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介護休暇を断られたらどうする?違法かどうかの判断基準や拒否されたとき対処法

更新日
このコラムを監修
豊田 雄一郎
弁護士
介護休暇を断られたらどうする?違法かどうかの判断基準や拒否されたとき対処法
  • 「介護休暇の取得を断るのは違法ではないの?」
  • 「介護休暇を断られたときの対処法を知りたい」

このような悩みに直面していませんか?

結論から言うと、要件を満たしているのに介護休暇を拒否された場合、違法となる可能性があります。

会社から「前例がない」「要介護認定を受けていないからダメ」などと言われていても、会社の説明が法律的に正しいとは限らないので、諦める必要はありません。

この記事では、介護休暇の取得要件の確認方法から、波風を立てない再申請の手順、取得が難しい場合の代替手段、相談窓口まで解説します。

介護休暇を適切に取得するためにも、ぜひ最後まで参考にしてください。

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目次

介護休暇の取得を断られた!これって違法?

会社に介護休暇を断られたからといって、必ずしも違法になるとは限りません。

法律上の要件を満たしているのに拒否された場合は違法となる可能性が高い一方で、そもそも要件を満たしていなければ拒否されてもやむを得ないケースもあるためです。

違法かどうかを正しく判断するには、まず介護休暇という制度そのものの基本を押さえておく必要があります。

以下では、介護休暇とはどのような制度なのかを整理したうえで、違法になるケース・違法にならないケースには具体的にどんなものがあるのかを順に紹介します。

介護休暇の取得は労働者の権利

介護休暇は、育児・介護休業法によって認められた、労働者の権利です。

会社の許可が必要な制度ではなく、要件を満たした労働者が「申し出る」ことで成立します。

取得できる労働者・対象家族・要介護状態の3点について、まずは全体像を以下の表で押さえておきましょう。

取得要件 詳細
対象となる労働者 日雇い労働者を除く全雇用形態(労使協定により週2日以下勤務者は除外の場合あり)
対象家族 配偶者・父母・子・配偶者の父母・祖父母・兄弟姉妹・孫(同居・別居・扶養の有無は問わず)
要介護状態 2週間以上の常時介護が必要な状態(介護保険の要介護認定とは別。実態で判断)

対象となる労働者は、正社員はもちろん、パート・アルバイト・契約社員まで幅広く含まれます。

日雇い労働者だけが対象外ですが、「週2日以下勤務」などの追加的な除外は、会社と労働組合の間で労使協定が結ばれている場合に限られます。まずは自分の雇用条件を確認してみましょう。

対象家族の範囲は、配偶者・父母・子・配偶者の父母・祖父母・兄弟姉妹・孫です。同居・別居や扶養の有無は問われない一方で、叔父・叔母などは対象外となるため注意してください。

「要介護状態」の定義は介護保険の「要介護認定」とは別物で、「2週間以上にわたり常時介護が必要な状態」であれば該当します。

要介護認定を受けていなくても実態で判断されるため、再申請の場面では「現に2週間以上の常時介護が必要であること」を具体的に説明できると説得力が増します。

介護休暇の取得拒否が違法になるケース

以下のようなケースで介護休暇を断られた場合は、違法となる可能性が高いと考えられます。さらに、休暇取得を理由に解雇・減給・降格・シフトの大幅削減といった不利益な扱いを受けた場合も、同じく違法に該当します

「扱いが変わった」と感じた場合も、記録を残しておくことをおすすめします。

違法となる拒否理由(例) 不利益取り扱いの例
「人手が足りない」 解雇・雇い止め
「前例がない」 減給・降格
「要介護認定がない」 不当なシフト削減
「うちの規定にない」 評価への影響・嫌がらせ

拒否や扱いが違法とされるのは、そもそも要件を満たした労働者に対して会社が介護休暇を拒否することが、原則として認められていないからです。

育児・介護休業法は、労働者が介護と仕事を両立できるよう設けられた制度です。会社の都合や慣行を理由に、取得を一方的に断ることはできません。

なお、介護休暇の取得を断られるケースだけでなく、介護休暇の申請・取得を理由とした不利益な扱い(解雇・減給・降格など)も、休暇取得拒否と並んで違法になる可能性があります。

