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残業の基礎知識とは|労働者の為の時間外労働や未払い残業代の解決策

更新日:2020年04月05日
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
このコラムを監修
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残業(時間外労働、休日労働など)は、予め決められている労働時間を超えて働くことです。

 

残業があると、残業した時間に対して残業代が追加で支払われるのが原則です。

 

『残業』に関して検索をしている方には、

 

  • 残業が多くて減らしたい方
  • 残業しているけど残業代がもらえない方

 

なども多いと思いますが、そもそも残業について全く分かっていないと、どこから残業になって、いくらくらいの残業代が発生するのかも判断できませんよね。

 

 

 

そこで今回は、残業に関して

 

  1. 労働時間と残業時間について
  2. 残業代について
  3. 残業に関わる労働時間の制度
  4. 残業代が払われていない場合の対処法

 

などについてお伝えしていきたいと思います。

 

なお、全てをこちらのページに書ききろうとするととても長くなって読むのも大変になりますので、関連性が高い記事を各項目ごとに貼り付けております。

 

気になる内容があれば、ぜひリンク先の記事もご覧いただき、あなた自身も残業に関する基礎知識を身に付けてみてください。

 

残業に関する知識が少しずつ付いてくれば、「先月の残業代○○円が正しく払われていないかも!」などと判断ができるようになるかと思います。

 

 

 

残業の基礎知識|法定労働時間と長時間労働の弊害

冒頭でもお伝えしたように、残業は決められた労働時間を超えて働くことを言います。まずは残業に関する基本的な事から知っておきましょう。

 

そもそもどこから残業?法定労働時間と所定労働時間

決められた労働時間を超えて働くことが残業だとは何度もお伝えしていますが、そもそも決められた労働時間とは何を指すのでしょうか?

 

ここで覚えておいて欲しいことが『法定労働時間』『所定労働時間』です。

 

【関連記事】

労働基準法での労働時間と長時間労働の対処法

時間外労働(残業時間)の明確な定義と割増賃金

労働時間の根本的な考え方|定義や労働時間の平均まで

 

法定労働時間とは?|法律で定めた労働時間

法定労働時間とは、労働基準法によって定められた労働時間のことで『1日8時間、週40時間』と決められています。

 

第三十二条 使用者は、労働者に、休憩時間を除き一週間について四十時間を超えて、労働させてはならない。

引用元: 労働基準法

 

法定労働時間を超えて働いた場合には、通常賃金に一定の料率以上の割増率を乗じた賃金(割増賃金)を支払わなければならないことが法律で定められています。

 

一般的に「残業代」というのは、この割増賃金のことを意味します。

 

弁護士


ただ、上記原則には例外があります。

後から詳しくお伝えしますが、日ごとの労働時間が変わる『変形労働時間制』。
労働者が出退勤時間を決めることができる『裁量労働制』『フレックスタイム制』などの制度があります。

この制度下では、必ずしも法定労働時間を超えて勤務したことに対して割増賃金が支払われないことがあります

これは法律で認められる例外的制度です。

裁量労働制と通常の労働時間

 

所定労働時間とは?|会社ごとに設定している労働時間

所定労働時間は、労使間の雇用契約によって定められた労働時間のことを言います。

 

契約で定まるものであり、通常は所定労働時間も『1日8時間、週40時間』となっている会社が多いです。

 

残業させるには36協定が必要

上記で法定労働時間という概念を記載しましたが、法律的には法定労働時間を超えて労働をさせることは原則として違法とされています。

 

第三十二条 使用者は、労働者に、休憩時間を除き一週間について四十時間を超えて、労働させてはならない。

引用元: 労働基準法

 

上記の通り、労働基準法第32条には、「法定労働時間を超えて労働させてはならない」と書かれています。

 

法律は1日8時間、1週40時間を超える労働を原則として禁止しているのです。

 

しかし、実際には残業させている会社などいくらでもありますね。むしろ無い方が珍しいくらいです。

 

これは、上記原則にも例外があるからです。

 

具体的には、労使間で36協定という労使協定を締結することで、会社は労働者に対して法定労働時間を超えた勤務を命じることができるようになるのです。

 

