「30代で退職しても大丈夫かな？」
「30代で退職する人はどれくらいいるの？」
仕事内容や職場環境などに不満を抱き、30代での退職を検討している方も多いのではないでしょうか。
30代での退職や転職は、将来を決めるうえで非常に重要な決断ですが、そのメリットやリスクを理解していない人も少なくありません。
そこでこの記事では、30代で実際に退職する人の割合や退職理由を詳しく解説します。
この記事を読めば、30代で退職すべきかどうかが判断できるようになります。
30代での退職で悩んでいる方は、ぜひ最後までご覧ください。
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まずは、30代で退職する人の割合をご紹介します。
以下は、厚生労働省が公表している「年齢別離職率」における30代の離職率をまとめたものです。
| 年齢 | 離職率 | |
|---|---|---|
| 男性 | 女性 | |
| 30～34歳 | 12.8% | 15.8% |
| 35～39歳 | 9.0% | 14.0% |
男女の離職率を見ると、男性は9〜13%前後、女性は14〜16%前後の割合で離職しているのがわかります。
女性の方が離職率が高く、約6人に1人が30代で退職しています。
ちなみに20代の離職率は、男性で20～24%前後、女性で20～27%前後です。
30代は20代と比べて転職しにくかったり責任ある仕事を任せられていたりするケースが多いため、離職率が減少しているといえます。
30代で退職する理由はさまざまです。その理由を6つにまとめました。
30代は、年収が低いことが退職の大きな理由です。
厚生労働省が公表している「自己都合による離職の理由別転職者割合」では、「賃金が低かったから」と回答した30代の割合は約21～30%です。
ほかの離職理由よりも多くの割合を占めているため、年収の低さは離職と大きく関係しているといえます。
特に30代は、家庭を持ったりライフプランが変わったりしてお金がかかる時期です。
年収増加を求めて今の会社を退職する人はかなり多いといえるでしょう。
仕事内容と収入が見合っていないと仕事のモチベーションが下がる傾向にあります。
特に、昇給や昇進が期待通りに進まない場合は将来性に不安を感じ、退職を強く考えてしまう場合があります。
「転職した方が収入が増えるのでは？」と感じてしまうと、今の仕事も手につかなかくなるため、より退職を意識するでしょう。
上司や同僚との関係で悩んで退職するのも大きな理由です。
例えば、上司の理不尽な指示や同僚との価値観の違いが原因で、職場に居づらさを感じるケースがあります。
このような状況が続くと心身ともに疲弊するため、退職を意識しやすくなるでしょう。
厚生労働省のデータを見ても、人間関係が理由で退職している人は14%前後いるため、退職の代表的な理由といえます。
さらなるスキルアップを目指して退職するのも理由の一つです。
今の仕事内容や収入に満足していない場合は特に退職を意識します。
また、今の仕事に限界を感じている場合も、さらなるスキルアップのために転職を考えるでしょう。
転職すれば、視野を広げたり専門性を高めたりできるため、今以上に自分を成長させられる可能性があります。
成長意欲のある人は、スキルアップのために退職を検討してみましょう。
会社の業績に不安を感じているのも主な退職理由です。
業績が不安定だと、将来的な昇進や昇給に期待できないので退職を検討しやすくなります。
特に30代は結婚して子どもがいる家庭もあるため、業績が不安定だと安心して生活を送れません。
「安定した仕事」を求めて、転職を検討する人の割合も多いといえるでしょう。
30代は、20代と比べて結婚や出産、マイホーム購入などが訪れる時期であり、ライフスタイルが大きく変化する時期です。
この時期は特にお金がかかるため、今の収入では満足できなくなる場合があります。
また、将来的に見ても子どもの養育費や生活費などがかかるため、今以上の収入を求めるケースもあります。
今の職場では家族を養っていけないと判断すれば、収入増加を求めて転職する人も多くなるといえるでしょう。
「本当に30代で退職してもいいのかな？」と不安を感じている方に向けて、退職するかどうかの判断基準をご紹介します。
以下の基準を満たしているかどうかチェックしてみましょう。
退職しても安定して生活できるだけの貯金があれば退職しても問題はありません。
退職後に転職活動をおこなう場合、すぐに転職先が見つかるとは限らず、3ヵ月前後かかる場合があります。
転職活動中は基本的に収入が途絶えるため、ある程度の貯金がなければ安心して生活を送れないでしょう。
また、退職後は国民健康保険や国民年金、住民税などの税金の支払いもあるため、貯金がなければ支払いを滞納する恐れも出てきます。
退職する際は、これらの費用を毎月支払うことを想定することが大切です。
次の仕事先をすぐに見つけられるのか把握しておきましょう。
すぐに見つからない場合は収入が途絶える期間も長くなるため、貯金が尽きて生活が苦しくなる恐れがあります。
特に30代は20代と比べて年齢的に転職しにくくなるため、転職活動が長期化する可能性もあります。
退職する際は、先に転職先を決めたり事前に転職活動を進めたりしておきましょう。
将来のライフプランを明確にしておくのも重要なポイントです。