たとえば、次のような扱いが該当します。

  • 介護休暇を申請したことを理由に、契約社員の契約更新を見送られた
  • 休暇取得後、業務上の正当な理由がないのに減給・降格された
  • 「介護で休むなら」との理由で、希望していない部署や勤務地へ一方的に配置転換された
  • 介護休暇の取得を理由にシフトを大幅に減らされ、収入が落ち込んだ

このような措置は、介護休暇そのものを拒否する行為と並んで、育児・介護休業法で明確に禁止されています。

再申請によって介護休暇の取得が認められるケースもある

介護休暇の取得を拒否された場合は、法律の条文や厚生労働省のガイドラインなど、客観的な根拠を添えて再申請を行ってみましょう。

一度断られても、取得要件を整理して再申請することで、取得が認められるケースは少なくありません。

なぜなら、会社の担当者が介護休暇の制度について正しく理解していないことがあるためです。「前例がない」「介護認定がないとダメ」といった拒否理由は、担当者の知識不足から出ているだけで、法律上は通用しないケースが多くあります。

「人手不足」「前例がない」「介護認定がないとダメ」といった理由が認められないことが伝われば、会社の判断が変わり、介護休暇の取得が認められる可能性があります。

再申請の前に、以下の3点を整理しておくと効果的です。

  • 自分の雇用形態が対象に含まれるか(日雇い労働でないか)
  • 対象家族の範囲に当てはまるか
  • 要介護状態(2週間以上の常時介護が必要な状態)に該当するか

根拠をもって申し出ることで、会社側も無下にできになくなります。それでも拒否が続く場合は、次のステップを検討しましょう。

介護休暇の取得を断られたときの対処法

会社と敵対せず穏便に解決するには、客観的な事実と資料に基づく冷静な対応が大切です。

感情的になると会社との関係が悪化し、今後の業務やキャリアに影響が出るリスクもあります。

法律と会社のルールを正確に把握した上で、会社に働きかけることが有効です。

具体的には、以下の3ステップで進めるのがおすすめです。

  1. 事実確認:就業規則と法律を照らし合わせ、自分の取得要件を整理する
  2. 書類準備・再申請:診断書などを添えて、再度申し出る
  3. 外部機関への相談:当事者間での解決が困難な場合、労基署や弁護士に相談する

自身の取得条件と会社の就業規則を客観的に確認する

まずおこなうべきは、感情を一度脇に置いて、事実を整理することです。

人事や総務に依頼して、就業規則や育児・介護休業規程の開示を求めてみましょう。介護休暇に関する記載がどうなっているか、確認するだけで状況が変わることがあります。

会社側が法律を誤解しているケースも多いのが実情です。「要介護認定がないと取得できない」と思い込んでいる担当者も少なくありません。厚生労働省のガイドラインを手元に用意しておくと、説明がスムーズになります。

あわせて、自分の労働条件と対象家族の状況が法律上の要件を満たしているか、書面に整理しておくと安心です。

確認項目 チェックポイント
雇用形態 パート・アルバイト・契約社員も対象か
就業規則 介護休暇に関する規定の記載内容
対象家族 介護が必要な家族が対象範囲に含まれるか
要介護状態 2週間以上の常時介護が必要な状態に該当するか

要介護状態の証明書類を準備し相談ベースで再度申し出る

書類を整えた上で、法的に要件を充足していることを前提に、穏当な方法(感情的ではない対応)で再度申し出るのが、関係を壊さない進め方です。

医師の診断書やケアマネジャーの意見書など、要介護状態を客観的に示せる書類を添えることで、会社の理解を得やすくなります。

伝え方も重要です。「法律違反です」と正面から切り込むより、「制度を調べたところ、対象になるようなのですが、再度ご相談させていただけますか」と柔らかく切り出すほうが、相手も受け入れやすくなります。