したがって、この労使協定を締結していない事業場では、法定労働時間を超えた残業はいかなる場合であっても違法な残業ということになります。

 

36協定では残業時間の限度時間が決められている

36協定を結んでいるからと言って、いくらでも無制限に残業させて良いということではありません

 

36協定を締結しても、時間外労働を命じることができる原則的な上限時間があります。

 

表:36協定の限度時間(一般)

1週間

2週間

4週間

1ヵ月

2ヶ月

3ヶ月

1年

15時間

27時間

43時間

45時間

81時間

120時間

360時間

 

このように36協定により法定労働時間を超えて勤務させることができる時間外労働の上限は1ヶ月45時間です。

 

これを超える勤務は原則として違法です。

 

しかし、これにも例外があり、36協定に特別条項を定めてこれを適用することにより、この上限時間を更に伸長することができます。

 

従前はこの伸長時間に限度はなかったのですが、現行法では時間外・休日労働は月100時間、2~6ヶ月平均80時間が限界とされ、伸長回数も年6回までとされています。

(なお、中小事業主は2020年4月1日~この限界が適用されます。)

残業時間上限改正

 

【関連記事】

36協定(サブロク協定)とは|仕組み・限度時間・違法時の対処法まで

 

残業の平均時間は案外長い

気になる残業時間の平均ですが、社員の口コミなどの情報提供サービス提供を行うVorkers(現:openworks)が、約7万人に行った「平均的な残業時間」のアンケート結果が以下の通りとなりました。

 


引用:「調査レポートVol.4|Vorkers

 

こちらの平均時間を出すと47時間ということになります。先ほどの36協定の限度時間が1ヶ月で45時間でしたから、限度時間いっぱいに残業していることが見受けられますね。

 

なお、このアンケートでは月平均残業時間が80時間を超える回答もあったようで、このような過酷な勤務の下では『過労死』などの問題も発生する可能性があります。

 

【関連記事】

残業時間の平均は47時間|残業代がつり合わない時の対処法

 

残業し過ぎによる社会問題

長い残業が毎日のように続くことで長時間労働となります。長時間労働は人の健康を侵害する可能性のある深刻な問題です。

 

過労死』という言葉は誰しも聞いたことがあるでしょう。

 

一般的には長時間労働によって心不全や脳卒中などの脳・心血管系の疾病を発症して死亡してしまうことを過労死と呼んでいます。

 

弁護士

 

法律的な概念ではありませんが、一般的に『過労死ライン』と呼ばれる過労死と長時間が強く関連付けられると考えられている労働時間があります。

具体的には、1ヶ月100時間を超える残業(時間外・休日労働)又は2~6ヶ月平均80時間を超える残業がこれに該当します。
 

そのため、毎月の残業時間が80時間を超えているようであれば、すでに過労死ラインに達していると言えますので、注意が必要です。

なお、このような労働時間と疾病との関連性は、労働時間が月45時間を超えると関連性が強まってくるものと考えられていますので、月60時間を超える残業を続けている方も注意が必要といえるでしょう。
 

長時間労働はご自身の自由な時間を奪うだけでなく、体の健康さえも奪ってしまう可能性があります。

残業が多い方は残業を減らす工夫をしてみたり、場合によっては転職することも検討に値するでしょう。

【関連記事】

過労死ラインは80時間|労働時間の減らし方と労災認定の基準

 

 

残業すれば当然に残業代は発生する|残業代計算と未払い残業代問題

残業時間についてある程度お分かり頂けたかと思いますが、もう1つしっかり覚えておいて欲しいことは、残業をしたのであれば法律に従って残業代が支払われるということです。

 

もし、残業をしているのにも関わらず残業代が無い・少ないという方は、まずは「残業代がなぜ支払われないのか」と支払いがされない理由についてきちんと検討するべきです。

 

 

もし、検討の結果、法律上必要と思われる残業代の支払いがないということであれば、会社に対して未払いになっている残業代の精算を求めることも検討するべきでしょう。

 

残業代について|計算方法や割増率

残業をしたのであれば、基本的に残業代が発生することとなります。

 

