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働き方改革の事例3つと労働者が気をつける2つのこと
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2018.5.16

働き方改革の事例3つと労働者が気をつける2つのこと

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
監修記事
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働き方改革(働き方改革関連法案)にはたくさんの種類(時間外労働割増賃金見直し・年次有給休暇・フレックスタイム制見直し・裁量労働制見直し・高度プロフェッショナル制度など)があるため、会社で取り入れようとしても「結局何をすればいいのだろう…。」と悩んでしまうのではないでしょうか。

 

この記事では、働き方改革の取り組み事例を以下のポイントに分けてご紹介します。

  • 長時間労働を改善する取り組み
  • 正社員・非正規社員の格差を減らす取り組み
  • 多様な働き方を認める取り組み

 

 

 

『働き方改革』で知っておくべき3つのポイント

働き方改革には大きく分けて以下の3つのポイントがあります。

 

  • 長時間労働を改善する
  • 正社員・非正規社員の格差を減らす
  • 多様な働き方を認める

 

働き方改革は本来、長時間労働を改善して多様な働き方を認め、雇用の安定化や賃金のベースアップを目的とした制度改革です。この項目では働き方改革のポイントについて分かりやすく解説します。

 

長時間労働を改善する

労働問題で最も深刻なのは労働者の過労死です。過労死や労災(労働災害)の要因となる長時間労働を改善するための法案も提出されています。

 

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高度プロフェッショナル制度

高度プロフェッショナル制度とは、ホワイトカラー・エグゼプションともいわれ、一部の職種や収入の方に対して時間外労働手当などを廃止して成果で報酬を決める案です。

 

これにより、単に長時間働いた人よりも成果を出した人の方が給料が高くなるため、労働時間の短縮が期待されています。

おすすめ記事:残業代ゼロ法案の仕組みと今もある残業代ゼロになる問題

 

裁量労働制の拡大

労働者に業務の裁量を任せて労働時間の管理を行わせる裁量労働制は、研究職やクリエイティブ職などの限られた業種でしか導入ができませんでした。働き方改革では、裁量労働制の適用を拡大し、労働時間を労働者の裁量に任せることで長時間労働を改善しようとしています。

おすすめ記事:裁量労働制とは|今話題の自由な働き方に隠れた5つの問題点と対処法

 

フレックス制度の清算期間見直し

一定期間内であれば労働時間を日毎に調整することができるフレックス制度は、現在1ヶ月単位で労働時間を清算できます。法案では清算期間を3ヶ月に延長することによって、より柔軟に働く時間を選べるようになります。

おすすめ記事:フレックスタイム制の仕組みと実態から見る残業代が発生した場合の対策

 

正社員・非正規社員の格差を減らす

働き方改革では、雇用の安定化を測るために、正社員・非正規社員の格差を減らそうとする働きがあります。

 

有期雇用労働者の無期転換

契約社員や派遣社員などの有期雇用契約を交わしている労働者は、5年以上同じ会社で働いている場合は2018年4月1日以降から無期雇用に転換することができるようになります。

 

これによって、契約期間の心配をしないで働き続けることができると期待されています。

 

同一労働同一賃金

同一労働同一賃金では、正規雇用、非正規雇用といった雇用形態ではなく、仕事ぶりを評価して労働賃金を決める案です。

 

これにより、雇用形態による格差を減らし、意欲を持って働けるようになると期待されています。

 

多様な働き方を認める

さまざまな事情を抱えた方が働き続けるためには、多様な働き方を認め、自分のライフスタイルに合わせて選べることが重要です。

 

テレワーク普及促進関連事業

テレワークとはインターネットなど通信技術を使って、事業所に限らず仕事ができる、いわゆる『リモートワーク』のことです。国会では、テレワークなどの事業所に限らない働き方を認めることによって子育てや介護をしながら働き続けることができる社会を目指しています。

 

働き方改革の事例1:長時間労働を改善する取り組み

この項目では、長時間労働を改善するために会社が行っているユニークな取り組み事例をご紹介します。

 

働き方変えてみました 全員参加で「残業ゼロ

 全社員が毎朝まずやるのは、その日の予定を15分刻みで書き出し、同じ部署のメンバーに送る「朝メール」だ。退社時には一日の成果と計画通りできなかった原因などを書いた「夜メール」を送る。その上で、残業する社員には紫色に黄色い星の柄の「残業マント」を羽織って仕事をするお仕置きも用意している。

引用元:NIKKEI STYLE|働き方変えてみました 全員参加で「残業ゼロ」

 

この会社では、残業を減らすための取り組みによって月45時間残業をする社員を全体の10%にまで減らすことができました。

 

 