直属の上司が制度に詳しくない場合は、人事部や総務部へ直接相談するのも有効な手段となり得ます。制度に明るい担当者に話が届くだけで、状況が動くことも多いです。

伝え方 例文
NGな伝え方 「これは法律違反です。取得させてもらう権利があります」
おすすめの伝え方 「制度を確認したところ対象になるようなので、再度協議させてください」

当事者同士での解決が困難な場合は外部機関へ相談する

会社が頑なに拒否姿勢を崩さない場合は、一人で抱え込まず外部機関へ相談することをおすすめします。

正当な権利を主張しても聞き入れられないまま交渉を続けると、関係がさらに悪化したり、不利益な扱いを受けるリスクが高まります。

労働基準監督署や労働局、または労働問題に強い弁護士を介することで、会社側が態度を軟化させることが多くあります。「第三者が関与している」という事実だけで、会社の対応が変わるケースも少なくありません。

会社に知られずにアドバイスをもらうことも可能です。初回無料相談を活用して、早めに状況を専門家に確認してもらいましょう。

相談先 特徴
労働基準監督署 法律違反の疑いがある場合に申告・相談が無料で可能
総合労働相談コーナー
各都道府県労働局
労働問題全般の相談窓口。予約不要で相談可能
労働問題に強い弁護士 法的根拠に基づく具体的な対応策のアドバイスが受けられる
初回無料の事務所も多い

会社が合法的・例外的に介護休暇を断れるケース

会社が介護休暇を合法的に拒否できるのは、労使協定で定められた特定のケースに限られます。

原則として、介護休暇は会社が自由に断ることができる制度ではありません。ただし、会社と労働組合(または労働者代表)の間で労使協定が締結されている場合に限り、一部の労働者を対象外とすることが認められています。

重要なのは、労使協定が存在しない会社では、以下のいずれのケースにも該当していても会社は、介護休暇の取得を拒否できないという点です。

まず自分の会社に労使協定があるかどうかを確認した上で、以下の2つのケースに当てはまるかを判断してみましょう。

ケース1:1週間の所定労働日数が2日以下の労働者

週の勤務日数が少ない労働者は、対象外となる場合があります。

1週間の所定労働日数が2日以下のパートやアルバイトは、除外対象として協定に盛り込むことが認められています。週に1〜2日しか出勤しない場合、取得できない会社もあります。

シフト制などで週ごとに勤務日数が変動する場合は、過去の実績をもとに平均的な日数で判断されます。

週3日以上勤務している場合は、パートやアルバイトであっても、この除外規定には該当しません。「自分はパートだから対象外」と言われた場合でも、週3日以上勤務していれば取得できる可能性があります。

所定労働日数 除外の可否(労使協定がある場合)
週1〜2日 除外対象となる可能性あり
週3日以上 除外不可
パート・アルバイトでも取得可能

ケース2:時間単位での取得が困難な業務に従事する労働者

業務の性質上、途中で抜けることが難しい労働者は、時間単位や半日単位での介護休暇の取得を断られることがあります。

たとえば、長距離フライト中の客室乗務員など、業務を途中で中断することが物理的に困難なケースが該当します。労使協定があれば、時間単位・半日単位での取得を除外対象にできます。

ただし、1日単位での取得まで拒否することはできません。 時間・半日単位が難しいからといって、介護休暇そのものを断ることは認められていません。

事務職や一般的なデスクワークであれば、この除外規定が適用されるケースはほとんどないと考えてよいでしょう。「時間単位で取るのは難しい」と言われた場合は、1日単位での取得に切り替えて再度申請するのがおすすめです。

取得単位 除外の可否(業務上困難な場合・労使協定あり)
時間単位・半日単位 業務の性質により除外可能
1日単位 除外不可
必ず取得できる

介護休暇の不当な拒否や不利益な扱いが違法になるケース

介護休暇の申し出や取得を理由に、不利益な扱いを受けることは法律で禁止されています。

「断られた」だけでなく、「取得したら評価が下がった」「異動を示唆された」という場合にも、違法となる可能性があります。

どのようなケースが違法と評価されるのか、以下で具体的に整理します。

「要介護状態ではない」などを理由とした不当な拒否

まず、「前例がない」「人手が足りない」といった会社都合の拒否は、法律上認められていません。

次に、よくあるのが、「要介護認定を受けていないから対象外」という説明です。しかし、介護保険の認定は介護休暇取得要件とは無関係で、「2週間以上の常時介護が必要な状態」という実態で判断されます。このため、要介護認定がなくても、実態として基準を満たしていれば取得できます。

