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高度プロフェッショナル制度とは?仕組みをわかりやすく解説

更新日
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
このコラムを監修
高度プロフェッショナル制度とは?仕組みをわかりやすく解説

高度プロフェッショナル制度(こうどぷろふぇっしょなるせいど)とは、『特定高度専門業務・成果型労働』のことで、働き方改革関連法案として国会で議論になっています。

 

この制度は、収入が一定額(現時点では年収1,075万円を想定)以上の専門職について、労働賃金を働いた時間ではなく成果で評価する制度です。そのため、『残業代ゼロ法案』と呼ばれることも。ただ、同時に進められていた『裁量労働制の拡大』を検討した法案が労働時間データの不備によって見送りになったことから、疑問の声が高まっています。

 

高度プロフェッショナル制度を含む、働き方改革は2019年5月25日の厚生労働委員会で可決されました。

 

衆院委可決 高プロ巡り怒号、採決強行

 安倍政権が今国会の最重要法案と位置づける働き方改革関連法案は25日、衆院厚生労働委員会で自民、公明両党と日本維新の会の賛成多数で可決された。法案に盛り込まれた「高度プロフェッショナル制度」(高プロ)の削除を求める立憲民主党などの野党議員が、高鳥修一委員長(自民)を取り囲み怒号が飛び交う中、採決が行われた。与党は29日に衆院を通過させ、参院に送付、会期末の6月20日までの成立を目指す。

引用元: 毎日新聞|衆院委可決 高プロ巡り怒号、採決強行

 

この記事では、働き方改革の関連法案でもある高度プロフェッショナル制度について徹底解説します。

 

本記事は現時点での情報に基づくものであり、確定した内容をお伝えするものではありませんので、注意してください。

 

 

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高プロ制度で働きたいのに会社が理解していないとお悩みの方へ

高度プロフェッショナル制度は、正しく利用されればエンジニアなどの専門職の方にとってはありがたいものです。しかし、高プロ制度を会社が正しく理解していないために、働きにくさを感じている方もいらっしゃるでしょう。

 

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この記事に記載の情報は2023年09月11日時点のものです

高度プロフェッショナル制度の基本概要

この項目では、高度プロフェッショナル制度についてご紹介します。

 

労働賃金を時間ではなく成果で評価する制度

高度プロフェッショナル制度では、対象の労働者を労働時間の規定から除外します。

 

今までの労働制度では働いた時間の分だけ賃金が支払われていましたが、高度プロフェッショナル制度では働いた時間は賃金に反映されません。労働時間に関係なく成果をあげた人が高い労働賃金を得ることができます

 

年収1075万円以上の一部の業種が対象

高度プロフェッショナル制度は『特定高度専門業務・成果型労働』ですので、対象となるのは特定の業種や年収の労働者に限定されます。

 

対象となる業種は以下の通りです。

 

  • 研究開発
  • アナリスト
  • コンサルタント
  • 金融商品のディーラー
  • 金融業品の開発

 

また、現段階ではこれらの業種につく労働者のなかでも、年収1,075万円以上の方が対象とされています

 

 

高度プロフェッショナル制度のメリット

高度プロフェッショナル制度は、多様な働き方や長時間労働の改善を目的につくられた法案です。

 

この法案は『ホワイトカラーエグゼンプション』とも呼ばれ、アメリカやイギリスなどの諸外国では先行して導入されています。

 

労働時間に関係なく仕事ができる

高度プロフェッショナル制度では、労働時間は賃金に反映されないため、成果さえ出せば好きな時間に働くことができます。

 

つまり、子育てなどで朝や夕方は家族の用事をしなければならない場合に、昼間や子供が寝た後の時間を利用して集中的に働くことができるということです。

 

働いた人より結果に答えた人に多く支払われる間

今までの労働制度では、残業代などの時間外労働手当に収入の重きが置かれていることから、収入確保のために必要以上の残業を行うこともありました。

 

高度プロフェッショナル制度では、時間よりも成果が重要視され、時間外手当の概念もなくなるため、短時間で成果を出すことが求められます。

 

このことから、労働効率の向上が期待されています。

 

 

高度プロフェッショナル制度のデメリット

高度プロフェッショナル制度は、残業などの時間外労働の概念がなくなることから『残業代ゼロ法案』とも呼ばれています。

 

この項目では、残業代ゼロ法案と批判される要因となった制度のデメリットについてご紹介します。

 

残業代の概念が無くなる

高度プロフェッショナル制度では、労働時間の規定がなくなるため、残業や時間外労働という概念自体がなくなります。

 

裏を返すと、どんなに時間をかけて取り組んでも成果がでなければ賃金が上がらないので、事実上『残業代ゼロ法案』になるのです。

 

評価基準が難しくなる

高度プロフェッショナル制度で対象となるアナリストや研究職などの業種は、成果を出すのに時間がかかることもあります。

 

また、成果の評価は業種や企業ことに異なるため、賃金格差が生まれる可能性があります。

 

 

あわせて確認しておきたい労働問題

この項目では、高度プロフェッショナル制度と合わせて確認しておきたい労働問題についてご紹介します。

 

労働制度の悪用

管理職(管理監督者)や、みなし労働制などは会社側も誤った認識をして制度を悪用している場合もあります。

 

労働制度の悪用による賃金不払いは違法になる可能性が高く、会社に賃金の支払い請求をするとも可能です。

 

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サービス残業

労働時間よりも効率を重視するあまり、サービス残業となってしまうこともあるでしょう。賃金を支払わないサービス残業は場合によっては拒否することもできます。

おすすめ記事:サービス残業は拒否できる|断るための知識武装と賃金を請求する方法

 

ハラスメント

職場の同僚や上司、部下などに嫌がらせを行ったり休業制度などの利用を妨害したりするハラスメントは違法と判断される恐れがあります。

 

ハラスメントにあった場合は、会社のコンプライアンス窓口などを通して解決を図りましょう。

 

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高度プロフェッショナル制度の展望

残業代ゼロ法案とも呼ばれる高度プロフェッショナル制度は、現状として2019年4月からの導入を目指しています

 

一方、裁量労働制などの、働き方改革の関連法案は一部が本国会での決議が見送りになったものもあり、高度プロフェッショナル制度も再検討すべきという意見もあります。

 

今後も動向に注目する必要がありそうですね。この記事で、高度プロフェッショナル制度に関する疑問が解消されれば幸いです。

 

 

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この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。
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本記事はベンナビ労働問題(旧:労働問題弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ労働問題(旧:労働問題弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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