退職理由におすすめの具体例を例文付きで紹介!トラブルなく円満退職する方法とは

退職を上司に告げる際、ほとんどの場合で理由を聞かれます。
いかなる理由であっても、基本的に退職できないことはありません。
ただ、納得してもらえる理由でなければ、会社と気まずい思いをしたまま辞めることになるでしょう。
本記事では、退職理由の伝え方がいまいちわからない方に向けて、納得してもらいやすい理由の具体例を紹介します。
あわせて読みたい⇒仕事を辞めたい方へ|辞めたい理由別の対処法と後悔しない退職/転職の手順
辞めたいと思った方に見られる退職理由ランキング
はじめに、現職を辞める方によく見られる退職理由を、以下のランキング形式で紹介します。
あらかじめ、自分と同じ退職理由をもつ労働者が、どれほど多いのかをチェックしておきましょう。
- 男性の退職理由ランキング
- 女性の退職理由ランキング
- 正社員の退職理由ランキング
- 正社員以外の退職理由ランキング
男性の退職理由ランキング
はじめに、男性に見られる退職理由を、多い順に5つ紹介していきます。
退職理由 | 割合 |
---|---|
会社の将来に不安を感じたから | 31.0% |
満足のいく仕事内容ではなかったから | 28.3% |
賃金が低かったから | 27.6% |
労働条件(賃金以外)がよくなかったから | 27.3% |
能力・実績が正当に評価されないから | 17.8% |
男性の場合、おもに会社や仕事に対する不満を理由に、退職する労働者が多い傾向にあります。
【参考記事】性・年齢階級・現在の勤め先の就業形態、自己都合による離職の理由別転職者割合|厚生労働省
女性の退職理由ランキング
次に、女性に見られる退職理由を、多い順に5つ紹介していきます。
退職理由 | 割合 |
---|---|
労働条件(賃金以外)がよくなかったから | 27.0% |
満足のいく仕事内容ではなかったから | 24.6% |
賃金が低かったから | 21.4% |
人間関係がうまくいかなかったから | 18.8% |
その他 | 17.9% |
上位3つまでは、男性と同じく会社や仕事への不満を理由に、退職する労働者が多いという結果になりました。
ただ、なかには人間関係や、個人的な事情により退職する労働者も見受けられます。
【参考記事】性・年齢階級・現在の勤め先の就業形態、自己都合による離職の理由別転職者割合|厚生労働省
正社員の退職理由ランキング
退職したい理由は、雇用形態によっても変化するようです。
以下の表で、正社員に多い退職理由を、順に5つ紹介します。
退職理由 | 割合 |
---|---|
労働条件(賃金以外)がよくなかったから | 28.3% |
満足のいく仕事内容ではなかったから | 27.8% |
会社の将来に不安を感じたから | 26.8% |
賃金が低かったから | 25.4% |
人間関係がうまくいかなかったから | 17.1% |
基本的に、自己都合で退職した理由として、とくに多いのは条件と仕事・将来への不安・人間関係のようです。
【参考記事】性・年齢階級・現在の勤め先の就業形態、自己都合による離職の理由別転職者割合|厚生労働省
正社員以外の退職理由ランキング
最後に、正社員以外の退職理由を多い方から順に5つ紹介します。
退職理由 | 割合 |
---|---|
賃金が低かったから | 25.3% |
労働条件(賃金以外)がよくなかったから | 23.3% |
満足のいく仕事内容ではなかったから | 20.8% |
人間関係がうまくいかなかったから | 17.7% |
会社の将来に不安を感じたから | 17.1% |
正社員以外の雇用形態は、おもに派遣やアルバイト・パートなどが該当します。
自由にシフトを組めるぶん、賃金が下がる傾向にあるでしょう。
また、正社員と異なり、任される仕事にも限りが見られる部分があります。
【参考記事】性・年齢階級・現在の勤め先の就業形態、自己都合による離職の理由別転職者割合|厚生労働省
トラブルなく円満退職できる具体例5選
本項では、角を立てずに円満退職できる理由の具体例を5つ紹介します。
できるだけ前向きに、ポジティブな表現で伝えれば、上司も応援してくれるようになるはずです。
- 興味のある業界により深く携わりたい
- 資格取得やスキルアップを目指したい
- 独立や起業に挑戦したい
- 家庭の事情により時間が欲しい
- 体調不良により勤務が厳しい
興味のある業界により深く携わりたい