また、「繁忙期だから」「代わりがいないから」という理由も、法的な拒否理由にはなりません。有給休暇と異なり、介護休暇には会社側の「時季変更権」が認められていないためです。業務上の都合を理由にした拒否は、違法となる可能性が高いです。

断られた場合は、感情的に反論するより、制度の根拠を整理して冷静に伝えるほうが状況を動かしやすくなります。

違法となる拒否理由(例) なぜ違法か
「要介護認定がないからダメ」 認定の有無は取得要件ではなく、実態で判断される
「前例がないから」 社内の慣行は法的根拠にならない
「繁忙期だから」 介護休暇に時季変更権は適用されない
「人手不足だから」 会社の業務事情は拒否の理由として認められない

介護休暇を理由とした解雇・減給・配置転換

介護休暇を申し出た、または取得したことを理由に、不利益な扱いをすることは法律で明確に禁じられています。

育児・介護休業法により、以下のような不利益取り扱いは認められていません。解雇・雇い止め・減給・降格・不当な配置転換など、休暇取得と関連した措置はすべて違法となる可能性があります。

「評価に影響するかもしれない」「このままでは異動せざるを得ない」といった言い方で圧力をかけるケースも見られます。こうした発言も、休暇取得を理由にした不利益示唆として問題になり得ます。

不利益な扱いを示唆された場合は、発言内容や日時を記録しておくことが大切です。証拠を整理した上で、弁護士や各都道府県の労働基準監督署等に相談することで、適切な対応が取れます。

禁止されている不利益取り扱いの例

  • 解雇・雇い止め
  • 減給・賞与の削減
  • 降格・役職剥奪
  • 不当な配置転換・出向
  • 評価への不当な影響
  • 嫌がらせ・孤立させる扱い

介護休暇が取れない場合に検討すべき代替手段4つ

会社との交渉を行っている間にも、親の通院や介護は待ってくれません。

対応が長引くと、仕事も介護も共倒れになるリスクがあります。介護休暇と並行して、使える制度や外部サービスを早めに手配しておくことが大切です。

状況に応じて活用できる4つの代替手段を、以下で順に解説します。

代替手段 期間の目安 費用 手軽さ
年次有給休暇 短期・単発 無料 比較的容易
介護休業 最大93日 給付金あり(賃金の約67%) 申請が必要
外部介護サービス 継続利用可 要介護認定で一部補助 手続きが必要
地域包括支援センター 相談のみ 無料 比較的容易

年次有給休暇や半日休暇の制度を活用する

突発的な休みが必要な場合、まず使いやすいのが年次有給休暇です。

有給休暇は労働者が自由に取得できる権利で、会社は原則として理由を問えません。介護を理由に断られることもなく、職場への波風も最小限に抑えられます。

会社によっては、半日単位や時間単位で有給を取得できる「時間単位年休」制度を導入しているところもあります。通院の付き添いや介護手続きなど、数時間だけ抜けたい場面に活用できます。

ただし、有給日数には上限があります。使い続ければいずれ枯渇するため、あくまで短期的な手段として位置づけ、並行して介護体制の整備を進めることをおすすめします。

項目 有給休暇 介護休暇
取得理由 問われない 介護目的に限定
日数 勤続年数に応じて付与 年5日(対象2人以上は年10日)
給与 通常通り支払われる 会社による(無給が多い)
おすすめ場面 急な通院など単発の対応 繰り返し発生する介護対応

長期的な休みが必要な場合は介護休業を取得する

数日では対応できない状況になった場合、「介護休業」の取得を検討してください。

介護休暇は年5日(対象家族が2人以上の場合は年10日)が上限ですが、介護休業は対象家族1人につき通算93日まで取得できます。入院後の体制づくりや、施設探しなど、まとまった時間が必要な場面に向いています。

