ることのない労働問題が背景にあります。
厚生労働省調べによると、総労働時間と所定内労働時間こそ減少傾向にありますが、所定外労働時間に関しては平成21年に一旦の落ち着きますが、以降は増加傾向にあります。
年代 |
総実労働時間 |
所定内労働時間 |
所定外労働時間 |
平成6年 |
1,910時間 |
1,978時間 |
112時間 |
平成12年 |
1,853時間 |
1,735時間 |
118時間 |
平成18年 |
1,811時間 |
1,682時間 |
129時間 |
平成21年 |
1,733時間 |
1,622時間 |
111時間 |
平成24年 |
1,765時間 |
1,640時間 |
125時間 |
平成25年 |
1,746時間 |
1,619時間 |
127時間 |
つまり、所定時間を超えて残業をする人が多いことを意味しています。定時に上がることができない理由はそれぞれですが、働きすぎてしまう人が確かにいるといえるはずです。
参考:厚生労働省
弁護士に依頼することで、亡くなった人の思いを何とか報いたいと考えて依頼を考えている人もいると思います。ただそうした場合でも、気になるのが費用の面です。
実際に依頼するとなれば、それなりの費用を負担しなければなりません。ではどれくらいの費用を用意すればいいか、中でも代表的な費用として知られる着手金と報酬金に焦点を当てて紹介します。
弁護士費用として代表的な着手金、こちらは依頼する前に支払うお金になります。相場についてもありますが、着手金の設定は弁護士ごとに判断が委ねられています。
日弁連が規定した報酬基準もありましたが、現在は廃止されているので実際の金額はまちまちです。ただ目安として、今でも報酬基準を採用している弁護士事務所も多く見られます。
着手金の相場を知る上でも十分なので、いくらくらい支払うものなのかは次のようになります。
経済的利益 |
着手金 |
300万円以下 |
8% |
300万円以上3,000万円以下 |
5%+9万円 |
3,000万円以上3億円以下 |
3%+69万円 |
3億円以上 |
2%+369万円 |
依頼をした問題が解決し、その後に支払うことになるのは報酬金です。こちらの金額も弁護士により異なりますが、旧報酬基準をもとに設定しているところが多いです。
いくらぐらいを支払うことになるのでしょう。
こちらも次の表を基準として、設定している事務所が多く見られます。
経済的利益 |
報酬金 |
300万円以下 |
16% |
300万円以上3,000万円以下 |
10%+18万円 |
3,000万円以上3億円以下 |
6%+138万円 |
3億円以上 |
4%+738万円 |
関連記事:労働審判の弁護士費用相場と弁護士費用を無駄なく抑える方法
過労死に関する相談を弁護士に持ち掛けるとき、どんな弁護士でもいいわけではありません。大前提として、これまで労働問題に関する案件をどれくらい取り扱ってきたかを見て決めましょう。
弁護士にも得意・不得意とする分野があるので、有利に進めるためには経験豊富な弁護士への依頼が欠かせません。では実際に探すとき、どのような方法があるのでしょうか。
ここでは具体的な探し方を紹介していきます。
まず友人・知人などから弁護士を紹介してもらう方法があります。知り合いからの紹介になるので、安心して任せられます。
必ず弁護士として質のいい方とは限りませんが、自分で探すよりも確実に見つけることができます。また紹介してもらうときには信頼できる友人にすると、つつがなくスムーズに依頼できるでしょう。
次の手段として取られているのが、法テラスを利用することです。無料で法律相談をすることができて、弁護士の紹介もしてもらえるので、手ごろに弁護士を見つけられるのがメリットになります。
弁護士費用を捻出できないと、経済的な理由が関係している方が主に利用します。
都道府県に1つ以上設置されている弁護士会を利用して弁護士を探す、これもよくとられる手段の1つです。法テラスとは違って法律相談をするとき、有料なのが特徴です。
定期的に相談会と称する法律相談を市役所などで開催しているので、弁護士探しの手段の1つとしてみておくと便利でしょう。
最後に、直接会わなくても弁護士を探す手段としてインターネットを利用する方法があります。数多くの弁護士を検索することができる上、かつ簡単に労働問題が得意な弁護士を見つけることができる方法です。
デメリットとして、見つけた弁護士が必ずしも自分に合っているとは限りませんので、探すときには慎重な判断が必須となります。
過労死問題を考える上で、弁護士への相談が欠かせない人もいるでしょう。依頼することにより生じるメリットを考えると、やはり弁護士を頼ってみるのも手でしょう。費用の負担はどうしても生じますが、問題解決までしっかりとサポートしてくれるので心強い味方になるでしょう。
実際に弁護士を探すときは、ぜひこちらの記事を参考にしてみてください。
弁護士への相談で残業代請求などの解決が望めます
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労災申請が棄却された場合、労働局に対して『審査請求』『再審査請求』ができますが、労災認定の詳細は、調査復命書を入手して分析する必要があります。裁決の検討も必要です。もし、『会社が労災を認めない』『労働基準監督署からの認定がおりなかった』という場合は、弁護士への相談も検討しましょう。
労災の申請方法と拒否・棄却された時の対処法労災における休業補償の時効は5年ですので、うつ病発症時期が問題となります。安全配慮義務違反にもとづく損害賠償請求は可能ですが、職務内容、会社の対応等を子細に検討する必要があります。持ち帰り残業となっていた場合は、時間外労働と認められない可能性の方が高いです。また、何度も会社に改善を訴えていている、労災が発生した事実を労基署に新国際ないのは『労災隠し』になりますので、法的に正確に分析してもらい、今後の対応を検討するべきです。
労災隠しの実態と違法性とは|労災隠しされた場合の対処法3つ精神疾患の程度、ハラスメント行為との関係、会社対応などを精査しないと、正確な法的な助言は難しいです。法的分析をきちんとされたい場合には、労働法にかなり詳しく、労災法理、安全配慮義務法理、退職問題にも通じた弁護士に、今後の対応を相談してみましょう。
労災(労働災害)とは?適用条件・補償内容・申請方法の解説
正確なことがわからないので正確な助言は難しいですが、面接で伝えただけでは、合意内容になっているとは限りません。労働基準法違反かどうかは、労働基準法及び同規則所定の事項について記載があるかどうかですので、現物を拝見する必要があります。交渉の経緯、面接の内容も子細に検討する必要がございます。
法的責任をきちんと追及したければ、労働法にかなり詳しい弁護士に相談に行き、法的に正確に分析してもらい、この後の対応を検討するべきです。
まずはご冥福をお祈り致します。結論からいうと、過労死が認められる可能性は十分あると思います。心疾患の疑いだけであっても労災申請して認められているケースはありますので、チャレンジするのがいいと思います。ただ、過労死事件は特に初期のアプローチ(初動)が極めて大切なので、会社にどの段階でアプローチするのか、しないのか、どのようにして証拠を確保するのかなど、過労死問題をよく担当している弁護士と相談して対応すべきと考えます。
過労死で労災認定を受ける基準と給付を受けるために知っておくべきこと