【例文】 もともと、私は〇〇業界に興味があり、現在の会社に入社しました。 ただ、今の仕事ではどうしても業務範囲に限界があると感じています。 そして今も、本来この業界でやりたかった〇〇の仕事に深くかかわれる場所で働きたい思いが強く残っている次第です。 現在の会社で得た学びを糧に、新たな場所で自分の可能性を見つけたいと考え、今回は退職の決断にいたりました。 |
退職を告げる際、上記の例のように、今の会社で働いていた日々も無駄ではないことを含ませるとより納得してもらえます。
また、本来自分がやりたかった仕事を伝える際は、今の会社ではあまり関わりのない職種・業務を伝えるのが無難です。
やりたい仕事が、今の会社でもできる機会がある場合、「担当の割り振りを検討するから考え直して欲しい」と引き止められる可能性があります。
資格取得やスキルアップを目指したい
【例文】 現在の業界でより専門的に活躍するためには、〇〇の資格が必要だと考えています。 ただ、今の職場環境ではスキルの取得や資格の勉強をする時間がなく、このままでは希望する業務に就けないと感じました。 つきましては、学習のための時間を確保したいと思い、今回は退職を決めた次第です。 |
上記は、退職理由として、資格の勉強やスキルのアウトプットの時間を確保するためであると伝えた例文です。
実際に話すときは、希望のスキルや資格を取得して、どのような仕事に挑戦したいかまで伝えればよいでしょう。
独立や起業に挑戦したい
【例文】 この度、今の会社で培った経験をもとに独立し、自身でビジネスを立ち上げる決断にいたりました。 会社の仕事に携わっていくうちにモチベーションが上がっていき、今ではもっと大きな場で活躍していきたいと思っています。 新たなキャリアを構築していくために、今回は独立という選択をした次第です。 |
「独立」という前向きな理由、まして会社で働いたのをきっかけに選んだ道であれば、会社側も応援したくなるはずです。
もちろん、心配される可能性や経営の大変さを諭される可能性もあります。しかし、本気で目標を叶えたい気持ちが強ければ、上司は必ず背中を押してくれるでしょう。
家庭の事情により時間が欲しい
【例文】 高齢の両親(親族)が体調不良により要介護状態となりました。病院(実家)から連絡があり、介護や生活の援助が必要とのことです。 つきましては、この度地元へ帰省することとなりました。個人的な都合で大変申し訳ありませんが、◯月◯日をもって退職させていただきます。 |
家庭の事情など、やむを得ない理由による退職は、基本的に引き止められることはありません。
上司には、ありのままの理由を伝え、退職の手続きに入ればよいでしょう。
体調不良により勤務が厳しい
【例文】 実は、先日から体調が優れない毎日が続いており、本日病院へ診察に行きました。 医師からは、◯◯(精神疾患や身体的な疾患)を患っているとのことで、長期にわたる休養が必要であると話を受けています。 つきましては、医師からの助言もあり、地元へ帰省して療養することに決めましたので、◯月をもって退職させていただきます。 |
体調不良は、我慢して放っておいてはいけません。適切な療養をおこなわないと、症状が悪化してしまい、半永久的に社会復帰ができなくなってしまいます。
また、体調不良を理由に退職する場合、診断書を一緒に提示するとより納得してもらえるため有効です。
転職活動の選考時に納得してもらえる退職理由3選
本項では、退職後の転職活動において、選考時に納得されやすい退職理由を3つ紹介します。
転職先との面接も、できるだけポジティブに、前向きな要素を含めた表現で伝えた方がよいでしょう。
ポジティブな要素を含めるほど、「うちの会社でも活躍してくれそう!」と期待してもらえます。
- 仕事への可能性について
- 将来やキャリアについて
- 労働環境について
仕事への可能性について
【例文】 前職は、◯◯業界に興味があり入社したのですが、仕事内容上どうしても携われることに限界がありました。 ただ、御社では同業界に力を入れてることもあり、また、〇〇の採用も積極的に取り入れられていたため、私が理想としている場所であると感じた次第です。 御社にも十分貢献できると考えており、今回は転職を決断しました。 |
仕事の可能性について話すときは、前の会社では実現が難しかった旨を伝えると、より納得してもらいやすくなります。
将来やキャリアについて
【例文】 私は◯◯業界に興味があり、独学でスキル(資格)の勉強をしました。現在◯◯のスキル(資格)を取得しています。 ただ、今私が保有しているスキル(資格)は、前職では活用できないこともあり、働き続けるのは難しいと判断しました。 |
上記の退職理由に加えて、応募先の企業では自身の資格やスキルが十分に活用できる旨を伝えれば、納得してもらいやすくなります。