ご自身でもある程度どのくらいの残業代が発生するのかを判断できるようになっていると良いでしょう。

 

残業代の基本的な計算式

残業代=1時間当たりの賃金×残業時間×割増率

 

残業代の基本的な計算式は上記のようになります。

 

例えば、1時間当たりの賃金が1,500円で40時間の時間外労働をしたとすれば、以下のようにして残業代を求めることができます。

 

残業代=1時間当たりの賃金×残業時間×割増率

   =1,500円×40時間×1.25%

   =75,000円

 

1時間当たりの賃金』は、月給を元に算出しますが、基準に含む賃金と含まない賃金があります。

 

より詳しくは以下の記事が参考になります。

 

【関連記事】

残業代とは|基本ルール/計算方法/未払い請求の進め方

労働基準法第37条とは|休日・深夜労働の割増賃金規定を詳しく解説

正確な残業代を計算する5つのステップ

残業代を計算する際の基本給(基礎賃金)に関する正しい知識

 

また、以下のリンク先から簡単な残業代を求めることもできます。とりあえずの残業代を知りたい方はご活用ください。

 

【残業代計算ツール】

https://roudou-pro.com/calculator/

 

割増率のまとめ

上記の計算式で出てきた『割増率』は、法律によって残業の内容・性質毎に定められています。

 

以下で割増率についてまとめましたので、実際に計算する時の参考にされてください。

 

 労働時間

時間

割増率

時間外労働(法内残業)
※所定労働時間は超えているが法定労働時間は超えない場合

 1日8時間、週40時間以内

1倍(割増なし)

時間外労働
※法定労働時間を超える残業

 1日8時間、週40時間超

 1.25倍

1ヶ月に60時間超の時間外労働

※ 中小事業主は2023年3月31日までは適用が猶予される

 月60時間を超える時間外労働

 1.5倍

法定休日労働

 法定休日の労働時間

 1.35倍

深夜労働

22:00~5:00の労働時間

0.25倍

時間外労働+深夜残業

時間外労働+深夜労働の時間

1.5倍

法定休日労働 + 深夜労働

休日労働+深夜労働の時間

1.6倍

 

 

【関連記事】

残業代の割増賃金とは|割増率の計算方法などもわかりやすく解説

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

残業代が未払いとなっているケース

ざっと残業代を計算してみて、「自分はこんなに残業代を貰っていない…」と思われた方も多いのではないでしょうか。

 

会社が変形労働時間制度や、裁量労働制などの法令上の例外的位置づけにある労働時間制度を実施している場合、上記のような単純計算とはならないため、支払われている残業代と計算結果に齟齬が生じ得ます。

 

これは法律が認めている例外であるため、やむを得ないものです。

 

【関連記事】

変形労働時間制とは|制度の内容や残業の概念をわかりやすく解説

裁量労働制でも残業代は請求可能|正しい計算方法と請求手順

 

しかし、会社がこのような例外的な労働時間制度を実施していないのに、上記計算結果と支払われている残業代に大きな乖離がある場合は、何かしら問題が生じている可能性が高いです。

 

仮に会社が本来支払うべき残業代を支払っていないようであれば、その状態は違法です。

 

【関連記事】

サービス残業の悪質な7つの手口と労働者が対抗できる3つ方法

 

残業代未払いは違法

労働基準法第37条では、時間外労働や休日労働、深夜労働をした場合は割増賃金を支払う必要があると書かれています。

 

使用者が、第三十三条又は前条第一項の規定により労働時間を延長し、又は休日に労働させた場合においては、その時間又はその日の労働については、通常の労働時間又は労働日の賃金の計算額の二割五分以上五割以下の範囲内でそれぞれ政令で定める率以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。ただし、当該延長して労働させた時間が一箇月について六十時間を超えた場合においては、その超えた時間の労働については、通常の労働時間の賃金の計算額の五割以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。

引用:「労働基準法

 

そして、これに違反した場合は所轄の労働基準監督署から是正のための指導・勧告を受ける可能性があります。

 

場合によっては【6ヶ月以下の懲役または30万円の罰金】といった刑事罰まで科される可能性があります (労基法第119条)。

 

