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深夜労働の制限がある労働者とは?拒否方法やポイントなどをわかりやすく解説

更新日
このコラムを監修
弁護士法人若井綜合法律事務所
澤田剛司 弁護士
弁護士
深夜労働の制限がある労働者とは?拒否方法やポイントなどをわかりやすく解説

法律上、原則として22時~翌朝5時は深夜労働の時間帯と規定されています。

この時間帯は健康面や安全面などの理由から、一部の労働者の労働が制限されています。

ただし、例外もあるため深夜労働ができるかどうかを十分把握しておくことが重要です。

本記事では、深夜労働の制限について知りたい方に向けて、以下の内容を詳しく説明します。

  • 深夜労働(22時~翌朝5時の労働)が制限される人
  • 会社に対して深夜労働の拒否・免除を求める際の流れ
  • 深夜労働を拒否しているのに無理やり働かされた場合の対処法
  • 深夜労働をした労働者が知っておくべき2つのポイント

本記事を読んで「どのような労働者が深夜労働を制限されるのか」などについてしっかりと理解しましょう。

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深夜労働(22時~翌朝5時の労働)が制限される人とは?

深夜労働が制限される主な労働者は、以下のとおりです。

  • 交代制の16歳以上男子などを除く年少者
  • 妊産婦であり深夜労働の拒否を求めた労働者
  • 家族的責任があって深夜労働の免除を求めた労働者

ここでは、深夜労働が制限される労働者について説明します。

1.年少者(交代制の16歳以上男子などを除く)

年少者(18歳未満の人)は、深夜労働の制限の対象になっています(労働基準法第61条)。

(深夜業)
第六十一条 使用者は、満十八才に満たない者を午後十時から午前五時までの間において使用してはならない。ただし、交替制によつて使用する満十六才以上の男性については、この限りでない。
② 厚生労働大臣は、必要であると認める場合においては、前項の時刻を、地域又は期間を限つて、午後十一時及び午前六時とすることができる。
③ 交替制によつて労働させる事業については、行政官庁の許可を受けて、第一項の規定にかかわらず午後十時三十分まで労働させ、又は前項の規定にかかわらず午前五時三十分から労働させることができる。
④ 前三項の規定は、第三十三条第一項の規定によつて労働時間を延長し、若しくは休日に労働させる場合又は別表第一第六号、第七号若しくは第十三号に掲げる事業若しくは電話交換の業務については、適用しない。
⑤ 第一項及び第二項の時刻は、第五十六条第二項の規定によつて使用する児童については、第一項の時刻は、午後八時及び午前五時とし、第二項の時刻は、午後九時及び午前六時とする。
引用元:労働基準法 | e-Gov 法令検索

年少者が制限されている理由は、深夜労働には健康面や安全面のリスクがあるからです。

ただし例外もあり、16歳以上の男子に限って、昼夜の交代制の仕事に就くことは認められています

また、災害時などで行政官庁の許可を得て労働時間を延長している場合も、深夜労働は認められるでしょう。

2.妊産婦であり深夜労働の拒否を求めた労働者

深夜労働を拒否した妊産婦についても、深夜労働の制限の対象となります(労働基準法第66条3項)。

第六十六条 (中略)
③ 使用者は、妊産婦が請求した場合においては、深夜業をさせてはならない。
引用元:労働基準法 | e-Gov 法令検索

ここでいう妊産婦とは、現在妊娠している女性または産後1年を経過していない女性のことを指します。

こうした妊産婦は深夜労働について拒否する権利があり、請求すれば深夜労働を回避できると決まっています。

なお、深夜労働を拒否できる権利であるため、拒否しなければ深夜労働に従事することも可能となっています。

3.家族的責任があって深夜労働の免除を求めた労働者

家族的責任があり、深夜労働の免除を求めた労働者も制限の対象です(育児・介護休業法第19条、第20条)。

第十九条 事業主は、小学校就学の始期に達するまでの子を養育する労働者であって次の各号のいずれにも該当しないものが当該子を養育するために請求した場合においては、午後十時から午前五時までの間(以下この条及び第二十条の二において「深夜」という。)において労働させてはならない。ただし、事業の正常な運営を妨げる場合は、この限りでない。
一 当該事業主に引き続き雇用された期間が一年に満たない労働者
二 当該請求に係る深夜において、常態として当該子を保育することができる当該子の同居の家族その他の厚生労働省令で定める者がいる場合における当該労働者
三 前二号に掲げるもののほか、当該請求をできないこととすることについて合理的な理由があると認められる労働者として厚生労働省令で定めるもの
第二十条 前条第一項から第三項まで及び第四項(第二号を除く。)の規定は、要介護状態にある対象家族を介護する労働者について準用する。この場合において、同条第一項中「当該子を養育する」とあるのは「当該対象家族を介護する」と、同項第二号中「子」とあるのは「対象家族」と、「保育」とあるのは「介護」と、同条第三項及び第四項第一号中「子」とあるのは「対象家族」と、「養育」とあるのは「介護」と読み替えるものとする。
引用元:育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律 | e-Gov 法令検索