労働環境について
【例文】 前職では、月に2回以上の休日出勤や1日3時間を超える残業が頻繁にありました。 私は、家庭の事情などにより、長時間の残業が出来ない状態です。 時間が限られており、短期集中で効率的に業務を進めたい私にとって、長時間労働が続く環境では、勤務が難しいと判断しました。 御社では、フレキシブルな働き方を推奨されているため、私にぴったりな職場だと存じております。 「効率的で丁寧に仕事を終わらせる」という私のモットーは、転職後も十分に活かせると考えております。 |
上記は、おもに勤務時間の長さを退職理由とした例文です。
転職活動では、フレキシブルな働き方を推奨する企業に納得してもらいやすくなるでしょう。
退職理由を伝えるときに知っておくべきポイント
本項では、退職理由を伝える際に、抑えておくべきポイントについて解説します。
- 会社についてネガティブな要素を含めない
- 退職理由は細かく伝えすぎない
- 嘘の理由は言わない
会社についてネガティブな要素を含めない
今の会社を辞める際、退職理由にネガティブな要素を含めないよう注意しましょう。
ネガティブな要素を含めると、理由によっては角が立ってしまい、会社との関係が悪化するおそれがあります。
とくに、賃金の安さや会社への不満・手当の少なさなどをストレートに伝えてしまわないよう気をつけてください。
退職理由は細かく伝えすぎない
退職の意向を話すときは、理由をあまり細かく伝えすぎないことも大切です。
退職理由そのものは具体的に考えておかなくてはいけません。
しかし、細かく伝えすぎてしまうと、上司に「改善するから」と言われ、引き止められる可能性が出てきます。
あくまでも、会社では改善できないような、致し方ない理由で退職するようなニュアンスで伝えましょう。
嘘の理由は言わない
退職を相談する際は、嘘の理由を言わないことも重要です。嘘がバレなければよいかもしれませんが、ひとつ嘘をつくと話のつじつまを合わせる必要があり、また嘘を重ねることになりかねません。
万が一バレてしまうと、会社との関係悪化のほかに、転職先の評価にも響くおそれがあります。
人間性にも大きく関係するので、退職する際は決して嘘の理由を伝えないよう心がけてください。
退職が認められなかった方におすすめの退職代行サービス
本項で、退職を伝えても認められなかった場合ににおすすめの退職代行サービスを3つ紹介します。
- 退職代行Jobs
- 退職代行ガーディアン
- 退職代行OITOMA
退職代行Jobs
- 顧問弁護士による適正指導
- 24時間対応&最短30分の手続きだから忙しい方も相談しやすい
- 転職活動や引っ越しサポートも可能
退職代行Jobsは、担当者全員が顧問弁護士による適正指導を受けており、違法性なく正しい方法で代行をおこなうサービスです。
会社とのトラブルや、嫌がらせにも、法的な知見で全て対応していきます。
また、連絡は24時間対応しており、手続きは最短30分で完結できるところもメリットです。仕事が忙しく、なかなか時間を取りづらい方にも安心して相談できます。
退職代行Jobsは、退職を終えた方には、転職活動や社宅からの引っ越しサポートも可能です。退職後の、引っ越しや転職が不安な方は、ぜひ気軽に相談してください。
公式サイト:https://jobs1.jp/
関連記事:退職代行Jobsの評判・口コミはどう?サービスの特徴や利用時の注意点まとめ
退職代行ガーディアン
- 「今日から出社不要!」スピード退社が実現できる退職代行サービス
- 長年の運営歴でトラブルや嫌がらせにも徹底対応
- いかなる条件や相談回数が重なっても追加料金は一切なし
退職代行ガーディアンは、今日から出社が不要になったといえるほど、スピード退社が実現できることで評判のサービスです。
相談したその日から退職できるため、できるだけ早く辞めたい方には大きなメリットになるでしょう。
また、25年以上もの運営歴を誇るサービスのなので、会社とのトラブルや会社からの嫌がらせには徹底的に対応します。
費用は、本メディア限定割引を適用しており、2万4,800円のところを2万3,800円で対応します。雇用形態や年齢、住まいの地域や連絡回数などに関係なく、追加料金は一切かかりません。
公式サイト:https://taisyokudaiko.jp/
関連記事:退職代行ガーディアンの評判は?特徴・費用・依頼時の流れを解説
退職代行OITOMA
- 顧客満足度96%の実績!安心・安全のサービス
- 相談回数&電話回数は無制限
- 万が一のときにも安心の全額返金保証付き