働き方改革の事例2:正社員・非正規社員の格差を減らす取り組み

この項目では、正社員・非正規社員の格差を減らすための取り組み事例を法改正に先駆けて行った会社をご紹介します。

 

同一賃金を実現した事例

 

同一の基準で賃金を決定

同じ職務であれば全てのコワーカーが同じ賃金を支給されるべきと考え、同一労働同一賃金を実現した。それに伴い、最低賃金を900円から1,300円に大幅に上げ、地域ごとに異なっていた時給も全国一律とした。賃金は職務給を適用し、同じ職務であれば同じ賃金表が適用される。

また、「ワン・イケア・ボーナスプログラム」というボーナスが、フルタイムのコワーカーと同様の仕組みで支給される。

引用元:厚生労働省|多様な人材活用で輝く企業応援サイト|事例紹介

 

イケアでは、働くすべての人を雇用形態に関わらず『コワーカー』として、平等に扱う社風があるため、同一賃金を実現することができました。

 

地域限定社員を設定し無期転換に対応した事例

 

ファンケル、直営店の契約社員全員を地域限定の正社員に

ファンケルは10日、化粧品や健康食品を販売する直営店で働く契約社員全員を、原則として転勤がない「地域限定正社員」にすると発表した。対象は全国204店舗の971人で、店舗で働く従業員の65%を占める。契約社員は1年ごとの契約更新だが、4月に雇用区分を切り替えて廃止し、無期雇用の正社員となる。人材確保や従業員の意欲向上が狙いだ。

引用元:朝日新聞|ファンケル、直営店の契約社員全員を地域限定の正社員に

 

ファンケルでは、2018年4月1日以降に実施される労働法の改正に伴い、有期雇用契約労働者の無期転換を社内にいち早く導入しました。

 

働き方改革の事例3:多様な働き方を認める取り組み

この項目では、多様な働き方を認める取り組みを行う会社の事例をご紹介します。

 

男性社員の育休取得の推進が評価された事例

引用元:花王|花王グループにおける育児支援

 

花王では男性社員があたりまえに育児休暇を取得できるように、子供が生まれた社員に対して上司や周囲の人から育児休暇取得を促す声かけを行う取り組みが行われています。

花王の取り組みは、コーポレートガバナンス・オブ・ザ・イヤーなどで評価され、大賞に選ばれました。

おすすめ記事:働く女性が直面するマタハラ問題|相談先と解決方法

 

子連れ出勤を導入した事例

 

託児しない 子連れ出勤 愛知の中小企業

出産後も女性が働き続けられるようにと、自動車部品の金型メーカー・エムエス製作所(愛知県清須市)は社内に「子ども部屋」を設けている。一般的な託児所とは違って保育士はおらず、子連れで出勤した社員が同じ室内で働きながら子どもを見守る。社員たちからは「子どもの成長を見ながら仕事もできる」と好評だ。(花井康子)

引用元:東京新聞|託児しない 子連れ出勤 愛知の中小企業

 

子連れ出勤はさまざまな場面で話題に上がりますが、一部の企業では少しずつ導入がはじまっています。

 

 

働き方改革で労働者が気をつけるのはサービス残業と不当労働

働き方改革では長時間労働の是正や多様な働き方に対応するために、企業でもさまざまな取り組みが行われています。

その一方で、働く現場では制度改革によるトラブルも発生しています。この項目では、労働者が気をつけるべき労働問題をご紹介します。

 

サービス残業・残業代未払い

長時間労働の改善があったと見せかけるため、記録上は事業所での残業を削減する一方、仕事の持ち帰りやサービス残業を増加させる事例があるかもしれません。

 

持ち帰り残業やサービス残業は、会社からの業務命令があったと認められた場合、残業代請求の対象となります。もしも未払いがある場合は、残業時間の記録や業務命令があったことを証明する証拠を揃えて、会社と交渉することも考えましょう。

おすすめ記事:残業代請求の時効は2年間|時効の例外と中断させる方法

 

不当な労働条件の変更

働き方改革に取り組む一方で、就業規則の変更によって労働者の労働条件や待遇を不利に変更するというケースもあるようです。

 

このような措置がただちに違法であるとはいえませんが、場合によっては変更が無効である可能性もあります。気になる場合は弁護士などの専門家に相談しましょう。

おすすめ記事:雇い止めとは|解雇の主な理由と撤回させる方法

 

 

 

まとめ

『働き方改革』自体は賛否両論ありますが、会社全体として労働者が働きやすい環境にするために取り組むことはいいことですよね。

 

取り組み事例のなかには、制度改革とまではいかなくとも職場内のルールとして取り入れられるものもあります。

この記事で、働き方改革に取り組む方の疑問が解消されれば幸いです。

 

 

出典元一覧

 

この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。

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