「休業中は収入がなくなる」と不安を感じる方も多いですが、雇用保険から「介護休業給付金」として賃金の約67%が支給される制度があります。すべての収入がゼロになるわけではないため、まずは申請条件を確認してみましょう。

介護休業も、原則として会社は拒否できません。中長期的な介護体制を整える期間として、積極的に活用することをおすすめします。

項目 介護休暇 介護休業
取得日数 年5日(2人以上は年10日) 通算93日(3回まで分割可)
給与・給付 会社による(無給が多い) 雇用保険から賃金の約67%支給
主な目的 通院付き添い・短期の介護対応 介護体制の構築・施設探しなど
会社の拒否 原則不可 原則不可

外部の介護サービスや施設の利用を検討する

自分が休みを取ることだけを解決策にするのではなく、プロの手を借りることも大切な選択肢です。

デイサービス、ショートステイ、訪問介護などの居宅サービスを活用すれば、自分が仕事を休まずに親のケアを継続できます。要介護認定を受けていれば、介護保険で費用の一部が補助されます。

特別養護老人ホーム(特養)などの入居施設は、原則として要介護3以上が対象のため、断られるケースもあります。ただし、民間の有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)など、選択肢は複数あります。

外部サービスをうまく組み合わせることが、長く仕事と介護を両立するための現実的な方法です。

サービス種別 主な内容 介護保険の適用
訪問介護 自宅での身体介護・生活援助 あり
デイサービス 日中の預かり・リハビリ あり
ショートステイ 短期間の施設宿泊 あり
有料老人ホーム 中長期的な施設入居 一部あり

ケアマネジャーや地域包括支援センターへ相談する

「何から手をつければいいかわからない」という場合、まずは地域包括支援センターへ相談してみましょう。

地域包括支援センターは、高齢者の生活や介護に関する総合相談窓口です。無料で専門家のアドバイスが受けられるため、知識がなくても安心して相談できます。

要介護認定の申請手続きのサポートや、状況に合ったケアマネジャーの紹介など、具体的な次の一手を一緒に考えてくれます。制度の使い方がわからない方にとって、最初に頼るべき公的機関といえます。

センターは各市区町村に設置されており、電話一本で相談できます。「介護のことを誰かに聞きたいけど、どこに連絡すればいいかわからない」という段階から、気軽に利用してみてください。

項目 詳細
相談料 無料
設置場所 各市区町村(全国に約5,400か所以上)
主なサポート内容 介護相談・要介護認定の申請支援・ケアマネ紹介など
対象 高齢者本人および家族

介護休暇トラブルについて無料相談できる窓口5選

介護休暇のトラブルといっても、「まず状況を整理したい」「会社と交渉したい」「費用を抑えたい」など、状況によって適切な相談先は異なります。

窓口ごとの役割と強みを理解した上で、自分の状況に合った相談先を選ぶことが、解決への近道です。

弁護士|会社と交渉・法的解決をしたい場合

会社との交渉や法的な解決を進めたい場合、弁護士への相談が最も適しています。

不当な拒否や不利益な取り扱いがあった場合、弁護士は労働者の代理人として会社と直接交渉してくれます。自分で対応する必要がなくなるため、精神的な負担を大きく減らせます。

違法性の判断や、不当な扱いに対する慰謝料請求など、専門的な対応が必要な場面でも頼れる存在です。

費用面が不安な方は、初回無料相談を活用してみましょう。まず状況を話すだけでも、対応の方向性が見えてきます。

項目 詳細
相談料 初回無料の事務所も多い
対応内容 会社との交渉代理・違法性の判断・慰謝料請求など
こんな方に向いている 不当拒否・不利益取り扱いへの法的対応を求める方