このように、残業代未払い問題は、違法であり、犯罪でもあるのです。

【関連記事】

残業代の未払いに対する罰則とは|労基違反による懲役・罰金事例

 

残業代に関連した制度

会社が上記のような変形労働時間制を実施している場合以外にも、固定残業代制度を実施していたり、「管理監督者制度」を実施しているということも、残業代の計算に関係します。

 

名ばかり管理職

 

これらの制度が、正しく導入・運用されていれば、特に問題はないのですが、これが誤っていると未払い残業代の問題が生じてしまいます

 

固定残業代制度

企業の中には労働者の実労働時間に拘らず、毎月定額の手当を割増賃金の代替手当として支給しているというケースが結構あります。

 

このような支給制度を固定残業代(みなし残業代)制度と呼んだりします。

 

固定残業代制度は、これが適正に導入・運用されているのであれば、直ちに違法となるものではなく、支払った金額の範囲内では割増賃金精算があったものと評価されます。しかし、会社側が固定残業代制度を正しく理解しておらず、制度の導入・運用が適正でないケースはよく見られます。

弁護士

 

例えば、固定残業代制度を実施するためには、雇用契約書等で通常賃金部分と割増賃金部分が明確に区別されている必要がありますし、固定支給分が残業(時間外労働や休日労働等)の対価として支払われている必要があります。

 

そのため、雇用契約書や就業規則を見ても割増賃金部分が明確でないような場合や、基本給等に比して割増賃金部分が過剰であるような場合は、適正な制度運用ではないと評価され、固定支給分が割増賃金の支払いと認められないことがあります。

この場合、結構な額の未払い残業代が生じている可能性が高いです。

なお、当然のことですが、固定残業代制度はあくまで支払った範囲で残業代が精算されていると認められるに留まり、固定残業代を超える残業代の支払い義務を全面的に免除するような制度ではありません

そのため、実労働時間に従って支払われるべき残業代が固定残業代を超過するようであれば、超過分は別途精算される必要があります。

 

【関連記事】

固定残業代(みなし残業)の仕組み|適正な残業代の計算方法

みなし残業(固定残業代制度)とは?メリットや違法性を解説

 

管理職(管理監督者)

労働基準法は『管理監督者』に該当する労働者について、労働時間や割増賃金の規律の一部を適用除外としています(労基法第41条)

 

これを受け、多くの企業は管理職=管理監督者という整理の下で、管理職に対して時間外労働・休日労働の割増賃金を支給していません

 

しかし、労働基準法の『管理監督者』に該当するかどうかは労働者の職務・職責や待遇を踏まえて厳格に判断されるものであり、企業が管理職と整理しているかどうかは直接関係しません。そのため、たとえ企業で部長、店長、支配人などの肩書を付けられていても、法令上の管理監督者に該当しないということはよくあります。

管理監督者と評価できる状況にないのに「管理職だから」という理由で残業代が貰えていない場合は、本来支払われるべき残業代が支払われていないということになります。

 

【関連記事】

管理職(課長職など)に残業代が出ないのは違法?未払い残業代の請求手順

 

 

残業が多い・未払い残業代がある時の対処法

最後に、毎月の長時間労働に悩まされていたり、未払い残業代がある場合の対処をお伝えしたいと思います。

 

まずは1人で悩まず周りに相談する

ここまで読んでいただいて、残業についてある程度理解していただけたかと思います。

 

さらに言うのであれば、労基署の調査官や弁護士などの専門家に相談してさらに具体的な解決方法を聞くことをおすすめします。

 

残業代の未払いや長時間労働の違法性などもあるかどうかは、会社の実施している労働時間制度などによって変わってくるからです。

 

直接専門家に状況を伝え、そこから判断してもらうことが一番確実で簡単な方法です。

 

【関連記事】

残業代請求の無料相談におすすめの窓口5選【特徴/強みを比較】

 

弁護士

残業代問題や長時間労働などの労働問題の労働者側の味方になってくれる存在として弁護士がいます。

 

弁護士であれば、具体的な状況から会社の違法性や未払い残業代の有無を判断してくれますし、いざ会社に残業代請求などの行動を起こすことになっても力強い味方になってくれます。

