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パワーハラスメント(パワハラ)とは
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2018.5.16

パワーハラスメント(パワハラ)とは

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
監修記事
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パワーハラスメント(パワハラ)とは「同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて精神的・身体的苦痛を与える、職場環境を悪化させる行為」と厚生労働省が定義しています。

 

しかし、法律上の定義がないため叱咤激励との相違も明確な基準がないのが実情です。

 

 

パワーハラスメント行為の概要

 厚生労働省ではパワハラにあたる行為を明確にするため、

 

  1. 暴行、傷害(身体的な攻撃)
  2. 脅迫、暴言(精神的な攻撃)
  3. 隔離、無視(人間関係からの切り離し)
  4. 過大な要求
  5. 過小な要求
  6. 私的なことに過度に立ち入る個の侵害

 

上記の六つに類型しました。(4)、(5)、(6)については、業界や企業の文化で業務上の適正な指導との線引きが必ずしも容易でないとして、各職場で認識をそろえる取り組みを行うよう促しています。

 

暴行など身体的な攻撃や脅迫などの精神的な攻撃だけでなく、無視したり、業務上必要のない過大な要求をしたり、本人のスキルを無視した程度の低い仕事をさせたり、仕事を与えない事もパワハラと言えます。

 

最近よく耳にする「ブラック企業」ではあからさまに暴力で支配することも珍しくないのが実情です。

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パワハラの刑事責任

殴る、蹴るなどの暴行の被害については、すぐに医療機関を受診し診断書を取りましょう。警察に被害届を出したり、刑事告訴することも一つの対抗手段です。

 

暴行、脅迫、強要、名誉棄損、侮辱などは、人格権侵害(本人と切り離すことが出来ない利益のうち法的に保護されるもの)であり、違法です。また、会社には労働者が生命や身体の安全を確保して労働できるよう必要な配慮をする義務があります。

 

表:パワハラで受ける可能性のある主な罰則

 名誉毀損罪(刑法第230条)

 3年以下の懲役もしくは禁固、または50万円以下の罰金。

 侮辱罪(刑法第231条)

 拘留または科料

 脅迫罪(刑法第222条)

 2年以下の懲役または30万円以下の罰金。

 暴行罪(刑法第208条)

 2年以下の懲役もしくは30万円以下の罰金

 傷害罪(刑法第204条)

 15年以下の懲役、または50万円以下の罰金

 

だからこそ、パワハラが起きた場合は、加害者に対してだけでなく会社に対しても安全配慮義務違反、職場環境配慮義務違反として責任をとるように求めることが出来ます。

 

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パワハラに遭ってしまった場合の対処

もしもパワハラに遭ってしまった場合には、落ち着いて下記の手順にて行動されることが一般的に良いとされています。

 

1. 証拠を集める

被害を受けた日付・場所・加害者の行動や言動・周囲にいた人(証人)など、細かくメモを残すようにしましょう。可能であれば、犯行現場の会話をボイスレコーダーで録音したものや、録画映像があれば、裁判での重要な証拠資料となります。また第三者に説明するときに有効です。

 

2. 相談する

周りに相談し社内で同じ悩みを持つ人を探してみましょう。上司や高い役職の人間に、勇気を出して相談してみるのも手です。

 

ただ、相談したことが加害者の耳に入り、さらに事態が悪化するというような、二次被害を避ける為に、その人が信頼できる人間かどうかの見極めが重要です。

 

3. 第3者機関に相談する

社内に相談窓口がある場合は相談してみましょう。また、労働基準監督署に対して告発を行うこともできます。労働基準監督署には相談窓口があり、メールなどで相談を行えます。他にも、パワハラの相談を行っている機関がたくさんあるので探してみましょう。

 

4. 内容証明を相手・会社に送る

不快を感じている旨を記述した内容証明郵便を相手に送るのも一つの方法です。相手が企業に属する人間であるなら、その企業にも同じ内容の内容証明郵便を発送しましょう。

 

ハラスメントの実態を知りながら対処をしなかった場合は、企業も処罰の対象となる為、なんらかの対応をしてくれる可能性があります。また内容証明は弁護士に依頼しても作ってもらえます。

 

5. 裁判外紛争解決手続(ADR)

あっせん、調停といわれる訴訟によらない手続きにより、紛争を解決することです。

 

6. 弁護士に相談する

上記のステップを踏んでもどうしても事態が改善されない場合、最終的には慰謝料の請求や、刑事処罰を与える為に訴訟を起こし裁判で戦っていくことになります。

 

個人で訴訟を起こすことも可能ですが、この場合は法律に詳しい弁護士に相談するのが得策です。近年パワハラの訴訟件数は右肩上がりに増えており、それに伴いパワハラに精通した弁護士も増えています。

 

 

 

パワーハラスメントを事前に防ぐには

パワハラを防ぐにはまず、パワハラとは何かを知ることと知らせることが重要です。

 

加害者はいつでも自分の考えが正しいと考えている節があるので、その考えのさらに上を行く加害者が納得できる考えを発言できれば非常に有利な立場に立てるようになるのです。

 

他には、加害者は自分の意見に同調されることにも弱いので、もし自分が納得出来るような意見を言って来た場合には、素直に同調しましょう。この2つを行うだけでもパワハラを受ける確立が減ります。

 

 

上司の意見のさらに上を行くためには、自分自身の知識を深めるなどの努力も欠かせません。面倒に感じる方もいそうですが、パワハラに合い精神的に追い詰められ、最悪の場合には自主退職を迫られる状況を考えれば、一つの手法かもしれません。

 

参照元

あかるい職場応援団 -職場のパワーハラスメント(パワハラ)の予防・解決に向けたポータルサイト

東京都労働相談情報センター

職場のいじめ・嫌がらせ問題に関する円卓会議ワーキング・グループ報告

裁判外紛争解決手続(ADR)機関の紹介|法務省

 

この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。

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編集部

本記事は労働問題弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※労働問題弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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