総合労働相談コーナー|まずは無料で状況整理したい場合

「まず誰かに話を聞いてほしい」という段階であれば、総合労働相談コーナーが活用しやすい窓口です。

各都道府県の労働局や労働基準監督署内に設置されており、労働問題全般について無料で相談できます。予約不要で利用できる窓口も多く、気軽に足を運べるのが特徴です。

相談内容に応じて、客観的なアドバイスや、会社への助言・指導といった対応も可能です。

ただし、労働基準監督署等の行政による指導には限界があります。会社が改善に応じない場合は、弁護士など他の機関と組み合わせて対応を進めるのが現実的です。

項目 詳細
相談料 無料
設置場所 各都道府県労働局・労働基準監督署内
対応内容 労働問題全般の相談・会社への助言・指導
こんな方に向いている まず状況を整理したい・費用をかけずに相談したい方

法テラス|費用を抑えて弁護士に相談したい場合

「弁護士に相談したいが、費用が心配」という方は、法テラスの利用を検討してみましょう。

収入や資産が一定の要件を満たす場合、弁護士費用の立替制度や無料法律相談が利用できます。費用を抑えながら、専門家のアドバイスを受けられるのが強みです。

1つの問題につき複数回相談できる仕組みもあり、状況が変化した際にも継続して対応してもらえます。

経済的な不安から相談をためらっている方も、まず法テラスに問い合わせてみることをおすすめします。

項目 詳細
相談料 収入要件を満たす場合は無料
費用立替 弁護士費用の立替制度あり(要件あり)
対応内容 法的問題全般の相談・弁護士紹介
こんな方に向いている 費用面に不安があり弁護士に相談したい方

社会保険労務士|制度や手続きについて確認したい場合

「介護休暇の制度や手続きをきちんと確認したい」という場合、社会保険労務士(社労士)への相談が向いています。

就業規則や社内規程の適法性についてアドバイスをもらえるほか、介護休業給付金の申請手続きなど、給付・手続き面のサポートに強みがあります。

ただし、会社との交渉や紛争対応は社労士の業務範囲外となるケースが多いです。制度の確認・手続きは社労士、法的な交渉や請求は弁護士、と役割を使い分けるのが効果的です。

項目 詳細
相談料 事務所によって異なる(無料相談あり)
対応内容 就業規則の確認・給付金手続きのサポートなど
苦手な領域 会社との交渉・紛争対応(弁護士に依頼)
こんな方に向いている 制度や手続きを正確に把握したい方

市役所の法律相談|一般的なアドバイスを受けたい場合

「まずは気軽に話を聞いてもらいたい」という場合、市役所が開催する無料法律相談の利用も一つの選択肢です。

地域の弁護士が担当することが多く、法律的な観点から初期のアドバイスをもらえます。費用がかからないため、相談のハードルが低いのが特徴です。

相談時間は30分程度に限られることが多いため、事前に「断られた経緯」「会社の対応」「自分の雇用条件」などを簡潔にまとめておくと、限られた時間を有効に使えます。

初期の状況判断として活用し、具体的な対応が必要と判断されれば、弁護士や労働局など専門機関へ進むのがスムーズです。

項目 詳細
相談料 無料
相談時間 30分程度(要予約が多い)
対応内容 法的観点からの初期アドバイス
こんな方に向いている まず気軽に相談したい・費用をかけたくない方

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介護休暇トラブルに強い弁護士の選び方

弁護士は選び方と事前準備によって、解決のスピードと結果が変わります。

まず確認したいのが、労働問題の解決実績。介護休暇や育児・介護休業法に関わる案件を扱った経験が豊富な弁護士は、会社側の対応パターンを把握しており、的確な交渉が期待できます。事務所のウェブサイトや相談時に、専門分野と解決実績を確認しておきましょう。

初回無料相談を複数の事務所で活用してみるのもおすすめです。説明のわかりやすさ、費用の透明性、交渉スタンスは事務所によって異なります。比較することで、自分の状況に合った弁護士を見極めやすくなります。

「会社との関係を壊したくない」という方は、穏便な交渉を得意とする弁護士を選ぶと安心です。また、相談前に「断られた経緯」「会社の拒否理由」「自分の雇用条件」を整理しておくことで、限られた相談時間を有効に使えます。

確認ポイント 内容
専門分野・実績 労働問題・介護休暇関連の解決実績があるか
交渉スタンス 穏便な解決を重視しているか
費用の透明性 着手金・成功報酬の説明が明確か
相談のしやすさ 説明がわかりやすく、質問しやすい雰囲気か

介護休暇を断られた際によくある質問

「自分のケースは本当に対象になるのか」「時間単位で休めるのか」など、制度の細かな点で疑問を感じている方は少なくありません。

会社側が制度を正確に理解していないケースも多く、誤った説明で断られているケースも見受けられます。ここでは、特に検索ニーズの高い3つの疑問にお答えします。

通院の付き添いや入退院の準備でも介護休暇は取得できるか?