家族的責任とは、「小学校入学前の子どもの養育」や「要介護状態の家族のための介護」が当てはまります。

こうした家族的責任があり、「就労期間が1年以上ある」などの条件を満たしている場合は免除を求められます。

ただし、年少者や妊産婦の場合と異なり、事業の正常な運営を妨げる場合は会社に拒否される可能性があります。

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会社に対して深夜労働の拒否・免除を求める際の大まかな流れ

会社に対して深夜労働の拒否・免除を求める際の流れは以下のとおりです。

  1. 就業規則を確認し、社長や上司に相談する
  2. 「深夜業制限請求書」などの必要書類を準備する
  3. 会社に対して深夜労働の拒否・免除の申請をおこなう

年少者はそもそも深夜労働ができないため、このような申請手続きが必要になるのは妊産婦などです。

また、家族的責任で深夜労働の免除を求める場合、開始日の1ヵ月前に申請しておく必要があります。

なお、家族的責任で免除してもらう場合、その期間は1回の請求につき1ヵ月以上6ヵ月以内となっています。

「深夜業制限請求書」については会社に確認したり、厚生労働省のWebサイトで入手したりするとよいでしょう。

深夜労働を拒否しているのに無理やり働かされた場合の対処法

深夜労働を強要された場合の対処法は、以下のとおりです。

  • 労働基準監督署などに相談する
  • 労働問題が得意な弁護士に相談する

ここでは、無理やり深夜労働をさせられた場合の対処法について説明します。

1.労働基準監督署などに相談する

労働トラブルが発生した際は、以下のような公的機関に相談しましょう。

  • 労働基準監督署
  • 総合労働相談コーナー など

年少者や妊産婦に関する深夜労働の強要は、罰則付きの法律違反です(労働基準法第119条)。

そのため、深夜労働を強要された証拠などを持参して相談に行けば解決に向けて動いてくれる可能性があります。

また、育児・介護休業法違反については、都道府県労働局や総合労働相談コーナーなどに相談するのがよいでしょう。

2.労働問題が得意な弁護士に相談する

深夜労働を強要された場合は、労働問題が得意な弁護士に相談することもおすすめです。

弁護士に相談すれば違法性の有無を判断してくれたり、解決に向けたアドバイスをしてくれたりします。

また「深夜労働の拒否を理由とする解雇」といった不利益処分を受けた場合の対応なども任せられます。

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深夜労働をした場合に知っておくべき2つのポイント

深夜労働をする方は、以下のポイントも理解しておきましょう。

  • 2割5分以上の割増賃金を受け取ることができる
  • 深夜労働が多い場合は年に2回健康診断を受けられる

ここでは、深夜労働をした場合に知っておくべき2つのポイントについて説明します。

1.2割5分以上の割増賃金を受け取ることができる

深夜労働をした場合は、割増賃金を受け取ることができます。

深夜労働の割増賃金は「2割5分以上」と法律で決まっています(労働基準法第37条)。

万が一、深夜手当を受け取っていない場合は、会社に対して深夜手当を請求するほうがよいでしょう。

2.深夜労働が多い場合は年に2回健康診断を受けられる

深夜労働が多い場合は、年に2回健康診断を受けることができます(労働安全衛生規則第45条)。

対象者は「過去6ヵ月の平均で月4回以上の深夜業に従事している人」です(労働安全衛生規則第50条の2)。

会社が健康診断を受けさせてくれない場合は、労働安全衛生法違反になるため労基署や弁護士に相談しましょう。

さいごに|一部の労働者については深夜労働が制限されている!

深夜労働が制限される代表的な労働者は、年少者(交代制の16歳以上男子などを除く)です。

また、深夜労働を拒否した妊産婦や、深夜労働の免除を申し入れた家族的責任がある人も対象になります。

このような制限があるにもかかわらず深夜労働を強要された場合は、法律違反として通報できる可能性が高いです。

深夜労働を強要された証拠などを確保し、そのうえで労働基準監督署や弁護士に早めに相談するほうがよいでしょう。

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澤田剛司 弁護士
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(東京弁護士会所属)
セクハラ、パワハラなど人によって判断が難しい問題を法的観点からアドバイス。打ち合わせ通じた丁寧な聞き取及び説明と、早期解決に向けた取り組みがモットー。
編集部

本記事はベンナビ労働問題(旧:労働問題弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ労働問題(旧:労働問題弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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