退職代行OITOMAは、顧客満足度96%の実績を誇り、弁護士の監修がおこなわれている安心・安全の退職代行サービスです。
円満退職を重視しており、トラブルを未然に防ぐことでも高い評価が得られています。
相談回数と電話回数は無制限でおこなえるため、困りごとや相談事が生じた際はぜひ活用してください。
退職代行OITOMAは、今まで退職に失敗した事例はありません。ただ、万が一退職できなかったときのために、全額返金保証を付けています。
「出費が無駄になったらどうしよう…」と不安な方には安心のサービスです。
公式サイト:https://o-itoma.jp/
関連記事:退職代行OITOMA(オイトマ)の評判は?サービスの特徴や利用時の流れを解説
まとめ|トラブルなく退職するには具体的な理由を伝えよう
退職時にトラブルが生じやすかったり、引き止められやすくなったりするのは、理由に問題があるのかもしれません。
会社への不満をそのまま理由にしてしまう方や、適当な理由で済ませようとする方はトラブルに巻き込まれるおそれがあります。
円満に退職するには、納得してもらえる理由付けが必要です。きちんと誠意をもって、退職したい意思を伝えれば、上司にわかってもらえます。
退職理由の伝え方がわからない方は、本記事の「トラブルなく円満退職できる具体例5選」を参考にしてください。
今の会社を円満に退職し、自分の可能性を広げられる新天地を見つけましょう。
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退職代行業者と、弁護士による退職代行業務に大差はありません。いずれも、労働者の代わりに退職の意思を伝えるサービス概要において、両者に違いはないと言えます。ただ、退職代行業者が自社の持つ権限内で適切にサービスを運用しているとは限りません。退職代行業務の中には『弁護士資格』を持つ弁護士にしかできない業務も多分にございます。
その点、弁護士を通すことで上記違反(弁護士法違反・非弁行為)のリスクはありませんし、確実に適法範囲で対応できます。また、未払い残業代や不当解雇、万が一懲戒解雇等の扱いを受けたとしても、弁護士がおりますので、相談によって具体的な解決策の提示を受けられる可能性は高いと思います。
退職代行を利用したことが損害賠償の理由となることはありません。しかし、在職時の労働者の行いや退職の仕方によっては労働者側に損害賠償義務が認められる可能性もゼロではありません。退職にあたって、会社から損害賠償を請求されるのは、退職にあたって労働者側に何らかの義務(注意義務)違反があり、同違反により会社に具体的損害が生じている場合に限られます。
たとえば、労働者が退職に至るまでの間、長期間の無断・無連絡の欠勤を続けており、退職にあたっても何ら必要な引継ぎ・連絡をせず代行業者を通じて本人が一切出てこないという場合、労働者の会社に対する義務違反を構成することはあり得ます。
代行業者、弁護士のどちらに依頼した場合でも「退職できなかった」というトラブル報告はほとんどみられません。会社も退職代行会社が連絡してくると、退職に応じてはいるようです。つまり、よほどのことがない限り、退職した従業員に対して損害賠償ということは考えられません。(従業員1名が退職したとしても、直ちに損害が生じることは考えにくいです。)ただし、これも絶対ではありません。
過去、入社1週間で退職し、退職の効果が発生するまでの期間も出勤しなかった従業員が勤務先から損害賠償を受け、70万円の支払命令が出た事案があります。(ケイズインターナショナル事件)そのため、どのような辞め方でも絶対に労働者側に責任が問われないというわけでもない、という点は注意すべきです。
とはいえ、通常は退職したことで直ちに会社に損害が生じることはありませんので、過度の心配は不要かと思います。
状況にもよるかと思いますが、引き継ぎをせずに退職することは多くの場合は可能と思われます。例えば、引継ぎをしないことが会社に対する義務違反とならないような場合や、引継ぎをしないことで会社に具体的な実害が生じないような場合は、引継ぎは必須ではないといえそうです。ただし、『労働者が退職前から、長期間の無断・無連絡の欠勤を続けており、会社の出頭要請にも応じていない』『そのまま退職した結果、会社業務に具体的な支障が生じ、取引先を失うなどの実害が生じている』というケースであれば、労働者が退職代行を入れて引継ぎもなく退職したことについて、損害賠償を求められるリスクはまったくないとはいえないでしょう。
退職代行で引き継ぎ放棄しトラブルに?リスク回避が可能な方法と注意点