「どこに転職するのか」「なぜ退職するのか」などが決まっていれば退職理由も明確になるため、退職の失敗リスクを低くできます。
ライフプランが明確になっていない場合は漠然と退職することになるため、退職を後悔したり転職により収入が減ってしまったりする恐れもあります。
将来のことを考えたうえで退職するかどうかを判断しましょう。
今の職場において、これ以上やるべき仕事がないと感じれば退職の時期といえます。
例えば、仕事の効率化や会社への貢献などを最大限おこなったうえで「この会社にいても成長する余地がない」と感じれば退職した方がよいです。
また、上司とのコミュニケーションの徹底や他部署での業務などもおこなったうえで成長の機会がないと感じた場合、転職した方がより成長できるでしょう。
30代で退職したいと感じた際は以下の対処法を試してみましょう。
退職するかどうか悩んでいる方は参考にしてみてください。
長期休暇を取得して心身をリフレッシュしてみましょう。
長期休暇を取ることで、仕事のストレスや人間関係の悩みを改善できます。
また、自分の将来のことについても冷静に考える時間を取れるため、退職についても俯瞰して検討できます。
リフレッシュできれば、新たな目標ができたりモチベーションが上がったりするケースもあるため、心身ともに疲れたと感じれば長期休暇を取ってみましょう。
仕事の悩みや将来について、同僚や親しい上司に相談してみましょう。
相談することで第三者から冷静な意見やアドバイスを貰える場合があります。
また、相談や雑談をすることでストレス発散にもなるため、新たな気持ちで仕事に臨めるかもしれません。
仕事や人間関係で悩みを抱えている場合は一度相談してみましょう。
仕事へのモチベーションが下がっている場合は目標を立ててみましょう。
具体的な目標を持つことで、今以上に成長する意欲が湧いて仕事への取り組み方も変わる可能性があります。
このような目標を立てることで、今自分がすべきことが明確になってきます。
特に、長期間同じ会社へ働いている場合、業務がマンネリ化しているケースがあります。
新たに資格を習得したり新たな業務へ挑戦したりすることで今以上に成長できるかもしれません。
また、目標を立てているうちに新たに挑戦したい仕事が見つかる可能性もあります。
今の仕事に満足していない場合、何かしらの目標を立てるように意識してみましょう。
本当に退職してもよいか自分に問いかけてみましょう。退職の気持ちが一時的なものである場合、感情的な退職を防げるかもしれません。
具体的には、以下のことを自問自答してみます。
これらを考えることで「本当に退職すべきか」を冷静に判断できます。
また、仕事内容や人間関係の不満や悩みがあれば同様に考えてみましょう。
これらを紙に書き出すことで自分の気持ちや感情を整理できるため、落ち着いて行動できるようになります。
退職に不安を感じている場合は試してみましょう。
退職に踏み切れない場合は、退職後の人生を思い描いてみましょう。
退職は人生において非常に重要な決断であり、一度の退職で人生を変える可能性もあります。
特に、感情的な退職は後悔する可能性が高いため、一度冷静になることが大切です。
「本当に退職してもいいのか」「退職後は何をしたいのか」など、退職後の自分を想像することで冷静に考えられるようになります。
一時的な感情で退職を検討している場合は、退職後の人生を思い描いてみてから考えましょう。
退職を決断したけれど自分から言い出せない方もいるでしょう。そんな方には退職代行の利用がおすすめです。
退職代行とは、退職届の作成や提出、退職日の調整などを代わりにおこなってくれるサービスです。
依頼後は会社へ連絡したり出社したりする必要がないため、精神的負担なく退職できます。
「気まずくて言い出せない」「上司に怒られるのが嫌」という方には特におすすめです。スムーズに退職したい方は利用してみましょう。
関連記事：退職代行の流れを徹底解説｜いつまでに依頼すべき？退職日までの勤務は？
30代での退職を失敗しないためには以下のコツが必要です。
本格的に退職を検討している方は参考にしてみましょう。
失敗しないためには、まず自己分析をして自分に向いている職業を理解しましょう。
自己分析することで自分の強みや価値観を明確にできるため、転職後のミスマッチを未然に防げます。
自己分析の方法としては、過去に経験を振り返ったり、専用の自己分析ツールを使ったりする方法があります。
また、厚生労働省が提供する「job tag」を利用することで、自分の興味や価値観に合った職業を見つけやすくなります。
ほかにも、同僚や友人に相談して、自分の性格や特徴について第三者目線で意見を貰うのも効果的です。
これらの方法を活用したうえで、自己分析をしてみましょう。
自分の市場価値を調べるのも効果的な方法です。
市場価値とは、転職市場での自分の評価や適正年収であり、これを知ることで自分の価値を理解できたりキャリアプランを具体的に立てられます。
市場価値を調べるには無料の診断ツールを利用しましょう。
例えば、dodaの「年収査定」では、これまでの経歴を入力するだけで適正年収やキャリアの可能性を算出してくれます。
また、ミイダスの「市場価値診断」も同様に、自分の市場価値を簡単に診断できます。
これらの手段を活用して自分の市場価値を調べてみましょう。
在籍中に次の仕事先を見つけておきましょう。
先に見つけておくことで退職後に転職活動をする必要がなくなるため、スムーズに転職できます。