 

 

初回の相談は無料で受けてくれる弁護士も多くいますので、「未払い残業代はないか?」などの相談を気軽にしてみることをおすすめします。

 

【関連記事】

残業代請求が得意な弁護士に無料相談【電話/メール可能】

残業代請求の弁護士費用・相場はいくら?出来るだけ費用を抑えるコツも解説

 

 

労働基準監督署

会社が労働基準法に違反している場合は、労働基準監督署も一定の対応はしてくれます。

 

しかし、労基署はあくまで違法状態を取り締まるのみ行政機関であり、あなたに代わって民事上の権利を実現する機関ではありません

 

そのため、労基署に相談したからと言って、未払い残業代が全額精算されるということは、あまり期待できません。

(違法状態を是正する措置の中で一定の限度で精算がされることが期待されるに留まります。)

 

また、労基署は個人の意思で活動する機関ではないため、事件の処理をコントロールすることはできません。

 

そのため、証拠が乏しかったり、悪質性が低かったりという場合には、あまり動いてもらえないこともあり得ます。

 

「今すぐ残業代を取り返したい」「長時間労働で体も心も辛い…」という場合でしたら、上記の弁護士や他の相談先への相談をおすすめします。

 

【関連記事】

労働基準監督署に相談できる事とは?労基署へ行く前に確認すべき6つの事

 

自分で残業代請求をする

未払い残業代があるとはっきり分かった方は、残業代請求を積極的に検討しましょう。

 

残業代を請求する権利の消滅時効は2年間とされており、過去の残業代を2年を超えて放置していると、徐々に取り返せる金額が減っていくことになります。

 

 

大まかな流れは上記のようになっており、最初はご自身だけで会社に対して請求をすることも可能です。

 

ただ、実際の具体的な残業代の計算や会社からの反応も考えると、弁護士に依頼して請求した方が確実でより高額な残業代も取り返しやすいでしょう。

 

残業代請求に関しては多くの記事を公開しておりますので、少しでも考えている方は以下の記事も参考にしてみてください。

 

【関連記事】

【残業代請求】未払い分の計算と請求の流れ|失敗事例から学ぶ対策付き

残業代請求に失敗しやすい事例7つと自分でできる失敗しない為の対処法

残業代が請求できない9パターン|雇用形態・業種別で徹底解説

 

残業代請求には証拠が重要

残業代請求をするにあたって、弁護士に一任できる部分は多いのですが、あなた自身も証拠集めのために協力することが必要です。

 

残業代請求の証拠

 

残業代請求で有効な証拠は、タイムカード以外にも上記のように数多くあります。

 

実労働時間が証明できるものがあれば良いので、少しでも役に立ちそうな物は確保しておくようにしましょう。

 

また、退職後は証拠もなかなか確保しにくい状況になりますので、在職中に集めておくことをおすすめします。

 

【関連記事】

残業代請求時に認められやすい証拠と、証拠がない時の対処方法

 

残業代請求の時効は2年

上でも触れましたが、残業代請求の時効は2年となっております。

 

「後でいいか…」と、先延ばしにしてしまうと、あなたが損をしてしまうことになります。なるべく早くから行動を取るようにしましょう。

 

 

【関連記事】

残業代請求の時効は2年間|時効の例外と中断させる方法

 

長時間労働が多い職業ごとの解説記事

長時間労働が多いとされている職業ごとに残業代に関する記事も公開しています。該当する職業に就いている方は、以下の記事も参考になると思います。

 

職業別の残業代請求

IT業界

プログラマー

美容師

運送業

エステサロン

アパレル

製造業

保育士

トラック運転手

店長職

医者

塾講師

公立教員

看護師

飲食店

 

 

状況によっては転職も要検討

極力は波風立てずに、今の会社を改善したいとお考えの方も多いでしょう。

 

確かに会社に意見を述べたり、労働基準監督署から指導してもらうことで改善に繋がるケースもあります

 

ただ、月80時間を超える長時間労働が改善されないまま続いていたり、あからさまに残業代を払っていないような悪質な会社は見切りを付けて転職するという選択肢も十分に検討に値します

 