取得できます。介護休暇の対象は、身体介護だけではありません。

厚生労働省の指針では、病院への付き添い、介護サービスの手続き代行、ケアマネジャーとの面談なども、介護休暇の正当な取得理由として明示されています。「直接介護していないからダメ」という会社の判断は、法律上認められていません。

付き添いを理由に断られた場合、厚労省が公開しているパンフレットや指針を人事に見せることで、誤解を解けるケースが多くあります。

介護休暇の対象となる行動の例

  • 病院・クリニックへの通院付き添い
  • 入院・退院の準備や手続き
  • ケアマネジャーとの打ち合わせ
  • 介護サービスの利用手続き・申請代行
  • 買い物や生活必需品の調達

同居していない親の介護でも介護休暇の対象になるか?

同居・別居にかかわらず、対象家族であれば介護休暇を取得できます。

育児・介護休業法では、配偶者、父母、子、配偶者の父母、祖父母、兄弟姉妹、孫の介護であれば、離れて暮らしていても対象になることが明記されています。扶養に入っているかどうかも、要件には含まれません。

「同居していないから」「扶養に入れていないから」という理由で会社が申請を却下することは、法律違反にあたります。

遠距離介護のために実家へ帰省する場合も、必要に応じて柔軟に対応を求めることができます。移動日を含めて介護休暇を申請することも、状況によっては認められます。

条件 対象になるか
別居している親の介護 対象になる
扶養に入っていない家族の介護 対象になる
叔父・叔母の介護 対象外
同居が条件と会社に言われた 法律上、誤った説明

介護休暇は時間単位や半日単位で取得することは可能か?

原則として、時間単位での取得が可能です。

2021年1月の法改正により、介護休暇は「時間単位」で取得できるようになりました。1時間だけ抜けて通院に付き添う、といった柔軟な使い方が認められています。

「中抜け(就業時間の途中で抜けて戻る)」については、法律上の義務ではありませんが、会社の制度として認められている場合があります。就業規則や育児・介護休業規程を確認してみましょう。

「1日単位でしか取得できない」と会社が主張する場合、2021年以降の法改正に反する可能性があります。人事や総務に法改正の事実を伝え、対応を求めることをおすすめします。

取得単位 内容
時間単位 2021年1月より法律上の権利として認められている
半日単位 会社の制度による(法律上の義務ではない)
中抜け 会社の制度による(就業規則を要確認)
1日単位のみと言われた場合 2021年以降は法律違反にあたる可能性あり

まとめ|介護休暇を断られたときは要件を確認し、外部相談も検討しよう

介護休暇は、原則として会社が拒否できない制度です。断られて諦めてしまう前に、まず自分が要件を満たしているかを確認してみましょう。

確認すべきポイントは3つ。「自分の雇用形態が対象となっているか」「介護を必要とする家族が対象範囲に含まれるか」「要介護状態(2週間以上の常時介護が必要な状態)に該当するか」です。

要件を満たしているにもかかわらず断られている場合は、証拠や書類を整えた上で、会社と対立するのではなく法的根拠を示した上で、穏当な方法で再申請するのが円満解決への近道です。会社側の制度理解が不足しているだけで、話が通るケースも少なくありません。

それでも状況が変わらない場合は、有給休暇や介護休業など代替手段を並行して活用しながら、労働局や弁護士などの外部機関への相談も検討してみてください。一人で抱え込まず、使える制度と窓口を上手に組み合わせることが、仕事と介護を両立させる現実的な方法です。

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