また、退職後の収入減少のリスクも最小限に抑えられるため、安心して生活できるでしょう。
特に30代は転職活動が上手くいかないケースもあり、長いと3ヵ月以上決まらないケースもあります。
退職後の生活水準を落とさないためにも、在籍中に次の仕事先を見つけておきましょう。
30代の退職に関するよくある質問をご紹介します。退職に関する疑問や不安を参考にしてみましょう。
退職後の収入減少に対応できず、生活が苦しくなる恐れがあります。
次を決めずに退職した場合、次の仕事先が見つかるまで貯金を切り崩しながら生活する必要があります。
また、転職活動が長引けばその分生活も苦しくなっていくため、できれば転職先を決めてから退職した方がよいでしょう。
なお、退職時は失業保険を受給できるケースもあるため、転職活動に時間がかかりそうな場合は活用しましょう。
失業保険を受け取る流れについては以下で解説しています。
関連記事：失業保険を受け取る流れをわかりやすく解説！計算方法や期間についても紹介
20代と比べると転職しにくくなります。
30代での転職は、経験やスキルによって成功率が異なります。
同じ業界で働き続けており、経験やスキルが蓄積されていれば即戦力として採用されるケースもあるでしょう。
しかし、特別なスキルがない場合は年齢を加味されるので転職しにくくなります。
すぐに転職できるとは限らないため、退職前に自己分析をしたり将来設計を立てたりしておきましょう。
人間関係での退職による失敗パターンがあります。
女性は、男性よりもコミュニケーションを重視する傾向があり、女性同士の人間関係は仕事において非常に重要な側面を持っています。
厚生労働省の「離職の理由別転職者割合」を見ても、人間関係による退職理由に関しては男性より女性の方が多いです。
また、人間関係の悩みの原因を突き止めずに退職した場合、次の職場でも同様の理由で悩むケースもあります。
この場合、原因を解消できていないので同じ理由で退職を繰り返してしまう場合もあるでしょう。
30代で退職する人の割合や退職理由について詳しく解説しました。
30代での退職はリスクがともなうため、「本当に退職しても問題ないのか」と時間をかけて考えることが大切です。
また、20代と比べて30代は転職に時間がかかる傾向があるため、すぐに転職できない恐れもあります。
30代での退職を検討している方は、ぜひこの記事を参考に、いま一度自分の状況や将来についてを深く考えてみましょう。
弁護士への相談で残業代請求などの解決が望めます
労働問題に関する専門知識を持つ弁護士に相談することで、以下のような問題の解決が望めます。
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その点、弁護士を通すことで上記違反(弁護士法違反・非弁行為)のリスクはありませんし、確実に適法範囲で対応できます。また、未払い残業代や不当解雇、万が一懲戒解雇等の扱いを受けたとしても、弁護士がおりますので、相談によって具体的な解決策の提示を受けられる可能性は高いと思います。
退職代行を利用したことが損害賠償の理由となることはありません。しかし、在職時の労働者の行いや退職の仕方によっては労働者側に損害賠償義務が認められる可能性もゼロではありません。退職にあたって、会社から損害賠償を請求されるのは、退職にあたって労働者側に何らかの義務（注意義務）違反があり、同違反により会社に具体的損害が生じている場合に限られます。
たとえば、労働者が退職に至るまでの間、長期間の無断・無連絡の欠勤を続けており、退職にあたっても何ら必要な引継ぎ・連絡をせず代行業者を通じて本人が一切出てこないという場合、労働者の会社に対する義務違反を構成することはあり得ます。
代行業者、弁護士のどちらに依頼した場合でも「退職できなかった」というトラブル報告はほとんどみられません。会社も退職代行会社が連絡してくると、退職に応じてはいるようです。つまり、よほどのことがない限り、退職した従業員に対して損害賠償ということは考えられません。（従業員1名が退職したとしても、直ちに損害が生じることは考えにくいです。）ただし、これも絶対ではありません。
過去、入社1週間で退職し、退職の効果が発生するまでの期間も出勤しなかった従業員が勤務先から損害賠償を受け、70万円の支払命令が出た事案があります。（ケイズインターナショナル事件）そのため、どのような辞め方でも絶対に労働者側に責任が問われないというわけでもない、という点は注意すべきです。
とはいえ、通常は退職したことで直ちに会社に損害が生じることはありませんので、過度の心配は不要かと思います。
状況にもよるかと思いますが、引き継ぎをせずに退職することは多くの場合は可能と思われます。例えば、引継ぎをしないことが会社に対する義務違反とならないような場合や、引継ぎをしないことで会社に具体的な実害が生じないような場合は、引継ぎは必須ではないといえそうです。ただし、『労働者が退職前から、長期間の無断・無連絡の欠勤を続けており、会社の出頭要請にも応じていない』『そのまま退職した結果、会社業務に具体的な支障が生じ、取引先を失うなどの実害が生じている』というケースであれば、労働者が退職代行を入れて引継ぎもなく退職したことについて、損害賠償を求められるリスクはまったくないとはいえないでしょう。
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