長時間労働や未払い賃金などの問題は企業に対して改善を求めても、なかなか改善されないというのが実態です。

(特に、人員が足りないとか支払い体力がないという物理的問題である場合には、抜本的な改善が見込まれる可能性は低いでしょう。)

 

そのため、このような問題が恒常的にあるというケースでは、あなたの時間と体力がいたずらに奪割れてしまうことも考えられます。

 

転職することは決して悪い事ではありませんので、どうか柔軟な考えで今より良くなる方法を探してみてください。

 

【関連記事】

退職までの準備と手続き|退職を決めたらやること5つ

 

 

まとめ

長時間労働や残業代未払い問題など、残業に関するトラブルは多く耳にしますが、その原因の1つとして、「労働者の方が何も知らずにそのままの状況を受け入れていた」ということもあります。

 

今回、ここまで読んでいただき、ある程度の知識が付いて、現状が良いのか悪いのかも少しは判断できるようになったかと思います。

 

もし今の会社が何かしらの問題があるのであれば、具体的な相談を専門家にしてみて、なるべく早くから解決に向けて行動を起こすようにしましょう。

 

 

弁護士への相談で残業代請求などの解決が望めます

労働問題に関する専門知識を持つ弁護士に相談することで、以下のような問題の解決が望めます。

・未払い残業代を請求したい
・パワハラ問題をなんとかしたい
・給料未払い問題を解決したい

など、労働問題でお困りの事を、【労働問題を得意とする弁護士】に相談することで、あなたの望む結果となる可能性が高まります。

お一人で悩まず、まずはご相談ください。あなたの相談に、必ず役立つことをお約束します。

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この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。
編集部

本記事は労働問題弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※労働問題弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。
「 残業代請求 」に関するQ&A
勤務記録を証明できるものが手元にない場合、請求は出来ないのでしょうか。

相談者様ご自身で保管していなくても、弁護士に依頼することで会社に開示請求を行う事ができます。
タイムカードはもちろん、PCの起動ログから残業時間を立証できた事例もございますので、証拠が手元に無くても泣き寝入りせず弁護士に相談しましょう。

残業代請求時に認められやすい証拠と、証拠がない時の対処方法
管理職だから残業代は出ないと会社から伝えられました。本当に1円も請求できないのでしょうか。

確かに労働基準法では、「管理監督者」には残業代を支払わなくても良いと明記されておりますが、会社で定める「管理職」が労働基準法で言う「管理監督者」に当たらないケースもあります。
この場合は会社側が労働基準法違反となり、残業代を支払う義務を負います。このような名ばかり管理職問題についてまとめた記事がございますので、詳しくはそちらをご覧ください。

管理職(課長職など)に残業代が出ないのは違法?未払い残業代の請求手順
会社が固定残業代制度(みなし残業制度)の場合、残業代は全く払われないのでしょうか。

固定残業時間以上の残業を行った場合、その分の残業代は適切に支払われる必要があります。また、36協定の都合上、基本的に固定残業時間の上限は45時間とされております。
固定残業時間を上回る残業を行ったり、会社が違法な固定残業代制度をとっていた場合はもれなく残業代請求が可能です。直ちに弁護士に相談しましょう。

固定残業代(みなし残業)の仕組み|適正な残業代の計算方法
在職中に残業代請求を行うリスクについて教えてください。

残業代請求に対する企業からの報復行為は、そのほとんどが違法とみなされているため積極的にされることはありません。
ただし、少なからず居心地が悪くなる懸念もあります。一般的には在職中に証拠を集めるだけ集め、その後の生活を守るために転職先を決めてから残業代請求を行うのがベターと言えるでしょう。

残業代請求をしたら報復に?予想される報復行為と未然に防ぐ方法
未払い残業代に時効はあるのでしょうか。

残業代請求の時効は2年となっております。
退職してからゆっくり残業代請求を行う場合、どんどん請求可能期間が短くなってしまいますので、一早く請求に対して動き始めましょう。
また、弁護士に依頼して内容証明を会社に送ることで、時効を一時的にストップさせることが出来ます。

残業代請求の時効は2年間から当面は3年に延長|時効を中断させる方法まで
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